3月に入り少し暖かくなってくると、お墓に【黄色い粉】が付いていることがありませんか?
よく見ると、いつもの砂汚れではなさそうだし、何の粉なのか分からなくて心配になりますよね。
お墓に付いている【黄色い粉】は、おそらく『花粉』でしょう。
どちらにしても、ちゃんと拭き取ってあげれば何の問題もありません。
この記事では『お墓と花粉』について解説しています。
花粉が飛ぶ時期でも安心してお墓参りができるようになりますので最後まで読んでみてください。
花粉はお墓にとっても迷惑
お墓の上にうっすらと【黄色い粉】が付着していることがありますよね。
それと同じ粉が自動車にも付着していませんでしたか?
お墓についた黄色い粉は『花粉』
お墓に付着した黄色い粉は、おそらく『花粉』です。
特に、2月から4月くらいの時期には多量の花粉が飛んでいます。
そこへ強風が吹けば、たくさんの花粉が広範囲に拡散され、それが墓石に付着するんですよね。
そして、花粉は黄色なので、墓石に付着した【黄色い粉】は花粉である可能性が高いのです。
花粉が付着したまま放置すると変色の可能性あり
花粉症の人にとって花粉は非常に迷惑なものですが、お墓にとっても花粉は迷惑な存在です。
墓石に付着した花粉は、早いうちに除去すれば問題ありませんが、付着したまま放置すると一部が変色することもあります。
変色してしまうと元に戻すことは困難なので、できるだけ花粉を除去する必要があります。
とはいえ、そんなに頻繁にはお墓参りに行けないですよね。
では、あまりお墓参りに行けない人は墓石の変色を受け入れるしかないのでしょうか。
じつは、花粉で変色しやすい墓石には特徴があります。
付着した花粉によって変色しやすいのは、触ったときに表面がザラザラしている墓石です。
ザラザラしている墓石は表面にたくさんの凹凸があり、そこへ花粉が奥まで入り込んでしまいます。
そして、ザラザラした墓石は、どんなに丁寧に拭き掃除をしても、奥まで入り込んだ花粉を除去できません。
その結果、墓石の奥に残った花粉のせいで変色したように見えるんですよね。
さらに、残った花粉にカビが生えると、墓石にダメージを与えてしまい、劣化を早めることもあります。
一方で、触ったときに表面がツルツルしている墓石は変色しにくいです。
最近の墓石は、表面がツルツルしている【鏡面仕上げ】のものが多いです。
鏡面仕上げの墓石は、表面の凹凸がほぼなく花粉も奥まで入り込まないので変色しにくいのです。
ですから、最近お墓を建てた人は、あまり変色の心配をしなくてもいいと思います。
しかし、少しでも変色させたくないという場合は、石材店に依頼して墓石表面に【コーティング加工】をしてもらいましょう。
いくらか費用はかかりますが、その分だけ心配事が減ります。
花粉がついたお墓の掃除の方法
鏡面仕上げのお墓であれば、花粉の付着による変色はしにくいです。
でも、掃除の方法によっては変色してしまう可能性があります。
お墓に付着した花粉を除去するときは、乾いた布でこすり落としてはダメです。もちろん、硬いブラシなどでこするなんて言語道断。
お墓に花粉が付着していたら、まず水で洗い流し、それから濡れた布で優しく拭き上げるようにしてください。
乾いた布でこすると、付着している花粉のせいでお墓の表面に細かい傷がつき、そこに花粉が入り込んで変色したり、お墓の劣化を早めてしまいます。
なので、まずは水で花粉の大部分を洗い流し、それから【水をたっぷり含ませた布】で残った花粉を優しく拭き取ってください。
最後に、布をすすぎ、よく絞って、花粉を残さないように改めてお墓を拭いてください。
もしも、霊園などで隣のお墓との距離が近い場合は、水で洗い流さなくても大丈夫です。
流した水が跳ねて、隣の家のお墓にかかってしまうかもしれませんので。
隣のお墓との距離が近い場合は、濡れた布で優しく拭き上げるだけにしましょう。
花粉症の人はマスク着用のままでお墓参りをしよう
花粉症の人にとって2月から4月くらいは嫌な時期ですよね。
外出するときには基本的にマスクを着用していることでしょう。
そうすると、お墓参りのときにもマスクを着けて行くわけですよね。
よく「マスクをしたままお墓参りをするのはご先祖様に対して失礼だ。」という人がいます。
これは、マスクをすると顔の半分が隠れてしまうので、それがご先祖様に失礼だという意見ですね。
とりあえず、そのような意見は無視して、花粉症の人はマスクを着けたままお墓参りをしてください。
ご先祖様はマスクのことなんか気にしない
花粉症の人がマスクを着けたままお墓参りをしても、ご先祖様に対して失礼にはならないでしょう。
ご先祖様はマスクのことなんか気にしないと思いますよ。
だって、外に出たらクシャミ、鼻水、目のかゆみなどの症状が出ると分かっているのに、それでもお墓参りをしているんですよ。
そんな家族を見て、ご先祖様が「ちゃんとマスクを外して顔を見せろ」なんて言うでしょうか?
逆に、マスクを外してお墓参りをしていたら「いやいや、マスクをしたままでいいよ。花粉症で大変なのに来てくれてありがとうね。」と言うのでは?
失礼になるどころか、ご先祖様から感謝されるかもしれませんよ。
ですから、花粉症の人はマスクをしたままお墓参りをしても大丈夫です。
お坊さんも仏様の前でマスクをすることがある
お坊さんはいつも仏様の前でお経を読んだり、いろんな作法をしています。
その他にも、仏様に毎朝お膳を供えています。
このときお坊さんは、和紙で作ったマスクのようなもので口を隠して供えるんですよね。
これは僕たちが勝手にしているのではなく、ちゃんとした作法としてやっています。
もちろん宗派によって供え方は違いますが、お坊さんも仏様の前でマスクをすることがあるというのは事実です。
ですから、ご先祖様の前で顔を隠すことがダメだというのは、『お坊さんがお膳を供える作法』を否定することになります。
あなたなら、「マスクをするとご先祖様に失礼」というどこかの誰かの意見と、ずっと受け継がれてきたお坊さんの作法と、どちらを受け入れますか?
【関連記事】:お葬式でマスクを着用するのはマナー違反?風邪や花粉症の場合はどうする?
まとめ
2月から4月くらいの期間は、お墓の上に『花粉』が付着することがあります。
付着した花粉をそのまま放置すると、お墓の表面が変色する可能性があるので注意してください。
お墓に付着した花粉を除去するには、まず水で花粉の大部分を洗い流して、それから十分に濡らした布で残りの花粉を優しく拭き取りましょう。
また、どうしても変色させたくない場合は、石材店へ依頼して【コーティング加工】をしてもらいましょう。
そして、花粉が多く飛散していたら、花粉症の人はマスクを着用したままお墓参りをしてください。
マスクをしていてもご先祖様に対して失礼にはなりませんので、安心してお墓参りをしましょう。
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