お葬式

【未経験者向け】お葬式の受付係を頼まれた!受付のやり方と注意点

この記事はこんな人に向けて書いています
  • お葬式の受付係を頼まれたけど、何をするのか全く分からなくてメッチャ不安。
  • 喪主に迷惑をかけないよう、ミスなく務めたいから予習をしておきたい。
  • 喪主の立場として、誰かに受付係をお願いするにあたり【受付係のやること】を知っておきたい。

お葬式をするときは、喪主となる人にはやるべきことが山ほどあります。

ですから、喪主の代わりにできることは親戚や知人などで役割を分担して、協力をし合いながら行います。

そのような役割の中でとても大事なのが、

『受付』係

です。

重要な役割なので、いざ自分が頼まれたら、多くの人は、

えっ、受付係?私にできるかなぁ・・・。

と心配になってしまいます。

何でもそうですけど、心配になるのは、それに対する知識や経験が少ない(あるいは無い)からです。

つまり、ある程度【予習】をしておけば心配は減るのです。

この記事では、お坊さん歴20年以上の僕が、

  1. お葬式の受付係がする仕事
  2. 受付係を務めるときの注意点

について詳しく解説しています。

記事を読み終わる頃には、【受付係の役割の内容】がだいたい頭に入っているので、安心して受付の仕事ができるようになります。

しっかりと受付係の役割を果たし、喪主に迷惑をかけることなくお葬式がスムーズに進むように協力しましょう。

お葬式の【受付】係を頼まれたら

お葬式があると、葬儀会場に着いた参列者は必ず【受付】に行きます。

あなたも見たことがあると思いますが、【受付】係の人の仕事ってまぁまぁ大変なんですよ。

受付では、参列者に芳名帳へ名前を書いてもらい、御香典を預かって、葬儀会場の案内をして、そして帰る時には返礼品を渡す、というのが一般的な仕事内容です。

また、【受付】係は多くの金銭を扱いますから責任が大きいですよね。

そんな【受付】係に、もしもあなたが指名されたらどうしますか?

よほどの理由がない限りは係を引き受ける

お葬式の受付係というのは、『故人と◯◯の関係にある人がするもの』というような決まりは特にないんです。

ですから、受付係は『喪主から依頼された人』がその役を担います。

だからといって、葬儀社とか式場スタッフが受付係をすることはありません。

あとは、《喪主の家族》とか《故人の兄弟や姉妹》といった【喪主や故人と近い関係】の人が受付係を担当することもほぼありません。

僕が今まで見てきた中では、

  • 喪主の親戚(少し関係が遠い親戚)
  • 喪主の知人(友人や会社関係の人)

が多いんじゃないかと思いますね。

なので、もしも今後あなたの少し遠い親戚や知人の家で不幸があった場合、あなたに【受付】係の指名が来るかもしれません。

もしもあなたに【受付】係の指名があったら、

よほどのことがない限りは係を引き受ける

ようにしてくださいね。

喪主の方だって、【受付】係が重要であることは分かっています。

だから、ちゃんと接客と金銭管理ができるような、要するに【信用のある人】でないと大事な役を任せられませんよ。

それをあなたにお願いしたいという喪主の期待に応えてあげましょう。

こんなことを言うのもアレですけど、もしもあなたの家で不幸があった場合、今度はあなたが誰かに【受付】係を頼まないといけないんですよ?

あなたが依頼しようとした人に断られたらどんな気持ちになりますか?

