お葬式

お葬式に小さな子どもを連れて参列するのは非常識?《お坊さんが答えます》

お坊さん歴20年以上の未熟僧(みじゅくそう)と申します。

この記事はこんな人に向けて書いています
  • お葬式に行かなきゃいけないけど、子どもがまだ小さいから留守番をさせられない。
  • お葬式に小さな子どもを連れて行ってもいいのかな?
  • 小さな子ども連れて行くときは、どんなことに注意すればいいんだろう?

お葬式の知らせというのは、いつも突然やって来るものです。

数日後にはお葬式に参列をしなければいけませんが、あなたには小さなお子様がいます。

まだ小さな子どもは留守番なんて無理ですし、誰かに一時的に預かってもらうという選択肢もありますが、できれば一緒に連れて行きたいですよね?

とはいえ、

  • 子どもが式の途中で泣き出してしまうかもしれない
  • まだ小さな子どもだから、我慢ができずに騒ぎ出してしまうかもしれない
  • その他にも小さな子どもがいるせいでいろんな迷惑をかけるかもしれない

と不安になることでしょう。

そんなことを考えていると、

(小さな子どもを連れてお葬式に参列したら非常識なのかな?)

と迷ってしまいますよね?

大丈夫です、何も心配しなくていいので、

お子様も一緒に参列してください!

この記事では、

  • 小さなお子様にもぜひ参列してほしい理由
  • 小さなお子様と参列する時の注意点

について書いています。

この記事を読んでいただければ、小さな子どもがいても堂々とお葬式に参列できるようになりますので、ぜひチェックしてみてください。

お葬式に小さな子どもを連れて参列するのは非常識?

お葬式に小さな子どもを連れて行ってもいいのかどうか、これは多くの人が迷ってしまうことです。

小さな子どもを連れて行くかどうかの判断は、

故人とあなたのお子様の関係性

によって変わります。

例えば、故人が【あなたの友人の家族】や【あなたの職場関係の人】など、《故人とあなたのお子様の関係が遠い》という場合は、お子様と一緒に参列するのは見送る方が無難です。

故人とあなたのお子様の関係が近いわけでもないのに、お葬式に小さな子どもを連れて行くのは【非常識】と思われても仕方ないでしょう。

可能であれば、お子様を家族など他の誰かに預けて、あなただけが参列をしましょう。

もし誰にも預けられない場合は、参列を辞退することも考えなければなりません。

しかし、故人とお子様の関係が近い場合は、

お子様と一緒に参列をしてください。

当然ながら、この場合は小さな子どもを連れて参列をしても決して非常識ではありません。

むしろ、関係が近いのに一緒に参列しないことの方が非常識です。

特に、故人とお子様の関係が【祖父母と孫】という関係だったら、よほどのことがない限りはお子様と一緒に参列をするべきです。

べつに、お葬式の途中であなたのお子様が泣いてしまったり、少しくらい騒いだっていいんですよ。

だって、まだ【小さな子ども】なんですから。

えっ、でも・・・子どもが泣いたり騒いだりしたら他の人に迷惑でしょ?

未熟僧
未熟僧
いやいや、ちょっと考えてみてください。

お葬式って誰のためにやっているんですか?

お葬式というものは、故人を弔うために執り行うのです。

参列者に向けて執り行うものではありません。

お葬式は、故人が喜ぶようなことを優先してあげるべきなんですよ。

故人はきっと、あなたのお子様が参列することを望んでおられますよ。

ご年配の方の話を聞いていると、「我が子も可愛いが、孫は別格で可愛い!」という人が多いです。

あなたのお子様は、故人にとって大切な家族であり、そして『別格に可愛い孫』なんです。

故人はきっと、「自分にとって本当に最後の時間を、可愛い孫と一緒に過ごしたい」と願っておられるはずです。

【他の人に迷惑かも】なんていう理由で、故人の願いを無視してどうするんですか。

あなたのお子様と故人の関係が近いのであれば、ぜひともお子様と一緒に故人を送り出してあげてください。

【こちらの記事も読まれています】:妊婦さんがお葬式に参列しても大丈夫です!迷信の解説と参列する時の注意点を紹介

小さなお子様が泣いたり騒いだりしても、お坊さんは気にしていません

小さな子どもがいる親御さんの中には、

(法要中に子どもが泣いたり騒いだりしたら、お坊さんにも失礼かな・・・。)

