仏壇に供える『お供物』。
お供物は『仏様のために供える物』です。
例えば、今は亡き家族が好きだった食べ物や季節の物など、いろんなものを心を込めてお供えします。
あなたは、
- お供物は仏様だけが食べるもの
- 仏壇から下げたお供物は、もったいないけどそのまま処分するもの
と思っていませんか?
でも、それは違いますよ。
仏壇にお供えをしたら、その後は、
お供物をみんなで食べて大丈夫
なんですよ。
というか、むしろ、
お供物を食べることは供養になるので、積極的に食べるべき
なんですよね。
この記事は、
- 仏壇に供えたお供物を食べても大丈夫
- お供物を食べることは良い供養になる
ということについて書いています。
この記事を読めば、今までのあなたの、
- 「これ、食べられるのに、なんだか少しもったいないな。」
- 「でも、仏様に供えた物を自分達で食べちゃってもいいのかな?」
という悩みが解消されますので、ぜひ一度読んでみてください。
ちなみに、お供物って【食べ物】だけのことを言うのではないんですけど、この記事では一般的なイメージに合わせて【食べ物】のことを『お供物』と表現します。
また、【ご先祖様】や【今は亡き家族】のことを総称して『仏様』と表現しています。
仏様へのお供物は食べても大丈夫
あなたは、お仏壇参りをした後、供えた『お供物』をどうしていますか?
「仏様にお供えしたものだし、このまま処分するか。」って捨てちゃってませんか?
それ、
とても『もったいない』
ですよ。
あっ、この『もったいない』っていうのは【食べ物を捨ててしまうこと】を言っているのではありません。
もちろん、食べ物を捨ててしまうこと自体も『もったいない』んですけど、それ以外に、
仏様からのお返しを捨てている
ことになってしまうんですよ。
そうです、仏様にお供物を供えたら【仏様からのお返し】があるんです。
あなたが仏壇へお供物を供えると、仏様はお供物の一部を受け取って、残りは全部あなたに『お返し』するのです。
これはべつに、仏様が、
- 「う〜ん、これはあんまり好きじゃないし、ちょっとだけ食べたら、もういらないや。はい、じゃあ残りは返すね。」
と言ってるわけじゃないですよ。
そうではなく、もっと慈愛に満ちたもので、
- 「今日もお供えしてくれてありがとうね。その気持ちがとても嬉しいよ。こんなに美味しい物だし、私は少しだけ頂くから、あとはみんなで分けて食べてね。」
と言っているんです。
だからね、
仏様へのお供物は食べても大丈夫
なんですよ。
というか、せっかく仏様がお返しをしてくれて「みんなでどうぞ♪」と言ってるんだから、むしろ、
お供物は積極的に食べるべき
じゃない?
たぶん多くの人はこのことを知らないから、
- 「仏様に供えたものを食べるなんて、なんだかバチがあたりそう。」
と思ってしまうんでしょうね。
違いますからね、逆ですからね。
せっかくの『仏様からのお返し』なのに、それを食べずに捨ててしまうことの方がよっぽど【バチがあたりそう】です。
だから、安心してというか、ぜひともお供物はみんなで食べましょう。
お供物を食べることは供養になる
あなたは、なぜ仏壇にお供物を供えているんですか?
例えば、お花やお線香を供えて、あとは心を込めて手を合わせる、というだけじゃダメですか?
もちろん、そういう時だってあるかもしれません。
でも、ほとんどの場合お供物を供えているはずです。
あなたはきっと、お供物を、
- 「仏様、いつもありがとうございます。コレ、美味しいので、どうぞ食べてください。お口に合えば嬉しいです。」
と、仏様のことを想って供えていますよね?
大丈夫ですよ、それでイイんですから。
お供物を供える時は、【仏様のことを想う】という気持ちがとても大事です。
その気持ちがあると、お供えすることが立派な【供養】になるんです。
供養とは、心を込めてお供えをしたり、お参りや法要を執り行うことによって、仏様に『功徳(くどく)』を積んでもらうことです。
仏教では、功徳をたくさん積み上げることによって、それでようやく悟りを得ることができる、と言われています。
ですから、供養をすることは【悟りを得るための後押しをする】という意味があるんです。
お供え(供養)をすることによって、悟りへのスピードをアップさせてあげる、というイメージですね。
そうすると、あなたが心を込めてお供え(供養)してくれたことを、仏様はきっと喜んでくださいます。
お供え(供養)をして喜んでもらう、じつは、これによってあなた自身も功徳を一つ積み上げています。
つまり、お供えをしている側のあなたも功徳を積むことができる、というわけです。
さて、ここで先ほどの『仏様からのお返し』を思い出してください。
あなたがお供えすると、仏様からもお返しがある、と言いました。
ということは、お返しをしている仏様の方にも功徳が積まれることになるんですよね。
だって、仏様は【お返し】という形で、あなたにお供物を食べてもらおうと【お供え】をしているんですものね。
だから、仏様はあなたにお返し(お供え)をすることによって、結果的に功徳を積むことになるのです。
もう一度言いますが、供養とは『功徳を積んでもらうこと』です。
だから、【仏様からのお返し】をちゃんと食べて、仏様に功徳を積んでもらうことで供養になるのです。
わかりにくいでしょうか?
簡単に言うと、
お供えしたものを食べることが、仏様への良い供養になる
ということです。
だから、仏様に供えたものを食べて、【供養】になることはあっても【バチがあたる】なんてことはありえないんです!
ですから、仏壇に供えたお供物は、積極的に食べるようにしてください。
それが良い供養になるんですから。
お供物をみんなで美味しく食べることによって、仏様がより早く悟りに近づくんですよ、なんと素晴らしいことか!
【関連記事】⇒仏壇の意味と役割とは?仏壇の準備からお参り方法まで丁寧に解説
まとめ:お供物は食べても大丈夫。むしろ、それが良い供養になる。
多くの人は、仏壇に供えた【お供物】をその後にどうすればいいのか悩んでしまうものです。
つまり、
- 仏壇のお供物は、供え終わったら捨ててしまうのかどうか
で悩むんですよね。
そのように悩んでしまうのは、きっと、
- お供物は『仏様のためだけに供えるもの』
- 仏様のものを食べるとバチがあたりそう
と考えているからです。
でもね、そんなことは悩まなくてもいいんですよ。
お供物は、供えた後にみんなで食べても大丈夫!
だって、お供物を食べることは供養になるんだから。
なので、むしろお供物は積極的に食べるべきなんですよね。
あなたが仏壇に供えたお供物は、供えた瞬間から仏様からのお返し物でもあるのです。
つまり、お供物とは【あなたと仏様が相互に供え合うもの】なんです。
ありがたい仏様からのお供えなのですから、私たちはちゃんといただくべきなんですよね。
ご先祖様や今は亡き家族の好きだった物をお供えして、お仏壇参りが終わったら、それをぜひみんなで食べてください。
そして、仏様たちと一緒に「これ、美味しいね♪」と言いながらお供物を召し上がってください。
それは、その家だけにしかできない『特別な供養』になるのです。