お経にはどんな意味があるの?なぜ供養をする時にお経を読むのか。

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こんな人に向けて書いています
  • お経って一体何なの?
  • お坊さんは、何のためにお経を読んでいるの?
  • 故人を供養をするにはお経が必要なの?

お坊さんは、お葬式や法事のときに必ず『お経』を読んでいます。

しかし、お経を聞いても、多くの参列者にとっては、

う~ん、何を言っているのか全然わからん・・・。

と、お経が『呪文』のように聞こえていることでしょう。

じつは、お経というのは、『お経を読む人』と『お経を聞く人』の両者が幸福を得られる非常にありがたいものなんです。

この記事では、

  • お経そのものの意味
  • お経の効果
  • 供養をするときにお経を読む理由

ついて詳しく解説しています。

単なる『呪文』だったお経が『幸福をもたらす言葉』に聞こえるようになりますので最後まで読んでみてください。

ちょっと自己紹介

この記事を書いている僕『未熟僧(みじゅくそう)』は、お坊さん歴20年以上。仏事の疑問を解消するいろんな情報を発信しています。

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お経にはどんな意味があるの?

あなたもご存じのように、お経は、

  • お葬式
  • 回忌法要(=法事)
  • その他の法要

のときにお坊さんが読んでいます。

でも、お経を聞いたところで【何を言っているのか】そして【どのような意味なのか】なんて分かりませんよね?

お経とは一体何なのでしょうか?

お経は、お釈迦様の教えをまとめたもの

お経というのは、お釈迦(しゃか)様が説いた多くの教えを弟子達がまとめたものです。

お経によって内容はまったく違いますが、そこをあえてザックリ言うと、お経とは、

  • あらゆる物事の本当の姿(=真理)を教えてくれるもの
  • いろんな仏様の持つ力(=能力)の素晴らしさを教えてくれるもの
  • いろんな仏様がもたらす利益のありがたさを教えてくれるもの
  • いろんな仏様を褒め称え、感謝をお伝えするもの

ということです。

お釈迦様は、悟りを開いた後に、いろんな場所へ出向いて【悟りで得た真実】を多くの人々に伝え続けました。

しかも、人によって伝え方を変える『対機説法(たいきせっぽう)』という方法で、誰でも理解できるように工夫をしてくれたんです。

これをお釈迦様はひたすら続けてくれました、そりゃもうメチャクチャ頑張って、晴れの日も、雨の日も、嵐の日も、休むことなく教えを伝え続けたんです、たぶんね。

そんなお釈迦様の努力のおかげで、たくさんの教えが後に残されましたが、あまりに教えの数が多すぎて、弟子達の間で【教えの解釈のしかた】でモメたんです。

そこで、弟子達が定期的に集まり、数多くの教えの内容を少しずつまとめていきました。

まとめられた教えは内容ごとに分類されて、それぞれに『◯◯経』という形で現在まで伝わっています。

いろんなお経でいろんなことが書かれていますが、いずれにせよ、お経は【私たちが幸福になるため】の教えがたくさん詰まった非常にありがたいものです。

お経は、読んでよし、聞いてもよし

お経というのは、経本の中にある言葉を口に出して読むことで、いろんな仏様からご利益がいただけるという非常に素晴らしいものです。

そして、お経を読んで故人を供養すると【お経を読む人】と【故人】の両者がご利益を頂くことができるのです。

さらに、お経のスゴいのは【聞いているだけ】でも同じ効果があるというところです。つまり、お経を読まずに聞いているだけの参列者にもご利益があるということです。

誰かがお経を読むことで、それが他の人にも聞こえます。これはつまり、お経のご利益が『読経の声』に乗って、それを聞く人に届いているのです。

だから、自分でお経を読まなくても、誰かが読んだお経を聞くだけで、同じ効果が得られるのです。

このように、お経は読んでよし、聞いてもよしなので、とってもありがたいものなんですよね。

お経の内容の意味はわからなくてもいい?

僕は以前、お坊さん達を対象とした講義の中で、大先輩から聞いた言葉で衝撃を受けたことがあります。

大先輩:「それでは、何かわからないことはありますか?」

僕:「1つだけよろしいですか?」

大先輩:「あぁ、どうぞ。」

僕:「お経の中に書いてある内容が難しくてあまり理解できないんですが、それでもお経を読んでいて意味がありますか?」

大先輩:「うん、意味はあるよ。お経っていうのはね、内容がわからなくても【読むこと】自体が重要なんだよね。とにかく、お経に書いてあることを正確に読むことで仏様のお力やご利益がいただけるんだよ。昔の現地の言葉をそのまま音写している部分なんかは特にそうだね。」

僕:「あぁそうだったんですか、わかりました、ありがとうございます。(えぇっ?ホントに!?内容がわからないのに、それでも意味あるんだ?)」

こんなカンジでした。

お経はずっと昔から、それこそ仏教が始まった約2,500年前から受け継がれてきたもので、その間多くの人々の心の支えになってきました。

その中には、

意味はよく分からないけど、何となく安らぐなぁ。

みたいな人だっていたはず。

もしもお経をの内容がわかっていないとダメなら、たぶんお経なんてとっくに無くなっていたと思います。

だって、お経の内容なんてメチャクチャ難しいので、僕も含めて普通の人には理解するのは無理ですよ。

それでも、お経というものが無くなることはなく、今までずっと受け継がれてきたということは、読むだけでちゃんと利益があると実感していたんでしょうね。

供養をするときにお経を読む理由

お葬式や法事など【故人の供養】をするときに必ずお経が読まれます。

基本的なこととして、お経を読むのは、

  • 世の中の真理を伝えるため
  • さまざまな仏様を褒め称えるため
  • 仏様へ日頃の感謝をお伝えするため
  • 読経による功徳やご利益を、亡き人やその場にいる人たち全員へ回し向けるため

