お葬式

お葬式で座る場所に決まりはあるの?お葬式後の食事や法事の時はどうなる?

この記事では、

今回の内容は要するにコレです
  • お葬式(お通夜も同じ)の時に座る場所(席順)
  • お葬式後の食事(精進落とし)の時に座る場所
  • 法事の時に座る場所

について解説しています。

お葬式(お通夜)の時、お葬式後の食事の時、法事の時に座る場所(席順)には、ある程度の決まりがあります。

決して適当に座っているのではありません。

この記事では、法要に参列する人が【どのような立場の人がどこに座ればよいか】がわかります。

座った席のことであなたが恥をかかないように、ぜひ一度この記事をお読みいただきたいと思います。

お葬式で座る場所(席順)に決まりはあるの?

あなたは、お葬式の会場に着いて、いざ席へ座ろうとした時に、

「あれっ?自分はどこに座ればいいのかな?」

と、自分の座る場所がわからなかったことはありませんか?

お葬式(お通夜)の時に座る場所(席順)というのは、ある程度決まっているのです。

空いている席から自由に座っていいわけではありません。

お葬式の会場に着いたら、あなたが座るべき席がどこなのかを【あなた自身で判断できる】ようにしておきましょう。

故人との関係性によって席が決まる

お葬式で座る場所(席順)は、

あなたと故人の関係性によって決まる

のです。

そして、基本的には、

故人との【血縁関係】が近い人から順番に、前列から座っていく

という決まりがあります。

さらに言いますと、一般的にはお葬式の会場の中央に通路が設けられており、祭壇に向かいながら通路を挟んで、

  • 右側』が【故人との血縁関係が近い人】の席
  • 左側』が仕事関係や友人など【故人との血縁関係が比較的遠い人】の席

となります。

このように、血縁関係によって座る場所が決まっていることで、『お焼香』をする順番も同時に決まるので、スムーズにお焼香が進みます。

ですから、このことを知っている人は、会場のどこに誰が座っているかを見れば、座っている人と故人との関係性がある程度わかるのです。

故人との関係性を近い順番でいうと、

  1. 喪主
  2. 喪主の家族(=遺族)
  3. 親族
  4. 一般(仕事関係や友人など)

となります。

しかし、厳密に故人との関係性の順だけで座っていくと、同じ家族でも離れて座る、ということも出てきてしまうので、実際のところは家族でまとまって座ることが多いです。

喪主と遺族席

遺族とは故人との関係性において、どの程度の範囲の人を指すのでしょう。

一般的な家族構成であれば、

  • 故人の両親
  • 故人の配偶者
  • 喪主(故人の長男)
  • 喪主の家族

というような関係性の人かと思います。

故人の配偶者が喪主となる場合も多いですが、故人の長男が喪主を務めると想定すれば、上記の人くらいが遺族と呼ばれるでしょう。

喪主と遺族が座る【遺族席】は、祭壇に向かい通路を挟んで右側の最前列となります。

まず、喪主が座る場所ですが、

祭壇に向かい、通路を挟んで右側で、最前列の一番通路側(左側)の席

となります。

簡単に言うと通路を挟んで右側の、一番お坊さんに近い席です。

その他の遺族は、喪主の隣から故人との血縁関係が近い順番で座ります。

また、遺族席だけ別に設けられていることも多いです。

別に設けられている場合、喪主は【最も祭壇に近い場所】に座ります。

他の遺族は、喪主の隣から故人との血縁関係が近い順番で、徐々に祭壇から離れるように座っていきます。

遺族席が別に設けられている場合、遺族は祭壇に向かうのではなく通路側に向かって座るような形になることがほとんどです。

これは、お焼香をする弔問客に向かって遺族が礼をするため、そのような座り方となるのです。

親族席

親族席には、故人とどのような関係性の人が座るのでしょうか。

明確な決まりはありませんが、

  • 故人の長女夫婦とその家族
  • 故人の次男夫婦(次女夫婦)とその家族
  • 故人の兄弟や姉妹
  • 故人の配偶者の兄弟や姉妹
  • 故人の長男の配偶者の親

