お仏壇

仏壇に【水】を供える意味をお坊さんが詳しく解説します。

この記事はこんな人に向けて書いています
  1. 仏壇に供えている【水】にはどういう意味があるの?
  2. 仏壇にはどうやって水を供えたらいいんだろう?

どうも、未熟僧(みじゅくそう)と申します。

僕は20年以上お坊さんをしています。

今回は、仏壇をお参りする時に供えている『水』について書きました。

あなたは、

「仏壇のお水って何のために供えているんだろう?」

って思ったことはないですか?

お参りのたびにお水を供えているのに、その意味をよく知らないという人が意外に多いんですよね。

つまり、

  • 何となく『見よう見まね』で水を供えている

ということなんだと思います。

でも、もしも、あなたのお子様やお孫さんから「どうしてここにお水を置いてるの?」って聞かれたら何て答えますか?

そこで何も答えられなかったら・・・ちょっと恥ずかしい思いをするのでは?

せっかくお水を供えているんですから、ちゃんとその意味を知っておいてほしいなと思います。

ということで、この記事の結論から先にお伝えしちゃいます。

お水を供えることには、

  1. ご先祖様や亡き家族など、仏様たちの喉をうるおしてもらう=感謝の気持ち
  2. すべての生き物に対して【布施】をする=施しの心

という意味があります。

この記事では、水を供える『意味』や『供え方』をそれぞれ具体的にしっかりと解説していますので、ぜひ最後まで読んでみてください。

読み終わる頃にはきっと、仏壇のお水に関しては『他の人にも説明できるレベルの知識』が身についていることでしょう。

そうなれば、その後は誰から何を聞かれても答えられますし、しかも今までより【質が高いお参り】に変わっていますよ♪

仏壇に水を供える意味

仏壇へ供えるものは、すべてにちゃんと意味があります。

でも、ほとんどの人はそれらの意味を知らないまま、

  • 何となく『見よう見まね』で供えている

というのが現状なんですよね。

あっ、べつにいいんですよ、今はそれでもいいんですから。

少しずつでかまいませんから仏事のことを知ってもらえれば幸いです。

それでは、まず今回は『仏壇に供える水の意味』を解説します。

仏壇に供える【水】の意味には、先ほども言いましたが、

  1. ご先祖様や亡き家族など、仏様たちの喉をうるおしてもらう=感謝の気持ち
  2. すべての生き物に対して【布施】をする=施しの心

の2つがあります。

これらの意味を分かった上で水を供えると、今までよりもずっと【質の高いお参り】に変わります。

せっかくお参りをするんですから【質の高いお参り】でご先祖様や亡き家族を供養してあげてくださいね。

ご先祖様や亡き家族など、仏様たちの喉をうるおしてもらう

まずは、仏壇に水を供える意味の1つめです。

1つめの意味はとても単純で、

ご先祖様や亡き家族など、仏様たちに喉をうるおしてもらう

という意味があります。

これはまぁ、そのままですよね。

仏様だって喉が渇くでしょうから、水を供えて喉をうるおしてもらおうということです。

でも、ただ喉をうるおしていただくのではなく、そこには私たちの気持ちが込められています。

それは、仏様に対する、

感謝の気持ち

です。

仏様は、未熟な私たちをいつも見守ってくれて、正しい方へと導き、しかも困った時には助けてくれます。

それなのに、私たちはいつまでたっても未熟なので、仏様にはたくさん負担をかけてしまっているんです。

きっと、仏様は汗水を垂らして私たちを救ってくれていることでしょう。

そんな仏様に、お供物やお水を供えて、

  • 「いつも本当にありがとうございます。よかったらこれ、どうぞ召し上がってください。」

と『感謝の気持ち』をお伝えするわけです。

すべての生き物に対して【布施】をする

次に、仏壇に水を供える2つめの意味を解説します。

私たちは生きていくために【水】というものが必要不可欠です。

そして、水を必要不可欠としているのは私たち人間だけではなく、他の動物や植物にとっても同じです。

つまり、【水】がないと動物や植物などの生物は命を保つことができません。

ですから、【水】というものはあらゆる生物にとって、

命の源

なんですよね。

そんな『命の源』となる水を仏壇に供えることによって、仏様の喉をうるおすという目的だけではなく、

この世のすべての生き物に対して【布施=施し】をする

という意味もあるんです。

水を供えることは立派な【布施】になる、ということです。

というか、仏壇に水を供える主な目的はむしろこっちの【布施】の方なんですよね。

そもそも、仏壇は『お寺の本堂の代わり』をしているものです。

ですから、仏壇へ何かを供えるという行為は、お寺の本堂でお供えをすることと同じ意味になります。

それって、文句なしの【布施】なんですよね。

なぜなら、本堂で行なっていることはすべてが『修行』であり、何かを供えることも修行の1つの【布施】になるからです。

つまり、仏壇に水を供えることは立派な修行の1つの【布施】となるんです。

では、【布施】として仏壇に水を供えたら一体どんなことがあるのでしょうか?

