【小学生まで対象】子どもと法事に参列するときの注意点とマナー

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子どもと法事に参列注意点とマナー

大切な人の法事には子どもと一緒に参列をしたいですよね。

しかし、子どもと一緒に参列する場合、どんな注意点やマナーがあるのか気になることでしょう。

法事に参列するときに注意点やマナーというのは、基本的に大人も子どもも大差はありません。

ただし、子どもならではの注意点がいくつかありますので、この記事で詳しく紹介します。

子供を連れて参列することへの不安が解消されますので最後まで読んでみてください。

ちょっと自己紹介

この記事を書いている僕『未熟僧(みじゅくそう)』は、お坊さん歴25年以上。仏事の疑問を解消するいろんな情報を発信しています。

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法事は子どもと一緒に参列してもいいの?

大切な人の法事には『子ども』を一緒に連れていきたいと思いますよね。

あるいは、子どもだけで留守番をさせられないというケースもあるでしょう。

とはいえ、「法事に子どもを連れて行ってもいいのかな?」と心配になりませんか?

結論を言うと、子どもが法事に参列してもまったく問題はありません。

法事というのは、故人のために行うものですから、故人が喜ぶようにしてあげることが大事です。

ですから、子どもが『故人の孫』にあたる場合は故人もきっと喜びますので、ぜひ一緒に参列してください。

また、仏事に参列するにあたり年齢の制限は一切ありません。

法事はもちろん、お葬式のときにも子どもと一緒に参列し、みんなで故人を見送ってあげましょう。

【関連記事】:お葬式に小さな子どもを連れて参列するのは非常識?《お坊さんが答えます》

子どもと法事に参列するときの注意点やマナー

子どもと一緒に法事に参列しても問題はありませんが、いくつか注意点やマナーがあるので紹介します。

服装

まずは『子どもの服装』に関する注意点やマナーを紹介します。

法事での『子どもの服装』を選ぶときには《大人と同じ基準》で考えますので、基本的には『喪服』となります。

とはいえ、子ども用の喪服を持っていない人も多いでしょう。

そんなときは、『喪服に近い服装』を選んでみてください。

『喪服に近い服装』というのは、

  • 黒・濃紺・濃いグレーなど暗い色のもの
  • 中に着るシャツは白色で無地のもの
  • 靴下は黒色のもの
  • 靴は金具の付いていない黒色のもの
  • 光沢のないもの

