法事

法事の日取りは友引や仏滅でもいいの?法事には六曜を考えるべき?

どうも、未熟僧(みじゅくそう)と申します。

私は20年以上お坊さんをしています。

この記事はこんな人に向けて書いています
  1. 友引や仏滅の日に法事をしてもいいの?
  2. 法事の日取りを決める時は【六曜】のことも考えなきゃダメなの?

「今度、法事をしたいんですけど、やっぱり『友引』とか『仏滅』の日にはしない方がいいんですか?」

この質問、メチャクチャ多いんですよね。

私がお坊さんになってから、もう何回聞かれたことか。

あなたも同じことが気になりますか?

では、先に結論を言いますと、

法事の日取りは『友引』でも『仏滅』でも大丈夫です。

お葬式は『友引』の日を避けて行われ、結婚式は『仏滅』の日を避けて行われます。

でも、法事の場合は『友引』と『仏滅』のどちらの日でも問題ないんです。

このことを知らない人はけっこう多いんですよね。

だから、余計なことが気になってしまい、なかなか法事の日程を決められず頭を悩ませてしまいます。

それにしても、なぜ法事の場合は『友引』や『仏滅』でも問題ないのか、不思議だと思いませんか?

この記事を読めば、『友引』や『仏滅』でも法事をしていい理由がわかりますので、もう何も心配することなく法事の日取りを決められます。

きっと今後の参考になりますので、ぜひ読んでみてください。

そもそも『友引』とか『仏滅』って何なの?【六曜】の解説

あなたを含めて多くの人が気にしている『友引』や『仏滅』というのは、

【六曜(ろくよう・りくよう)】

といいます。

これは、古代中国の考え方が元になっていて、本来であれば『時間』を区切って吉凶を占う考え方です。

これが日本に伝わり、そこから長い時を経て現在のように『時間』だけでなく『日』で区切って吉凶を占う【六曜】という考え方に変化していきました。

つまり、私たちが気にしている六曜というのは【日本独自の考え方】なのです。

また、六曜は吉凶を占うものではありますが、原則としては、

その日に【してはいけないこと】を意識するためのもの

なんですよね。

せっかくなので、もう少し具体的に【六曜】についてお伝えしましょう。

六曜というのは、六種類の指標を示しているものです。

六種類の指標とは、

  1. 先勝
  2. 友引
  3. 先負
  4. 仏滅
  5. 大安
  6. 赤口

の六つをいいます。

基本的にはこの順番で繰り返されています。

それでは、一つずつ紹介していきますね。

先勝

まず一つめは『先勝』です。

読み方は、【せんしょう・さきがち・せんかち】など、いくつかあります。

先勝は、『先んずれば、すなわち勝という意味です。

要するに、

  • この日に【急ぎの用事】をするといいよ
  • 大事なことは午前中にしようね
  • 午後は【凶】になるから注意してね

ってことですね。

だから、「この案件は早い者勝ちやぞ!」という場合は、この日の午前中に全力で取り組んでください。

しかし、午後になると、一変して【凶】の状態に入ります。

ですから、午後からは何事も慎重に取り組むように心がけましょう。

ちなみに、凶となってしまうのは【14時〜18時】という時間帯です。

友引

二つめは、この記事のメインテーマとなっている『友引』です。

読み方は、【ともびき・ゆういん】のどちらかですね。

友引は、『凶事に友を引く』という意味があります。

つまり、

  • あまり縁起の良い日ではないから、友人との行動は控えた方がいいよ

ということですね。

でも、友引はもともと『共引』という記載だったのです。

そして、その意味は字のとおり『共に引き合う』です。

『共に引き合う』ということは《優劣のない状態》を表しており、それはつまり【勝負がつかない】とか【ハッキリとした展望がない】ということを意味するのです。