です。

しかし、お経を読むことには、もう少し違う理由もあるんですよね。

故人を仏様に託して、なおかつ私たちも『ご利益』を頂く

供養をするよきにお経を読む理由の1つが、故人を仏様に託して、なおかつ私たちも『ご利益』を頂くためです。

私たちは、あの世で故人が安らかに過ごせるように祈ることはできますが、故人を直接導くことはできません。

それができるのは仏様だけ。

だから、仏様をホメまくる内容のお経を読んで、「仏様のおっしゃった事・ご利益は本当に素晴らしく、大変ありがたく思っています。つきましては、故人を良き道へとお導きください。」と、故人を仏様に託しているんです。

それと同時に、「仏様、その素晴らしいご利益を、故人のみならず、ここにいる全員にも授けてください。」とお願いをしているんです。

仏様はとても【太っ腹】ですから、私たちのそのような願いをちゃんと聞き入れてくださいます。

だから、先ほども言いましたように、お経を読むと、故人やお経を読む人だけでなく、それを聞いている人にもご利益が注がれているわけです。

じつは『パフォーマンス』のため

お葬式に関して多くの人が誤解していることがあります。

それは、【亡くなった人の前でお坊さんが『お経を読むこと』がお葬式である】という誤解です。

このように誤解してしまうのは、お葬式のとても大事な部分を知らないからです。

お葬式というのは、

  • 故人に【仏弟子】となってもらい、仏の道へ導き入れる
  • いろんな仏様に故人を託す

ための『儀式』です。

お葬式の別の言い方は『葬儀』ですが、葬儀というのは字のとおり【死者を葬る】ための【儀式】です。

それで、この【葬儀】で重要なのは故人へ引導を渡すために【作法】をすることであって、お経を読むことはあまり大事ではありません。

つまり、お葬式では【引導の作法】をちゃんとしていれば、本来はお経なんか無くてもいいんです。

お葬式に関する話をすると非常に長くなってしまうので、詳しくは『お葬式をする意味とは何?お葬式でお坊さんがしていることを具体的に解説!』の記事を読んでみてください。

では、なぜお葬式でお経を読んでいるのかというと、じつは『パフォーマンス』なのです。

こんなことを言うといろんな人に怒られるかもしれませんが、お葬式のお経なんて絶対に『パフォーマンス』の要素が強いはず。

なぜなら、お葬式で最重要の【葬儀=儀式】の部分なんて10分もあれば終わるからです。つまり、本来であればお葬式の所要時間は【10分】程度あればいいんですよね。

しかし、お葬式では多くの参列者がお焼香をするため、10分程度じゃ時間が足りず「お経を読んで時間を延ばそう。お経を読めば、故人も含めてその場の全員にご利益があるわけだし。」となりました。

お葬式の厳粛性を保ち、時間調整をしつつ、なおかつそれを有意義なものにするには、お経を読むのがベストだったということです。

だから、お葬式でお経を読むことは【メイン】ではなく【サブ】であり、最優先するものではありません。

ただ、実際のところ、お経を読んでいる【サブ】の時間の方が長くなってしまうので、いつの間にか『お葬式はお経を読むためのもの』と誤解されるようになりました。

リラックス効果がある

あなたは、法要のときに【眠くなった】ということはないですか?

決して故人の供養を軽く考えているわけではないのに、自然と意識が遠のいていく、みたいなカンジです。

お葬式や法事のときには【眠そうにしている人】がたくさんいますよ。


でも、それは仕方ないことです。なぜなら、お経には『リラックス効果』があるからです。

僕は、聞いていて眠くなるお経は【良いお経】である証拠だと思ってますよ。

眠くなるということは、聞いている人の気持ちが【リラックスして安心した状態】になっているからです。

もしも、お坊さんのお経が下手クソだったら【耳障り】で眠くなんてならないはず。

お経の声量や音程がしっかりと安定しているからこそ、聞いている人はリラックス状態になるんです。

だから、僕がお経を読んでいるときに眠そうな人がいても絶対に怒ることはありません。

まとめ:お経は、読んでも聞いても【みんなが幸福になって得をする】というスゴイもの!

お経は、お釈迦様やいろんな仏様の教えが書き留められた、とてもありがたいものです。

お経は数えきれないほどたくさんありますが、どのお経も【私たちを幸福へと導いてくれるもの】です。

お経を読んで、さまざまな仏様をホメまくり、感謝をし、その功徳とご利益を頂いています。

また、お経は『読む』ことはもちろん『聞く』だけでも同じご利益があり、お経を読む人や聞く人、もちろん故人にも、その場にいる全員に対してお経の効果がもたらされます。

しかも、その意味がわからなくても大丈夫なのですから、こんなにありがたいことはありません。

すごいですよね、お経のおかげでみんなが幸福になって得をするんですから。

だから、お坊さんのお経を聞いて「退屈だぁ」とか「早く終わんないかなぁ」なんて思わないでくださいね。

※お葬式の持ち物チェックはこちらの記事でどうぞ。

忘れ物に注意!お葬式に参列するときの持ち物とマナーを詳しく紹介

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