と心配する人もいます。

大丈夫ですよ、小さなお子様が法要中に泣こうが騒ごうが、お坊さんはあまり気にしていませんから。

ぼく達お坊さんにとって、法要中に【子どもが泣いたり騒いだりする】なんてことは日常茶飯事です。

子どもが泣いたことに対して「うるさいから静かにさせなさい!」なんてことを言うお坊さんは、少なくともぼくのまわりには1人もいませんよ。

もしそんなお坊さんがいたら、その人はお坊さんには不向きです。

あるいは、お坊さんとしての経験があまりにも不足し過ぎています。

ですから、お子様が泣き出してしまうことが【お坊さんに対して失礼になる】なんてことは一切考えなくて大丈夫です。

お坊さんのことなんか放っておいて、泣いているお子様の機嫌をとってあげることに注力してください。

先日のお葬式でもありましたよ。

ぼくが読経をしていると、後ろの方から、

「えっ・・・ぅえっ・・・うぇ〜ん!」

赤ちゃんの可愛い泣き声が式場内に響き渡りました。

あなたもご存じのように、赤ちゃんの声ってものすごく【通る】んですよね。

それで、親御さんは泣き出した赤ちゃんを連れて、慌てて式場の外へ出ていかれました。

その一部始終をぼくは見ていました。

じつは、お坊さん用の机には香炉(こうろ)があるのですが、それに後ろの様子が映るのでバッチリ見えるんですよね。

赤ちゃんが泣くのには、

  • 腹が空いた
  • 暑いあるいは寒い
  • 着ている服の位置が気に入らない
  • 体勢が苦しい
  • 何となくいつもと違う雰囲気に慣れない

など、いろんな理由がありますよね。

なぜ泣いているのかは、その親御さんがよくわかっていますので、式場の外へ出たことをどうこう言うつもりはありません。

でも、慌てて赤ちゃんを抱きかかえて式場を出る親御さんに対して、本当はこう言いたかったです。

もしも、【赤ちゃんの泣き声が迷惑になる】と思って式場を出ようとしているのだとしたら、

どうぞ、そのまま座っていてください。

って。

もちろん、授乳やトイレ、あるいは体調不良といった理由であれば、すぐに退出して対処をしてあげてくださいね。

しかし、そうではなく、お子様の泣き声だけが理由なのであれば、そのまま座っていてください。

周りのことを気にする必要なんてありません。

赤ちゃんは泣いていろんなことを伝えてくれています。

もしかすると、赤ちゃんも一緒に悲しんでいるのかもしれませんよ。

お坊さんの立場で言えば、式中に小さなお子様が泣いたって大丈夫ですから、ぜひ一緒に参列してほしいなと思います。

子どもの泣き声は【お焼香】の代わり

お葬式の途中で小さなお子様が泣いてしまうことをこう考えてみてはいかがでしょう。

子どもの泣き声は【お焼香】の代わりである。

当たり前ですが、小さなお子様は【合掌】をして【お焼香】なんてできません。

親御さんがお子様の代わりに合掌と焼香をすることが多いと思いますが、それはやはりお子様本人の行動ではありません。

ぼく達大人が【合掌】して【お焼香】をするように、小さな子どもが自分でできる葬送の作法は【泣く】ことです。

もしかすると、あなたのお子様なりに故人の供養をしているかもしれませんから、泣き出してもすぐには外へ連れ出さず、少し様子を見てあげませんか?

あなたのお子様が泣き始めたら、「あぁ、一緒に故人を弔ってくれているのだな」くらいに解釈してみてください。

たぶん、そのうち泣き止んで寝てしまうのではないでしょうか?

参列する時の注意点

さて、ここまで長々と【お葬式に小さなお子様をぜひ連れて行きましょう】とぼくなりの考えを書いてきましたが、いかがでしょうか?

お葬式にあなたのお子様を一緒に連れて行こうと決心されましたか?

されましたよね?