などです。

そして、これらの他にも注意点やマナーがありますので以下で紹介していきます。

園服や制服を着用してもよい

子ども用の喪服を持っていなければ、子どもが日頃着ている【園服】や【制服】を着用しても問題ありません。

お葬式や法事では、故人を偲んで敬意を表すために『フォーマルな服装』である喪服を着ます。

そして、園服や制服というのは、子どもにとって『フォーマルな服装』です。

そのため、園服や制服は、法事という場において適した服装であるといえます。

また、園服や制服の色が《明るめの色》である場合でも問題はありません。

ただし、法要中は帽子を脱いで参列させるようにしてください。

園服や制服もない場合は『暗い色』の物を着せる

喪服だけでなく園服や制服もないという人もいるでしょう。

そのような場合は『暗い色』の物を着せてあげてください。

例えば、

  • グレー

などの色は法事に適しています。

ただし、暗い色でも『デニム生地』はカジュアルな印象を与えるので不適切です。

また、パーカー、フリース、ジャージなども法事には不向きなので避けるようにしてください。

もしも法事に適した服がない場合は、服を買わずに【レンタル】するのも1つの選択肢です。

夏場は半袖や半ズボンでもかまわない

子どもは大人に比べて体温が高いです。

そのため、夏場に法事があるときには『半袖』や『半ズボン』を着用してもかまいません。

本来であれば、仏事においてはできるだけ【肌を出さない】ことがマナーです。

しかし、冬場ならともかく、30℃を超えるような夏場の暑さの中で子どもに長袖や長ズボンを着せるのは可哀そうです。

もちろん日焼けを防ぐという点では長袖や長ズボンの方がよいですが、それ以上に《暑さによる体調不良》が心配です。

ほとんどの人は、子どものことに関しては寛大に見てくれますので、夏場は『半袖』や『半ズボン』を着せてあげましょう。

また、子ども用の服には、よくワッペンやリボンが付いています。

これも本来であれば《余計な飾り》なので法事には不適切ですが、そこは気にせず着させてかまいません。

スニーカーやブーツの着用も問題ない

子どもの服装については大人ほど気を使わなくて大丈夫です。

特に【靴】については寛大にかまえて問題ありません。

子どもが履いているのは『スニーカー』や『ブーツ』が多いでしょう。

大人の場合は、黒色の革靴やパンプスなどを履くことが望ましいですが、子どもの場合はスニーカーやブーツでも問題はありません。

とはいえ、法事には『暗めの色』が適していますので、履物の色については気をつけてみてください。

できれば『子ども用の数珠』を持たせる

法事のときには数珠を使用します。

それは、大人はもちろん、子どもだって同じこと。

故人への礼儀として子どもであっても数珠を使用するのが本来の姿です。

なので、お坊さんの僕としては、子どもにも専用の数珠を持たせてあげてほしいと思います。

数珠の購入場所はいろいろありますので、最寄りの店舗、またはインターネットで購入しましょう。

【関連記事】:数珠を買うにはどこへ行けばいいのか。数珠の購入場所を詳しく紹介

なるべく『出入口に近い場所』に座る

法事に子どもと一緒に参列する場合、座る場所に配慮しましょう。

子ども連れの場合は、なるべく『出入口に近い場所』に座ると安心です。

まだ小さな子どもだと法要に飽きてしまい、泣いたり騒ぎ出すことがよくあります。

そんなとき、出入口の近くに座っていれば、何かあってもすぐに外へ出られます。

もちろん、外へ出なくてもかまいませんが、親としては響き渡る子どもの声が気になってしまうでしょう。

また、小さな子どもはトイレを限界まで我慢するので、「ねぇ、オシッコ・・・。」というときでもすぐに出ることができます。

法事であれば座る場所もそれほど厳しく決まっていないので、子ども連れの親御さんは『出入口に近い場所』に座る方が無難です。

【関連記事】:お葬式や法事で座る場所に決まりはあるの?食事の時はどこの席に座る?

御仏前は少し多めに包む

法事に参列するときには必ず【御仏前】を包みます。

御仏前には『故人へのお供え』という意味がありますが、他にも実質的な『食事代』も含まれているのです。

法事の後には参列者みんなで食事をすることも多く、その代金はもちろん施主が負担します。

しかし、それでは施主の費用の負担が大きくなるため、参列者は【御仏前】の中に実質的な『食事代』も含めて包んでいるのです。

そして、子どもが参列する場合、施主は子ども用の食事も用意します。

ということは、親が包む【御霊前】は子ども用の食事代を考慮した金額でなければなりません。

ですから、御仏前は少し多め(5千円ほど追加)で包んでおきましょう。

【関連記事】:不祝儀袋(御香典・御霊前・御仏前)の書き方とお札の入れ方を詳しく解説。

法事は子どもにとって貴重な体験となる

子どもを法事に参列させることは、施主や他の参列者にも気を使うので意外と大変です。

しかし、できるだけ子どもをお葬式や法事などの仏事へ参加させてあげてください。

法事に参列することは、子どもにとって貴重な『仏事の経験』になります。

日本で生きていくなら、いずれお葬式や法事に参列する機会が出てきます。

そんなときに、すでに仏事の体験をしていれば、何をするかの大体の予測がつくでしょう。

また、子どもに専用の数珠を持たせることで、仏事の記憶も残りやすくなります。

ある程度大きくなった子どもは、何かにつけて《大人と同じこと》をしたがるものです。

そこで、子ども専用の数珠を持たせてあげれば喜んで仏事に参列し、そのときのことを覚えてくれます。

ですから、子どもにも数珠を持たせてあげることは立派な教育になるのです。

まとめ

法事は故人のために行うものなので、あなたの子どもが《故人の孫》にあたるのなら、ぜひ一緒に参列しましょう。

子どもと一緒に法事に参列するときは、

  • 子供用の喪服
  • 園服や制服
  • 暗い色の服

などがあれば着せてあげてください。

子どもの服装については、大人の服装よりも寛大に考えてかまいませんので、子どもが着やすい物を選んでください。

服装の他には、

  • 子ども専用の数珠を持たせる
  • 出入口の近くに座る
  • 少し多めに【御仏前】を包む

という点にも気をつけましょう。

子どもを法事に参列させることは、子どもにとって良い社会経験となります。

故人のため、そして子ども自身の教育のために、法事にはぜひ子どもと一緒に参列をしてください。

※法事の持ち物についてはコチラの記事で紹介しています。

必ず確認しよう!法事に参列するときの持ち物とマナー

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