といった人達ではないかと思います。

簡単に言えば『喪主と遺族以外の親戚』という認識でよいと思います。

親族が座る場所は、

祭壇に向かい、通路を挟んで右側で、遺族席の後ろの席

となります。

親族席は、故人との血縁関係の近い人から順番に座っていきます。

そして、その中でも年配者から順番に、前の列から座っていきます。

ただ、血縁関係や年齢だけにこだわると、同じ家族でも離れて座るケースが出てしまうので、一応の決まりを守りながらも家族単位でまとまって座ることがほとんどです。

また、ぼくの経験上ですが、親族席の座り方は【あまり決まりを気にせず自由に座っている】ように見受けられます。

一般席

一般席に座るのは、

  • 葬儀委員長
  • 故人の友人や知人
  • 仕事関係
  • お葬式の世話役

といった関係性の人です。

一般弔問客が座るのは、

祭壇に向かい、通路を挟んで左側の席

となります。

この時、葬儀委員長を務める人は最前列の通路側(右側)に座ります。

その他の人は座り方に決まりはありませんが、できるだけ年配の人から優先的に前の方に座るのがよいでしょう。

また、お通夜の場合ですが、一般席の人がお焼香を終えた後は、元の席には戻らずそのまま食事会場へ行くことが多いです。

一般席の人は親族とは違う立場なので、式場係員の案内に従って行動するようにしましょう。

喪主(遺族)や親族の席が祭壇に向かって【右側】である理由

先ほど、遺族席や親族席が通路を挟んで右側であることをお伝えしました。

では、なぜ【右側】なのでしょう?

故人との血縁関係が近い人を【優先】する

日本では、向かって、

右側が上位(上座)

左側が下位(下座)

という考え方があります。

よく『〇〇に関しては彼(彼女)の右に出る者はいない』と言いますよね?

この言葉は、誰にも真似できないような優れた(唯一の)才能を持つ人に対して使われます。

ちなみに、仏教でも同様に『右側が上位(仏様=清浄)』『左側が下位(私たち=不浄)』という考え方があります。

つまり、お葬式などの法要においては、

故人との血縁関係が近い人は上位になる

ということです。

しかし、これは故人との血縁関係の近い人の方が、一般参列者よりも【偉い】ということではありません。

参列者を上位(上座)と下位(下座)に区別しているのは、故人との血縁関係において『関係の近い人を優先(=上位)しますよ』ということです。

血縁関係というものを重視する日本的な考え方による順位付けですね。

ですから、故人との関係が近い人は優先席(=右側)に座り、関係が遠い人はその他の席(=左側)に座る、というカンジです。

また、結婚式でも同じですが、優先順位が上位の人から前の席に座りますので、座る順番は、

  1. 喪主
  2. 故人の配偶者
  3. 遺族
  4. 親族
  5. 一般参列者

となるのです。

一般参列者による【配慮】の結果?

ここからは、ぼくがある先輩から聞いた話です。

親族席が右側にあるのは、故人との血縁関係が近い人が優先的に座れるようにするための、一般参列者による【配慮】の結果ではないか、とのことです。

例えば、座席に何の決まりも無く、先着した人の順で前から座っていったとします。

そうすると、場合によっては後から来た【故人との血縁関係が近い人】が後列に座る、もしくは会場が小さければ座る席が無くなってしまう、という事態になるかもしれません。

そこで一般参列者は、上座とされている右側の席ではなく、下座とされている左側の席から座るようにしました。

日本人の心理として、【自分から上座に座る】というのは抵抗がありますよね?

