法事のときに長時間『正座』をしていると、足がシビれて本当にツラいですよね。
正座をして《15分》を過ぎた頃から足のシビれと痛みで法事どころではなくなり、その結果「とにかく早く終わってくれ!」としか思えなくなります。
正座のせいで供養に集中できなければ、せっかく法事をしている意味がありません。
お坊さん歴20年以上の僕から言わせていただくと、法事であっても無理に正座をする必要はないので、遠慮せず『座椅子』に座ってかまいませんよ。
とはいえ、どんな座椅子を買えばいいのかよく分かりませんよね。
そこで、この記事では、おすすめの【自宅の法事に最適な座椅子】を3つに絞って紹介しています。
この記事を参考にしていただき、足のシビれを気にすることなく故人の供養に専念してください。
自宅の法事でも無理に正座をせず座椅子に座ってOK!
お寺や霊園ではなく、故人の住み慣れた【自宅】で法事をしてあげたいという人は多いです。
ただ、自宅で法事をする場合、基本的には座布団を敷いて、そこへ参列者が正座します。
ですから、ほとんどの人は途中から足が痛くなって法要に集中できません。
ならば、いっそのこと正座なんかしないで『座椅子』に座ってしまいましょう。
※早く『法事で使うときにおすすめの座椅子選』を読みたい方はコチラからどうぞ。
高齢者には正座なんて無理
近年の日本では【高齢化】がどんどん進んでおり、それにともない法事に参列する人もどんどん高齢化しています。
高齢になると、『ひざ』をずっと曲げていられない、という人が多いです。
つまり、高齢者には長時間の正座なんて無理なんですよね。
もちろん、高齢者の全員が無理なわけではありませんが、多くの高齢者は正座ができません。
ですから、自宅で法事をするなら高齢の参列者への配慮を忘れないようにしてくださいね。
スカートの女性はあぐらをかけない
正座で足がシビれたら、足を崩して『あぐら』をかくのが1番いいです。
『あぐら』なら座ったままで足の血流を回復させられます。
しかし、女性用の喪服の多くが【スカート】ですから、スカートの女性はあぐらをかけないんですよね。
スカートをはいた女性は上半身を少し横にズラすくらいしかできず、完全には血流を回復させられません。
ですから、じつは法事の正座で苦しんでいるのは【女性】が多いのです。
正座ができない人は座椅子を使ってOK!
法事をするにあたり『正座をしなきゃいけない』という決まりはありません。
ですから、もしも正座がツラいなら座椅子を使ってOKです。
正座というのは、もともと【相手に対して敵意がないことを表す座り方】であり、それがやがて【相手に対する敬意を表す座り方】になりました。
だから『敬うべき相手』である仏様の前では正座をして敬意を表しているのです。
とはいえ、苦痛に歪んだ顔をしながら敬意を表したところで仏様は喜びませんよね。
だったら、座椅子に座って心穏やかに法事に臨んでください。
法事で使うときにおすすめの座椅子3選
法事で使う『座椅子』には、特に決まりやマナーというのはありません。
とはいえ、法事にはどんな座椅子が適しているのか分かりませんよね。
ここからはお坊さんの僕がおすすめする『座椅子』を3つ紹介します。
とりあえず一覧表にしたので参考にしてみてください。
商品名 | おすすめポイント |
cyberlife 仏前用椅子 お座敷座椅子 | 日常生活でも使用可能 詳細説明はコチラから |
Eclea 背もたれ付 きらく座いす | 大きな背もたれがある 折り畳めて収納がラク 詳細説明はコチラから |
阿波和 正座椅子 折りたたみ携帯用 | 折り畳めて持ち運び可能 詳細説明はコチラから |
法事と日常生活の両方で使えて便利
まずは僕が1番おすすめする座椅子を紹介します。
法事で使う座椅子にはたくさん種類がありますが、コチラの座椅子はとても便利ですよ。
僕がこの座椅子をおすすめするのは、
- 手をかける部分がある
- 座面の高さを変えられる
- 腰を支える部分がある
- 足を座面の下に入れられる
- 普段使いもできる
という理由です。
椅子から立ち上がるときには、何かに掴まるとラクです。
この座椅子には丈夫な木製ひじかけがあり、そこへ手をかけてラクに立ち上がることができるのです。
また、座面の高さは3段階に調整ができますし、ちゃんと『腰あて』もあるので、ラクな姿勢で座ることができます。
そして、この座椅子であれば足を座面の下へ入れられるのでイイです。
足を座面の下へ入れることによって、何となく『正座をしている感』があるので、正座をしていないことへの【後ろめたさ】が少しだけ無くなります。
そして、この座椅子は法事に限らず日常生活でも使えるようなデザインなので、一石二鳥で便利です。
しかし、この座椅子にもデメリットがあります。