でも、これが次第に陰陽道の、

  • 友引日』:悪い方向(友曳方)に向かって物事を行うと、禍(わざわい)が友に及んでしまう日

と混同されてしまいました。

これが原因で【友引=友人が良くない方へ引っ張られてしまう】という意味合いが強くなりした。

しかし、『友引』は結婚式の日取りとして選ばれています。

私も『友引』に結婚式をしましたからね。

日本人って、他国の文化を自国の文化に都合良くアレンジしてしまいます。

『友引』についても、

  • 縁起の悪いことをする場合には避ける日、でも、縁起の良いことをする場合には適した日

みたいに都合良く解釈しています。

だから、『友引』というのは解釈のしかたで良くも悪くもなっちゃうんですよね。

先負

三つめは『先負』です。

読み方は、【せんぷ・さきまけ・せんまけ】などがあります。

先負は、『先んずれば、すなわち負ける』という意味があります。

そうです、先ほどの【先勝】と真逆の日ということになりますね。

つまり、

  • この日はなるべく平穏に過ごそうね
  • 急ぎの用事があっても午前中はヤメた方がいいよ
  • 大事なことは午後に回した方がいいよ

ということです。

勝負事とか急ぎ事は避けて、心を落ち着かせて、午後になってからじっくりと物事に取り組んでください。

仏滅

四つめは『仏滅』です。

読み方は、ご存じのとおり【ぶつめつ】です。

仏滅には、『仏も滅するような大凶の日』という意味があります。

あなたもだいたいお察しのように、六曜の中でも最悪で、

  • 何をしても上手くいかないよ
  • この日に病気をしたら長引くかもね
  • 今日はもうアレコレと動かないで静かに過ごそうよ

ということですね。

この日は、どうせすべてのことが上手くいかないんだから、いっそのこと『何もしないでゆっくり休む』と割り切ってしまえばいいんじゃないでしょうか。

そういう意味では、疲れ切った日本人には『仏滅』が必要なのかもしれませんね。

大安

五つめは『大安』です。

読み方は、【たいあん・だいあん】です。

大安は、『大いに安し』という意味があり、よく【大安吉日】なんていわれますよね。

つまり、大安は、

  • とにかく縁起が良くて非常にめでたい日
  • 一日中、何をしても上手くいく
  • ガンガン挑戦しろ!

っていうような、六曜の中でも最良の日です。

でも、いくら『大いに安し』とはいえ、無茶なことをしても大丈夫ってわけじゃないですからね。

あなたの未来に向けて何かを始めようと思っていたなら、ぜひこの大安に始めの一歩を踏み出してみてください。

赤口

最後の六つめは『赤口』です。

読み方は、【しゃっこう・しゃっく・じゃっこう・じゃっく】などがあります。

赤口は、陰陽道の【赤舌日(しゃくぜつじつ)】という凶日からきています。

じつは、赤口は『仏滅に次ぐ凶日なのです。

赤口の【赤】という字の部分が【血液】を連想させて不吉なカンジがしませんか?

なんたって【赤い口】ですからね、「何かの動物を生きたまま食べたのかよ!」って言いたくなりますよ。

赤という字は血液だけではなく【火】も連想できますよね。

だから、赤口は、

  • 火の取り扱いに注意しなきゃダメ
  • 刃物や工具の扱いにも注意しなきゃダメ

っていう日でもあるんです。

友引に法事はできるの?

さて、ザックリと六曜の説明はしましたから、ここからがこの記事のメインの部分です。

法事の日取りを決めるにあたり、「友引の日に法事をするのはよくない」と思う人はメチャクチャ多いんです。

でもね、

『友引』に法事をしても大丈夫ですよ。

そうですよ、何にも問題はありませんから、どんどん法事をしてくださいね。

じゃあ、なぜみんな『友引はよくない』と思うのでしょうか?