布施をする人には【仏様のご利益】とか【仏様のチカラ】といったものが注がれるのです。

ですから、仏様の喉をうるおしてもらうために水を供えるつもりが、じつはそれが【布施】になっていて、結果的にあなたに仏様のご利益やチカラが注がれている、ということです。

つまり、水を供えることは、じつは『あなた自身のため』でもある、というわけです。

ちなみに、仏壇に関することは、

仏壇の意味と役割とは?仏壇の準備からお参り方法まで丁寧に解説

で詳しく書いていますので読んでみてください。

浄土真宗の場合は水を供えなくてよい

今さらですけど、仏壇に水を供えることは【必須】というわけではありません。

そんなに窮屈に考えなくてもいいですよ。

じつは、『仏壇をお参りする時はできるだけ供えましょうね』というレベルです。

特に、

浄土真宗

の門徒(信者)さんの場合は、仏壇に水を供えなくてもいいですよ。

浄土真宗では、

  • 人が亡くなったら、すぐに阿弥陀様が極楽浄土へ連れて行ってくれる。
  • 極楽浄土では、飢えとか喉の渇きみたいな【苦しみ】というものがまったくない世界である。
  • しかも、極楽浄土には『八功徳水(はっくどくすい)』という、清らかな水が常に湧き出ている。

と考えているんです。

なので、極楽浄土にいるご先祖様や亡き家族は、喉も渇かないし清らかな水だってちゃんとある、だから水の心配はしなくてもいい、というわけですね。

つまり、浄土真宗の場合は「仏壇に水なんかいらん!」という教義なので、無理に水を供える必要はありません。

仏壇にはどうやって水を供えればいいの?

仏壇に水を供えることの意味はお分かりいただけたと思います。

では次に、『どうやって水を供えればいいか』について書いていきます。

念のために言っておきますが、仏事では『絶対にこうしなきゃダメ!』というものは無いです。

仏事っていうのは本当に『曖昧』なんですよねぇ。

同じ事柄に対する解釈が、地域や住職さんの考え方によって違うのが当たり前なんですよね。

なので、これから僕が言うことも、あくまで【目安】として参考にしてくださいね。

お水を供える場所

まずは、水を供える場所について。

仏壇に水を供える場合、一般的には、

仏壇の中段

にお供えします。

キレイな水を、グラス、湯飲み、茶湯器などに注いだら、それを仏壇の中段に置いてください。

でも、これは『一般的には』ということでしかありませんから、置くスペースがないようでしたら他の場所へ供えたってかまいません。

ただし、仏壇の上段には置かない方がいいです。

仏壇の上段は【仏様】や【各宗派の偉いお坊さん】のための段だからです。

ということで、水を供えるのは中段以下であれば問題ありません。

お茶やジュースを供えたらダメなの?