この心理を利用して、まず左側の席から座るようにして、わざと右側を空けておけば、後から来た人は【自分から上座に座る】ことに抵抗を感じて右側の席には座りづらくなります。

このようにして、一般参列者が率先して左側から座ることによって、右側にはできるだけ故人との血縁関係が近い人のために席を残しておくようにしました。

これが習慣化されて、現在でも【通路を挟んで右側に親族、左側には一般参列者】という座り方となっている、とのことです。

これは、あくまでもぼくが聞いた話です。

でも、故人との関係性を考えた日本人らしい【配慮】が感じられる話だなと思います。

お葬式後の食事(精進落とし)の時に座る場所

お葬式の後には、参列者へ食事を振る舞います。

これを『精進落とし』といいます。

お葬式の法要では故人との血縁関係によって座る場所が決まっていましたが、食事の席はどうでしょうか?

食事の席でも、法要中と同じように座る場所がある程度決まっています。

しかし、法要中とは座る場所の基準が変わりますので注意をしてください。

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食事の席での上座と下座

お葬式の法要では祭壇に向かって右側が上座であることをすでにお伝えしました。

では、お葬式後に食事をする時の上座はどこになるのでしょうか?

基本的に、上座となるのは、

  • 部屋の入口から一番離れた場所
  • 床の間に一番近い場所

といった席です。

和風の部屋であれば、入口から一番離れた場所の近くに床の間があることが多いです。

一方で、下座となるのは、

部屋の入口に一番近い場所

となります。

ただし、部屋の形状、参列者同士の関係性、年配者の割合などを考慮して、決まりにこだわり過ぎず臨機応変に座っても問題ありません。

喪主は一番【下座】に座る

お葬式の法要では、喪主が【最上座】に座ります。

しかし、食事の時には全く反対の、

一番【下座】

に座ります。

これは、食事の時には施主が【食事を振る舞い、おもてなしをする立場】となるからです。

つまり、お葬式の法要の時とは反対に、食事の時には参列者が上位(優先)となるわけです。

お坊さんは一番【上座】に座る

お葬式後の食事の席では、お坊さんが同席することもあります。

そのような場合、お坊さんが座る席は【最上座】となります。

つまり、部屋の入口から一番離れた奥の席ということになります。

ぼくはお坊さんをしていますが、本音を言うと、あまり上座に座りたくないなと思っています。

だって、ぼくの倍以上の年齢の大先輩よりも上座に座ることがあるんですよ、恐れ多くて仕方ありません。

しかも、上座に座るのは喪主の親族の方々となり、普段からの面識がない人たちばかりなので、会話をするのに少し気を遣います。

でも、それはたぶん、ぼくの周りに座っている親族の方々も同じなんだろうと思います。

お坊さんに話しかけるのって、少し遠慮してしまいませんか?

大丈夫ですよ、お坊さんにはドンドン話しかけてあげてください。

じつは、その方がお坊さんも助かるのです。

普段から面識のある喪主やそのご家族は、参列者への挨拶とお酌で忙しく、お坊さんと話をしているヒマなんてありません。

ですから、お坊さんが一人ポツンと食事をしているということはよくあります。

そんな時に、話しかけてくれる人がいたら嬉しいものなんです。

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法事の時に座る場所

お葬式での喪主の席は、祭壇に向かって右側の列で最前列、さらに一番通路側(左側)です。

では、【法事】の場合、施主(法要の代表者)の席はどこになるのでしょうか?