きっと、

  • 『友引』にお葬式をしないから

ですね。

お葬式は『友引』を避けますので、同じように法事だって『友引』を避けるべきだと考えてしまうんでしょう。

でも、それは違いますよ。

友引の日にお葬式をしないのは、

  • これからあの世へ旅立つ故人が、寂しがって友人を一緒に引き連れてしまう

と言われているからです。

まぁ、こんなもんは間違いなく迷信なんですが、何となく言いたいことは分かります。

それに、【友引=お葬式は無し】というのが定着しすぎて、友引は火葬場がお休みになっちゃったんですよ。

こうなると、間違いなく迷信であっても【友引にお葬式をしない】というふうにせざるを得ません。

しかしですね、これが法事となると話が変わるんですよね。

法事をする頃には、故人はもうとっくにあの世におられるんですよ。

一度あの世に行った人は、わざわざこの世に戻って友人を引き連れて行こうとなんてしません。

だって、あの世にいる故人は【いろんな仏様に守られて、とても充実した穏やかな生活】を送っているからね。

だから、寂しいなんて思わないし、むしろ友人たちを守る立場になるんですよ。

というわけで、『友引』に法事をしたって何も問題はありませんので安心してください。

【関連記事】:法事の当日までに施主が準備するべきことを詳しく紹介します。

仏滅に法事はできるの?

続いて『仏滅』の場合はどうなのか、ですね。

答えは、『友引』と同じです。

『仏滅』に法事をしても大丈夫ですよ。

そうなんですよ、『仏滅』でも法事をしてかまわないんです。

たしかに『仏滅』は、【何をしても上手くいかない大凶日】とされる日です。

つまり、これ以上ないくらい最悪で最低の『どん底』みたいな日なんですよ。

しかし、私たちにとっては最悪で最低の日かもしれませんが、故人や仏様たちにとって『仏滅』は最良で最高の日なんです。

だって、仏様の世界において【吉凶】とか【縁起の良し悪し】なんて関係ありませんからね。

くだらない【吉凶】や【縁起の良し悪し】を気にしているのは、俗世(この世)にいる未熟な私たちだけです。

仏様のおられる世界(あの世)は、俗世の私たちなんかが想像できないほど『清らか』で『絶対的な安楽』に満ちた世界です。

つまり、仏様の世界は毎日が最良で最高なんです。

法事ってのは、故人の供養のためにするものですよね?

だったら、故人のことを基準にして考えましょう。

毎日が最良で最高の世界にいる故人にとって、俗世の『仏滅』なんて関係ありませんよね?

だから、『仏滅』なんか気にせず法事をして、故人の供養を大事にしてください。

法事の日取りは六曜を考えた方がいいのか?

法事をする日は『友引』でも『仏滅』でも、どちらも問題はありません。

じゃあ、六曜の中で【法事に適さない日】はどれなのでしょうか?

あのですね、

そんな日はないです。

なぜなら、

【六曜】と【仏教】は何の関係もない

からです。

古代中国の占いの考え方が日本に伝わって、それが日本流にアレンジされて、さらに無理矢理に仏教へ取り入れられただけですからね。

だから、

法事の日取りを決める時に【六曜】のことは考えなくてもいい

ということです。

あなたが気にすべきことは、六曜のことではなく、あなたと参列者の【都合】です。

心から故人の供養をしたいと思ってくれる人たちが集まれる日はいつなのか、これだけを考えるようにください。

【関連記事】:法事は親戚を呼ばないで身内だけでやりたい。

まとめ:法事に六曜なんて関係ないので、あなたや参列者の都合だけを考えればいい!

法事は『友引』でも『仏滅』でも、どちらの日でも問題なくできます。

なぜなら、【六曜】と仏教なんて本来は何の関係もないからです。

古代中国の考え方が日本に伝わり、それがいつの間にか【六曜】として日本独自の解釈をしてしまっているだけです。

だから、お葬式や結婚式で『友引』とか『仏滅』を過度に気にするのは本当であればおかしなことなんですよ。

ですから、法事と六曜は切り離して考えましょう。

つまり、法事の日取りを決める時にも、

あなたや参列者の都合だけを考えればいい

ということです。

これからはもう『友引』や『仏滅』なんか一切気にせず、自由に日取りを決めてください。