この座椅子には丈夫な【木製ひじかけ】があり、また幅46センチという広めの座面となっているため、重量が4.6キロと少し重いのです。
その代わり、座りやすくてしっかりと安定していますから、高齢者には喜んでもらえます。
また、この座椅子を法事用にいくつか購入した場合、この座椅子は重ねることができないので普段の置き場所に困るのです。
とはいえ、もしもあなたの家に和室があるなら、これからは来客のたびに座布団を敷くのではなく、この座椅子を普段から置いておくのもアリですよ。
この座椅子にはいくつかデメリットもありますが、座りやすくて立ち座りもラク、さらにいろんな場面で使用でき、総合的に考えたら非常に便利なので僕としては1番おすすめです。
背もたれ付きで折りたたみが可能
法事で使う座椅子には『折りたたみ』ができるモノもあります。
折りたたみができると、持ち運びができますし、立てかければ保管スペースも小さくてすむので非常に便利です。
そして、椅子には『背もたれ』のある方がラクですから、高齢者に座ってもらうなら『背もたれ』は必須でしょう。
そんな『背もたれ』と『折りたたみ』の両方の機能を持ち合わせているのがコチラの座椅子です。
この座椅子は、座面が『たて長』になっていて、前方へいくほど幅が狭くなっています。
これは椅子に座りながら正座の形をとるための構造なんです。
イメージとしては、この座椅子にまたがって正座の形をとり、両ひざで座椅子の前方を挟む、みたいなカンジですね。
そして、これだけだと苦しい姿勢なんですが、そこにちゃんと『背もたれ』が付いていますので、寄りかかることで腰や膝の負担を減らすことができます。
そして、この座椅子は950gと非常に軽いので、移動させたり持ち運ぶときにとてもラクなんですよね。
しかも折りたたむとコンパクトになりますので、法事が終わったら押し入れの下段とかに保管しておけばOKです。
しかし、この座椅子にもデメリットがあります。
まず、この座椅子は『たて長』で前方が狭くなっているため、左右の傾斜や揺れに対して少し不安定です。
ですから、普通の座椅子としてではなく、あくまで正座っぽく座るための【補助の椅子】として扱う方がいいと思います。
また、この椅子の『背もたれ』はあまり高さがないので、実際のところは腰くらいまでしかありません。
そして、この座椅子は軽量であるがゆえに、座椅子を支えている脚の部分が少しだけ頼りないので、体重の軽い人に使ってもらうことをおすすめします。
コンパクトだから折りたたんで携帯もできる
あなたが法事を主催する側ではなく、法事に招かれる側であった場合、法事をする場所(その家)に座椅子があるとは限りません。
ですから、どうしても正座が心配なら、コチラの座椅子を持って行けば安心ですよ。
この座椅子の利点は、なんといっても【携帯できる】というところ。
とてもコンパクト&軽量なので、脚部を折りたたんで袋へ入れてしまえば、どこにでも持って行けます。
なので、どこで法事があっても対応できますから、これ1つあれば正座に関する不安は無くなりますよ。
しかも、座面の素材がウレタンなのでお尻に優しいのもありがたい。
さらにこの座椅子はコンパクトなだけではなく、黒色なので喪服の色と馴染んで目立ちにくいんですよね。
ですから、この座椅子に座って足をたためば、他の人からはまるで正座をしているように見えるでしょう。
また、体重を支える脚部も丈夫な作りになっているので、一般的な体格であれば安心して使えます。
ただし、コンパクト&軽量であるがゆえに座面が小さいので、大柄の男性はゆったりと座ることは難しいかと。
しかし、女性であればほとんどの人は問題なく使用できます。
この座椅子は「正座をしなくてすむなら座椅子の座り心地はそこそこでいい。」という人に重宝されていますよ。
まとめ:自宅で法事をするなら座椅子を使いましょう。
せっかく法事をしているのに、『正座』で足が痛むせいで【故人の供養】に集中できない人はとても多いです。
痛む足の方ばかりに気をとられていては何のために法事をしているのか分かりません。
だったら、法事のときは正座なんかしないで『座椅子』に座りましょう。
法事をするにあたり《正座をしなきゃいけない》という決まりはないので、安心して座椅子を使ってください。
法事は平均して30分~1時間はかかりますから、長時間座り続けることを考えたら、できるだけ『背もたれ』のある座椅子を選びましょう。
また、折りたたみができるものは持ち運びや収納にも便利ですよ。
法事で正座をするのが心配なら、遠慮なく座椅子を使って、できるだけ【故人の供養】に集中できるようなラクな姿勢で臨んでくださいね。
※もう一度『法事で使うときにおすすめの座椅子選』に戻る場合はコチラ。