法事の場合は、お葬式と違って席の配置があまり統一されていません。

特に、自宅で法事を執り行う場合は、式場のように整列された席があるわけではありません。

空いている場所から参列者が座っていく、というカンジです。

お寺の本堂であれば、ある程度は整列された席が用意されています。

つまり、法事をする場所によって席の配置が変わってしまうため、【施主は必ずこの場所、他の参列者はこの場所】というような明確な基準を決められないのです。

施主は【お坊さんに一番近い場所】に座る

施主が座る場所に明確な基準はありませんが、一応の【目安】となるものはあります。

それは、

施主は【お坊さんに一番近い場所】に座る

ということです。

お葬式の時も同じですが、法要の代表者は基本的に【お坊さんの一番近く】に座ります。

お葬式でも法事でも、基本的にはお坊さんに一番近い場所が『最上位=最優先』となりますので、ここに法要の代表者が座ります。

その他の参列者は、故人との血縁関係が近い人から順に【お坊さんから徐々に遠ざかっていく】ように座ります。

法事の食事の時に座る場所

お葬式後の食事の席では、喪主が一番下座に座るということを先ほどお伝えしました。

では、法事の食事の場合はどうなるのでしょうか?

法事の食事の席は、

お葬式後の食事の時と同じ

です。

施主となる人は、食事をする部屋の、

入口に一番近い場所

つまり、一番【下座】です。

お葬式後の食事の時と同様に、施主は参列者を【もてなす】立場になります。

ということは、もしもお坊さんが同席する場合、お坊さんの席は最上座に座ってもらうことになります。

お坊さんの席が決まったら、参列者の年配者から順番に上座に座ってもらうようにしましょう。

臨機応変に考えて席へ座る

これまでお伝えしてきたことは、あくまで『原則』としての話です。

特に、喪主や施主でなければ、座る場所にこだわりすぎず【臨機応変】に決めてよいと思います。

例えば、お葬式を執り行う際、遺族席に座る立場の人に【小さなお子様】がいる場合があります。

本来であれば、遺族席なので、上座となる式場の奥の席(=前列)となります。

しかし、小さなお子様は式の途中で泣き出してしまったり、退屈に我慢できずに騒ぎ出してしまうかもしれません。

お子様が小さいほど予想もしないようなことが起こるものです。

法要中に少しくらい泣いたり騒いだりしても全く問題はありませんが、小さなお子様は体調が急変してしまうことがあります。

親の立場としては、そのような時のためにすぐ式場を出られるよう態勢を整えておきたくなりますよね?

お葬式などでの席は、喪主や施主以外の人はあくまでも『原則』ですから、遺族であっても状況に応じて最後列に座ってもかまいません。

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また、遺族席に座る立場の人で、それが妊婦さんである場合は、なるべく【式場の出入口に近い端の席】へ座ることをおすすめします。

理由は、

  • 端の席の方が多少はゆったりと座れる
  • 急な体調変化などがあっても、すぐに移動できる
  • 周りの人にとっても安心

だからです。

しかし、式場の出入口に近い席は、冬場などは寒いかもしれません。

また、夏場でも端の席がクーラーの冷気が落ちる場所だったということがあるかもしれません。

妊婦さんでなくても身体を冷やすのは体調不良に繋がりますので、そのような場合は、寒くない他の席へ移動しましょう。

喪主や施主でなければ、すべての席は【臨機応変】に考えて座ってかまいません。

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まとめ:座る場所の『原則』だけは知っておきましょう

お葬式で参列者が座る場所(席順)は、故人との関係性によって決まっています。

また、お葬式後の食事の席や法事の席にも決まりはあります。

しかし、それは【必ずそこへ座るもの】というほどのものではありません。

あくまで『原則』にすぎません。

喪主や施主となる人は【法要の代表者】なので、最上座に座るべきではありますが、そういう立場でなければ【臨機応変】に考えて座ってかまいません。

ただ、『原則として座る場所は決まっている』ということは知っておいてもらいたいと思います。

あなたが一般参列者としてお葬式に参列する時、何も知らずに上座の席に座ってしまうことがないように、

  1. 喪主、遺族、親族の席は【祭壇に向かって右側の列】
  2. 一般参列者の席は【祭壇に向かって左側の列】
  3. 法事はお坊さんに近いほど【上座】となる
  4. 食事の席では、喪主や施主は出入口の近く【=下座】

ということだけ覚えておいてください。