では、参列をするにあたり、いくつか注意点がありますので参考になさってください。

喪主には事前に伝えておく

お葬式の代表者である『喪主』に、

あなたのお子様を連れて参列したい旨を事前に伝えて、了承を得ておく

ようにしましょう。

あなたが小さなお子様を連れて行くかどうかで迷うように、喪主の方でも【あなたが小さな子どもを連れ来るのかどうか】ということを気にかけているのです。

喪主は、お通夜やお葬式の後に参列者へ料理を振る舞います。

事前にあなたのお子様が参列することを伝えておけば、料理業者によっては【子ども用の料理】を取り扱っていますので、喪主が用意してくれるというケースもあります。

したがって、『お香典』の金額は、お子様の分も考慮して包む方がよいですね。

また、お子様が赤ちゃんの場合、会場のどこかに授乳できる場所が必要になります。

事前に伝えておくことで、喪主がそのための場所を確保してくれるでしょう。

事前に子どもへ約束事(マナー)を話しておく

あなたのお子様が3歳~6歳くらいの年齢になっていれば、

  • 走り回らないこと
  • 大きな声を出さないこと
  • ちゃんと親の言うことをきくこと

など、前もってお葬式の約束事(マナー)を伝えておきましょう。

ある程度の年齢になれば、子どもは親の言うことを理解できます。

ただし、現地に行ってから急に「静かにしてなさいよ。」なんて言っても、子どもにとっては「えっ、何で?」となります。

ですから、お葬式とはどんなもので、どのように振る舞うのか、などの【お葬式の約束事】を事前に伝えておきましょう。

そのようにして、お葬式という少し特殊なシチュエーションをあなたのお子様にも経験をさせてあげてください。

オモチャやお菓子などを持参しておく

お葬式は長時間にわたって行われます。

小さな子どもは大人のようにじっとしていられない場合が多いです。

時にはどうしようもなく機嫌が悪くなることだってあります。

そのような時には、オモチャやお菓子で子どもの気を紛らわせることもやむを得ないと思います。

ただ、オモチャやお菓子となると賛否両論があるかもしれません。

この辺の判断はあなたに委ねるほかありませんが、ぼく個人の考えとしては、大人であればそれを許すくらいの寛容さがあってもいいのでは?と思いますけどね。

ただし、持って行くオモチャは《音の出ないモノ》お菓子は《匂いの少ないモノ》にしておきましょう。

小さな子どもを連れて行く側にも最低限のマナーを守ることは必要です。

また、どうしても式場を出ないといけない場面もあります。

そのような時のために、小さなお子様と親御さんはなるべく【端の席】に座る方がイイですね。

子どもにも【相応の服装】をさせる

あなたが喪服を着てお葬式に参列するように、お子様にも【相応の服装】をさせてあげましょう。

保育園や幼稚園に通っているお子様であれば【制服=園服】を、それ以外のお子様は、地味な色〔黒・グレー・紺〕の服を着せてあげれば問題ありません。

最近はとても可愛らしい【子供用フォーマル服】が売られています。

小さな子どもであっても立派な【参列者】です。

できる範囲でお子様の身なりを整えてあげて、しっかりと故人を送り出してください。

まとめ : 家族みんなで送り出してあげましょう

お葬式は、故人と過ごせる『本当に最後の時間』です。

故人にとっても、最後の時間を共に過ごしたい相手は、自分の妻や夫・子ども・孫といった【身近な家族】だと思います。

お葬式では故人の望むようなことを優先させましょう。

子どもが泣いてしまうと周りに迷惑をかける?

小さな子どもを連れて来ること自体が非常識だと思われてしまう?

あなたはそんなことを気にしなくてもイイです。

故人はきっと、

あなたのお子様にも参列してほしいのです。

そして、

あなたのお子様の声が聞きたいのです。

そちらの方を大事にしましょうよ。

ぼくにも子どもがおりますので、あなたの不安はメチャクチャよくわかります。

子どもがいつ泣き出すんじゃないかと心配でたまらなくなりますよね。

でもね、子どもの泣き声をすごく気にしているのは親だけです。

ぼく達お坊さん、そして他の参列者のみなさんも、あなたが心配するほど子どもの泣き声は気にならないと思いますよ。

ですから、何も心配せずに、ぜひ小さなお子様を連れてお葬式に参列をしてください!

最後は【家族みんな】で故人を送り出してあげてください。

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