お仏壇

位牌がいっぱいあって仏壇に入らない!増えた位牌を1つにまとめる方法

どうも、お坊さん歴20年以上の未熟僧(みじゅくそう)と申します。

この記事はこんな人に向けて書いています
  1. 位牌の数が増えてしまい、仏壇に入らなくて困っている
  2. 位牌を1つにまとめたいけど、そんなことをしても大丈夫なのかな?
  3. 『先祖代々』の位牌や『回出(くりだし)位牌』ってどんな位牌なの?

あなたの家の仏壇には位牌がいくつありますか?

もしかして、仏壇の中にはたくさんの位牌があって、「もうこれ以上は位牌を置けないなぁ、どうすればいいんだろう・・・。」と困っていませんか?

会ったこともないご先祖様や愛する亡き家族など、その家の歴史が長いほど仏様の数が増えますので、当然ながら位牌の数も増えてしまいます。

それで、多くの人が考えるのは、

  • 「位牌の数を減らす方法はないのかな?」

ということです。

たしかに、たくさんある位牌の数を減らすことができれば問題は解決です。

なんなら、いっそのこと『位牌を1つにまとめてしまう』ことができればそれが理想的じゃないですか?

でもきっと、「位牌を1つにまとめちゃうなんて、そんなことをして大丈夫なのかな?」と不安になることでしょう。

じゃあ、結論から先に言いますね。

大丈夫です、

位牌は1つにまとめられますよ。

というか、『複数の位牌を1つにまとめる』ということはごく普通に行われることですから♪

しかも、ちゃんとそのための位牌があるんです。

それは、

  1. 『先祖代々』の位牌
  2. 回出(くりだし)位牌

の2つの位牌です。

この記事では、位牌の数が増えて困っているあなたのために、

複数の位牌を1つにまとめる方法

について解説しています。

最後まで読んでいただければ、たくさんの位牌をたった1つにまとめる方法が分かるので、これからは仏壇の中をスッキリさせることができますよ。

位牌の数が多くて仏壇に入らない時はどうすればいいの?

まずは、あなたに御礼を申し上げます。

ご先祖様や亡きご家族を大切に供養していただき本当にありがとうございます。

この記事を読みに来てくれたということは、あなたの家の仏壇には位牌がいっぱいあるんですよね?

それはつまり、あなたの家ではご先祖様や亡き家族を大切にし、ちゃんと供養してきたことを証明しています。

それぞれの仏様の位牌をしっかりと守り、それを代々に渡って供養し続けてきたからこそ、仏壇の中に位牌がいっぱいあるのです。

でも、さすがに数が増えすぎて仏壇の中に入らなくなっちゃいましたよね?

