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法事の疑問

法事をするのを忘れた!遅れて法事をしてもいいの?

「あれっ?もしかして、今年はおじいちゃんの◯◯回忌の年だったんじゃないの!?」

こうやって、後になって『回忌にあたる命日を過ぎていた』ことに気がつく人は多いです。

たしかに法事は【数年に一度】のことですから、忘れてしまうのも仕方ないかもしれません。

ぼくのいるお寺でもそのような信者さんがたくさんいます。

それで質問されるのが、

「命日を過ぎてからでも法事をしていいんですか?」

ということです。

この記事では、信者さんの質問にあるような『法事をするのを忘れた時にはどうすればいいのかについて書いています。

法事のことを忘れてしまい困っているあなたのために書いたので、ぜひ一度目を通してみてください。

法事をするのを忘れた!

以下は、ぼくのいる寺でひと月に一度くらいの頻度で繰り広げられる会話です。

信者さん
信者さん
祖父の△回忌をしようと思うので、〇〇月〇〇日に法事の予約をしたいんです。

未熟僧
未熟僧
はい、かしこまりました。じゃあ、仏様のデータを確認しますね。(パソコンをカチカチ)

信者さん
信者さん
・・・・・。

未熟僧
未熟僧
んっ?あぁ、もう命日を過ぎちゃってるんですねぇ。

信者さん
信者さん
そうなんですよ、すみません。もうねぇ、ほんとうっかりしてたんですよぉ。

未熟僧
未熟僧
そうでしたか。でも、ちゃんと思い出してくださったんですね。

信者さん
信者さん
ははっ、すみませんでした。もっと気をつけなくちゃね、仏様に怒られちゃうよね。

と、こんなカンジのやり取りです。

昔に比べると、ずいぶんとこういうやり取りが増えた気がするんですよ。

つまり、法事を忘れてしまう人はけっこう多いということなんです。

あなたも同じように【法事をするのを忘れてしまった】のですよね?

まぁ、少しくらい命日を過ぎてしまってもそんなに問題はありませんから大丈夫ですよ。

法事を忘れてしまったことは今さらどうしようもありませんから、そこはもう頭を切り替えましょうか。

考えるべきことは、法事を忘れてしまった時は何をすればいいのか、ということです。

遅れて法事をしてもいいの?

法事をするのを忘れた時には何をすればいいか。

答えはとても簡単。

遅れて法事をすればいいんです。

そうです、もし命日を過ぎてしまっても、後から法事をすればいいだけなんですよ。

そりゃあもちろん、命日を過ぎないように法事をするのが基本です。

でも、忘れちゃったものは仕方ないんですから、それを後からカバーするしかありません。

命日を過ぎたら故人を供養しても意味がない、なんてことはないです。

もしもあなたが、「遅れて法事をしてもいいの?」と疑問に思ったのなら、ぜひとも法事をしてほしいですね。

なぜなら、【遅れても法事をする】という発想が出たということは、あなたにちゃんと『故人を供養しようという気持ち』がある証拠だからです。

せっかく『故人の供養をしようという気持ち』があるのなら、遅れて法事をしてもいいんですよ、というか、ぜひ法事をするべきです。

ちなみに、法事をする日取りを決めるときには【仏滅】や【友引】などは気にしなくて大丈夫です。

その理由については『法事の日取りは友引や仏滅でもいいの?法事には六曜を考えるべき?』の記事で詳しく解説していますので読んでみてください。

法事をしないという選択

法事をするのを忘れてしまったら、後から法事をすればいいんです。

でも、一応は【もう一つの選択肢】もありますよ。

そうです、

次の回忌までは、もう法事はしない

という選択です。

法事をするかどうかを決めるのはあなたです。

だから、法事をしないという選択をしてもいいんですよ。

しかし、ぼくはお坊さんなので、できればあなたにはその選択をしてほしくありません。

そうはいっても、法事をするのも大変ですよね。

だから、もしかすると、命日を過ぎてしまったら「正直なところ、もう今さら面倒くさい。」と思ってしまうかもしれませんね。

ただ、法事をしないという選択をしても、それはそれで面倒くさいことがあるんですよ。

あなたの親戚に【昔のやり方】にやたらとこだわる人はいませんか?

そのような人は、いい意味では《伝統を大切にしている》とも言えるんですけど、大体の場合は単に『文句の多い面倒くさい人』です。

もしも法事をしなかったら、その親戚にまた文句を言われますよ?

しかも、そういう人は《何年たっても、事あるごとにそのことを話題に持ち出す》んですよ。

どうでしょう?思い当たる人はいませんか?

そして、あなたは、その面倒くささに耐えられますか?

ぼくは、故人のためにも、あなたのためにも、【法事をしない】という選択はできるだけしない方がいいんじゃないかなと思います。

【関連記事】:法事をする必要性と意味。法事の注意点も合わせて解説します。

お墓の前で『お詫び』をする

法事を忘れてしまったことはもう今さら仕方ありません。

ぼくは、何度も言いますが、遅れてもかまわないので法事をするべきだと思いますよ。

あなただって「そうだよね、やっぱり遅れても法事をしておこうかな。」と思ってくださってますよね?

ということで、ぜひ法事をしてくださいね、お願いします。

お願いついでに、もう一つ。

法事の時には、

お墓の前で、遅れて法事をすることの『お詫び』をする

ようにしてください。

あなたは、もし待ち合わせに遅刻した時には、待たせた相手に対して【遅れたことのお詫び】をするんじゃないですか?

それとまったく同じです。

遅れて法事をする時には、故人に対してちゃんとお詫びをするんです。

えっ?なんで《お墓の前》で詫びるのか、ですって?

それは、お墓が『あの世とこの世を結ぶもの』だからです。

つまり、お墓はあなたの気持ちが故人に一番よく伝わる場所ということです。

法事を忘れてしまったのは【わざと】ではありませんよね?

遅れてしまったことを【申し訳ないな】と思ってますよね?

そのようなあなたの気持ちを全部お墓を通じて故人に伝えてあげてください。

【関連記事】:お墓の意味や役割とは何?お墓参りでお墓はパワースポットに育つ?

まとめ:遅れてもいいので法事をしよう

法事は毎年あるものではないですし、多くの人が忘れてしまうんですよね。

でも、もし忘れてしまっていても、後からそれに気づいた時に【遅れて法事をすればいい】ので大丈夫です。

面倒くさいからといって「もう命日を過ぎちゃったし、法事はしなくてもいいか。」なんて思っちゃいけませんよ。

少人数だけで行うというのでもかまいませんから、【法事をしない】という選択は無しにしませんか?

もし何もしなかったら、いつも口うるさい親戚に何て言われるかわかりませんよ?

法事をすると故人だけじゃなくあなたにもメリットがあるんですから、遅くなってからでもいいので法事をしましょうよ。

今回は法事のことを忘れてしまいましたが、次からはもう大丈夫でしょ?

今後は故人の回忌の命日を過ぎてしまわないように気をつけてくださいね。

※法事をする場合はコチラの記事をご参考にどうぞ。

法事の当日までに施主が準備するべきことを詳しく紹介します。