ここまで読んでくれたあなたは、もしかすると今このように思っているかもしれません、

  • 「さっきから【水】のことばかり書いてあるけど、ひょっとして【お茶】とか【ジュース】は供えちゃダメだったの?」

って。

べつにお茶やジュースを供えてもいいですよ。

仏様の喉をうるおしてもらうために供えてるんですから、お茶でもジュースでもダメではありません。

しかし、僕はできれば『水』を供えた方がいいんじゃないかなと思ってます。

仏様に供える水のことを『閼伽水(あかみず)』または『功徳水(くどくすい)』といいます。

僕が修行していた時には、この閼伽水を取るために深夜の2時頃に井戸まで水をくみに行ってました。

なぜそんな時間に水をくみに行くかといいますと、

  • 深夜2時頃は一日の中で『最もキレイな水』が取れる時間帯だから

です。

閼伽水は、できるだけ【澄んだ水】でなければならないんです。

つまり、

仏様に供える水は、できるだけ『余計なものが入っていない澄んだ水』が望ましい

ということなんです。

余計なものが入っていない透明な水は『仏様の清らかで澄みきった徳』を象徴するものでもあるんですよね。

だから、お茶やジュースのように『余計なものが入っている』ものを供えるのは、僕としてあまりおすすめしません。

水道水でもかまわないので、できるだけ【水】がいいです。

僕が今まで見てきた中には『ミネラルウォーター』を供える人もいましたね。

ちなみに、僕のいる寺では仏様へ供える水には【ウォーターサーバー】の水を使っています。

もちろん、寺の職員が飲んだり来客時のお茶出しのために使うのであって、べつに仏様専用でウォーターサーバーを契約したというわけではないですけどね。

僕のいる寺は、地質のせいなのか井戸水があまりキレイではないんですよね。

間違いなく『飲み水』としては使えません。

そんな水を仏様に供えるわけにはいきません。

だから、仏様用の水には、井戸水ではなく水道水を使っていたんです。

でも、僕はなんとなく『水道水』っていうところにも引っかかっていましてねぇ。

もちろん水道水でもいいんですが、仏様へ供えるものなので可能な限りキレイな水にしたいじゃないですか。

それで、ある時「あっ、そういやウチの寺にはキレイな水が出てくるウォーターサーバーがあるやんか!」って気づいて以来、ずっとウォーターサーバーの水を使うようにしています。

ウォーターサーバーってメチャクチャ便利なんですよね。

基本的に『キレイでおいしい水』がいつでも飲めますし、『熱いお湯』が常に出せるようになっているので、急にお客さんが来てもすぐにお茶を出せるんですよね。

もちろん、寺の職員のコーヒータイムの時にも大活躍していますよ。

しかも、レンタルウォーターサーバーだったら空いたボトルを業者さんが持って行ってくれるので、面倒なゴミ出しをすることもありません。

今は【飲み水を買う】というのは当たり前の時代です。

どうせ水を買うんだったら、ウォーターサーバーを使った方がペットボトルの処分をしなくていいですし、総合的に考えても圧倒的にラクだと思いますよ。

ちなみに、僕のいる寺では有名アニメキャラのCMでおなじみの『クリクラ』のウォーターサーバーをレンタルしています。

じつは以前、信者さんにこの話をしたところ、なんと数週間後にはその方の家にウォーターサーバーが設置してありました(笑)

ウォーターサーバーの水は、普段の飲み水だけでなく仏様へ供える水など、いろんな使い方ができて便利ですからおすすめですね。

ウォーターサーバーに興味がある人はコチラの記事を読んでみてください。

ウォーターサーバーの【クリクラ】を使った感想は『便利で超優秀!』です

水は毎回供えるべき?

先日、法事が終わった後に信者さんから、

  • 「毎日お仏壇にお線香をあげてるんですけど、やっぱりお水も毎日あげた方がいいんでしょうか?」

と質問されました。

先ほどもチラッと言いましたが、水を供えることは【必須】というわけではありませんよ。

必須ではないんですが、できれば毎日(毎回)お供えしてほしいなと思います。

というか、毎回供えることが仏壇のお参りの基本であることは間違いありません。

べつに、毎回新しいお茶を供えてくれと言っているわけじゃないんです。

水でいいんですよ。

水でいいんですから、それくらいの労力は惜しまないでくださいね。

まとめ:仏壇の水は【仏様への感謝の気持ち】と【施しの心】で供えよう

仏壇をお参りするたびにお水を取り替えるのって、毎日のことだと意外と大変ですよね?

それでも毎日お水を供えているんですから、どうせだったらその意味をちゃんと知っておきましょう。

仏壇にお水を供えるのは、

  1. 仏様たちの喉をうるおしてもらう=感謝の気持ち
  2. すべての生き物に対して【布施】をする=施しの心

という意味があります。

仏壇をお参りする時にはこの2つを意識してくださいね。

そうすれば、今までよりもグッと【質の高いお参り】になるんです。

でも、多くの人はそのことを知らないでお参りをしているので、何だかもったいないなぁと思うんですよね。

この記事を読んでくれたあなたは、もう他の大多数の人のように【ただ何となく見よう見まね】でお水を供えることはありません。

そこにどんな意味があるのかをちゃんと分かっています。

これからは、『仏壇に供える水の意味』を意識しながら【質の高い】お参りをして、より良い供養をしてくださいね。