じゃあ、こうしましょう。

数が増えてしまったのなら、数を減らしましょう。

さらに言えば、

すべての位牌を『1つの位牌』にまとめてしまう

のが1番いいですよ。

大丈夫です、これはどの家でも当たり前のように行われていることですから。

そして、仏教的にもまったく問題はありませんよ。

位牌を1つにまとめるためには、

  1. 『先祖代々』の位牌をつくる
  2. 『回出(くりだし)位牌』をつくる

という2つの選択肢があります。

どちらかを選んで位牌を1つにまとめて、仏壇の中をスッキリと整理してしまいましょう。

『先祖代々』の位牌をつくる

位牌をまとめるための方法の1つ目は、

『先祖代々』の位牌を作る

です。

位牌というものは、基本的に1つの位牌に対して1名の戒名が記載されています。

ですから、その家で亡くなった人の数だけ位牌があるわけです。

つまり、長く受け継がれている家ほど位牌の数が多くなってしまうんですね。

じゃあ、たくさんおられる仏様達をまとめて【ご先祖様】として扱い、位牌も『先祖代々』として1つにまとめましょうよ、ということです。

もしかすると、あなたは今、

  • 「えっ、1つにまとめるなんて、そんことして大丈夫なの?」

と思ったかもしれませんね。

大丈夫です、何も問題はありませんから。

じつは、位牌というのは『お墓の縮小版』なんですよ。

ここでは位牌についての説明を省きますので、詳しくは『位牌とは何なの?位牌の意味や必要性をお坊さんが解説します。』の記事をご覧ください。

昔のお墓は、亡くなった人の分だけ建てられていました。

つまり、すべてのお墓が【個人墓】ということです。

そして、たくさんの個人墓が建てられていくうちに墓地の中に収まりきらなくなりました。

そうです、仏壇の中が位牌でいっぱいになるのと同じ現象が『墓地』でも起きてしまったのです。

これを解決するために、現在のように『◯◯家之墓』あるいは『先祖代々之墓』というように1つのお墓にまとめられるようになりました。

だから、位牌がお墓の縮小版であることを考えれば、お墓と同じように位牌も『先祖代々』というように1つにまとめても問題はないわけです。

ただし、

『先祖代々』の位牌を作る場合は、必ず先に【過去帳】へ記帳をしておく

ということに注意をしてください。

なぜなら、『先祖代々』の位牌には【◯◯家先祖代々之霊位】としか書いていないからです。

ですから、それぞれの仏様の

  1. 戒名
  2. 行年
  3. 俗名
  4. 没年月日

を他のものに記録しておかないと、後になって仏様達のことがまったく分からなくなってしまうんです。

そういうことがないように、ちゃんと【過去帳】という仏用の帳簿があります。

ですから、『先祖代々』の位牌を作るなら、必ず先に【過去帳】へ記帳しておくことは忘れないでくださいね。

『回出(くりだし)位牌』をつくる

位牌をまとめるための方法の2つ目は、

『回出(くりだし)位牌』を作る

です。

『回出位牌』というのは、簡単に言うと、

10枚ほどの小さな位牌(木札)を、1つの箱型の位牌にまとめて収納したもの

のことをいいます。

僕はこの『回出位牌』の方をおすすめします。

なぜなら、サイズは小さいですが仏様ごとにちゃんと位牌があり、しかも1つの箱型の位牌にまとめられるからです。

『回出位牌』は、【◯◯家先祖代々之霊位】という塗りが施された

小さな位牌(木札)があり、その他にも小さな白木位牌(木札)が10枚ほど収納できるようになっています。

『回出位牌』の使い方は、

  1. 白木位牌には各仏様の戒名などを1枚につき1名だけ書き入れておく。
  2. 普段は【◯◯家先祖代々之霊位】の位牌を1番手前にして見えるようにしておく。
  3. 仏様ごとの命日や法事をする時には、その仏様の白木位牌を一番前に入れ替えて見えるようにする。

といった具合です。

『回出位牌』は『先祖代々』の位牌とは違って、1つにまとめられていながらも個別にもなっているところが素敵です。

ただ、価格の面では『回出位牌』の方がダンゼン高いので、そこはご了承願います。

新しく作った位牌の『開眼(=魂入れ)供養』をしてもらう

『先祖代々』の位牌でも『回出位牌』でも、新しく位牌を作ったら、

お坊さんに依頼をして、位牌の『開眼(=魂入れ)供養』をしてもらう

ということを忘れないでください。

位牌を作っただけでは、それはまだ【ただの木の板】です。

ちゃんと位牌の『開眼供養』をしないと位牌の役割をはたせる状態にはならないんですよ。

『開眼供養』をすることによって、

位牌に仏様達が宿ることができる状態

になります。

つまり、位牌を通じてこの世とあの世がつながった状態になるのです。

それでようやく、あなたの気持ちや言葉があの世のご先祖様や亡き家族に届くようになります。

この『開眼供養』は位牌だけではなく、墓石や仏壇を新しく設けた時にも必要な供養ですから、まだ執り行っていない場合はすぐにお坊さんへ依頼をしてください。

『開眼供養』は、日頃からお付き合いのあるお寺があればそこのお坊さんに依頼し、お付き合いのあるお寺がなければ霊園や葬儀社からお坊さんを紹介してもらいましょう。

とにかく、位牌を作ってそのままだと何の意味もありませんから気をつけてくださいね。

古い位牌は『閉眼(魂抜き)供養』をしてもらった後に『お焚き上げ』をしてもらう

新しく作った位牌の『開眼供養』が終わったら、以前の位牌の供養もしなくてはいけません。

以前の位牌は、やはりお坊さんへ依頼をして、

『閉眼(=魂抜き)供養』をしてもらう

ことが必要です。

この供養は、【位牌の役割を終わらせて、あの世とのつながりを遮断する】という内容なので、要するに開眼供養の反対のことをするんです。

閉眼供養が終わった位牌はもう【ただの木の札】に戻っているので、本当であれば可燃ゴミに出しても問題はありません。

でも、そんな粗末なことはできませんよね?

なので、閉眼供養が終わったら、その位牌はそのままお坊さんに渡して【お焚き上げ】という焼却処分をしてもらうといいでしょう。

ただし、閉眼供養料の他に、ちゃんと【お焚き上げ料】を1,000円くらいは納めるようにしてくださいね。

まとめ:仏壇に入らないほど位牌が増えたら、1つの位牌にまとめよう

あなたの家の仏壇にあるたくさんの位牌。

仏壇の中はいっぱいで、もうこれ以上の位牌は入りません。

そんな時は、

複数の位牌を1つにまとめる

という方法を選んでください。

複数の位牌を1つにまとめるためには、

  1. 『先祖代々』の位牌
  2. 回出(くりだし)位牌

のどちらかを新しく作ることになります。

もしも『先祖代々』の位牌にする場合は、必ず先に【過去帳】にすべての仏様の戒名・行年・没年月日・俗名を記帳しておきましょう。

また、位牌をまとめる時は、お坊さんへ依頼をして、以前の位牌は『位牌閉眼(魂抜き)供養』をしてもらってください。

そして、新しく作った『先祖代々』または『回出(くりだし)』の位牌には、こちらもお坊さんへ依頼をして『位牌開眼(魂入れ)供養』をしてもらってください。

『位牌閉眼(魂抜き)供養』が終わった位牌は、もう位牌としての役目を終えていますので、お坊さんへ渡して【お焚き上げ】という焼却処分をしてもらいましょう。

これで位牌を1つにまとめる手順は一通りOKです。

仏壇に位牌がたくさんあるということは、あなたの家がご先祖様や亡き家族をちゃんと大切に供養し続けてきた証です。

それを今後も続けていくために『位牌を1つにまとめる』のです。

だから、『位牌を1つにまとめる』ことは決して【仏様たちに対して失礼】になんかなりませんよ。

むしろ、仏様たちにとっては自分の子孫や家族がちゃんと供養しようとしてくれているわけですから、それを嬉しく思うはずです。

だから、たくさんの位牌を1つにまとめることは【仏様想いのとても良いこと】なんですよ。