ということで、もしも指名されたらよほどの理由がない限りは、ちゃんと係を引き受けてあげてください。

お葬式に適した服や持ち物を用意する

【受付】係の人は参列者から御香典を預かり、その他のいろんな問い合わせにも対応しなければなりません。

ですから、【受付】係の人は『自分は喪主の代わりだ』という意識でちょうどいいくらいです。

そうなると、それなりに服装にも注意しなくてはいけませんので、【受付】係をする人は、

お葬式に適した服や持ち物を用意する

ようにしましょう。

お葬式に適しているというのは、

  • ただの黒色のスーツではなく、ちゃんとした喪服である
  • 持ち物は、光沢のない黒色で、派手な装飾や毛皮などのない物を使う
  • 髪型や化粧は【落ち着いた雰囲気】となるように気をつけ、香水はつけない

など、お葬式の最低限のマナーを守っている状態のことです。

お葬式には、独特のマナーがありますから、それを考えて服装や持ち物を選んでおくことが大事です。

【関連記事】:喪服を持っていない時はどう対処する?喪服の意味と必要性を解説します

《受付が始まる前》に受付係がすること

【受付】係になっている人は、他の参列者よりも早めに会場入りをしなくてはいけません。

なぜなら、受付をするためには事前の準備や確認をしておく必要があるからです。

【受付】係の人は、

開式の【1時間30分前】には会場へ行っておく

ことをおすすめします。

受付が始まるのは、だいたい開式の30分前です。

なので、さらにその前の1時間で、

  • 受付のやり方の確認や準備
  • 葬儀会場内の下見
  • トイレなどを先にすませておく

などをしなければなりません。

よく、「受付係の人は開式の1時間前には会場へ行っておきましょう。」なんて言われますが、ハッキリ言って1時間前では遅いんですよね。

あなたが「自分は1回聞くだけでミスなくできる。」という自信があるなら話は別ですけど、そうでないなら【開式の1時間30分前】に行っておいた方が無難です。

受付係全員で同じ情報を共有する

開式の1時間30分前に【受付】係の人がみんな集まったら、まずは当日の全体的な流れや受付方法などを確認し、会場内の下見をして、それを【受付】係みんなで情報を共有しましょう。

参列者からはいろんなことを尋ねられますから、誰が何を聞かれても同じ答えとなるようにしなくてはいけません。

当日のスケジュールを確認

まずは、

当日のスケジュールの確認

をしておきます。

べつに【受付】係がすべてを取り仕切るわけではありませんが、受付のときに参列者から何を聞かれるかわかりません。

ですから、聞かれたらすぐに答えられるようにしておきましょう。

そのために、全体的なスケジュールを【頭に入れておく】か、葬儀社から【スケジュール表をもらう】とよいでしょう。

受付方法や返礼品の渡し方などの確認

受付開始前にすることで特に重要なのが、

受付方法や返礼品の渡し方などの確認

です。

一般的に受付係は、

  • 参列者から御香典を預かる
  • 芳名帳に名前を書いてもらう
  • 返礼品(受付時に引換券)を渡す

といったことをします。

こうやって書くと簡単そうに思えますが、実際にやってみると意外に大変ですし、いっぺんに人が来ると慌ててしまうんですよね。

預かった御香典をどのように処理するのか、そして場合によっては返礼品を『どの人に何を渡すのか』ということまで把握しなくてはいけないです。

ですから、【受付】係みんなでサポートし合いながら仕事をこなさなくてはいけませんので、全員がちゃんと手順の確認をしておきましょう。

【式場となる部屋】や【トイレ】など葬儀会場内の確認

最近では『自宅でのお葬式』というのがほぼ無くなりました。

ほとんどが『葬儀社のホール』か『火葬場の式場』でお葬式を執り行っています。

ですから、参列者は【式場となる部屋】や【トイレ】の場所が分かりません。

なので【受付】係の人は、受付をしている時に参列者へそれらの場所を伝えてあげると親切ですよ。

そのためにも事前に、

葬儀会場内の確認

をしておいた方がいいです。

式場やトイレの他にも、

  • 喫煙所
  • 待合室
  • 更衣室
  • 授乳室

などがあれば場所を確認しておきましょう。

要するに、『受付だけではなく【施設の案内係】も兼ねている』という意識でいた方がいいんですよね。

役割分担を決める

【受付】係は1人だけではできません。

僕は、《4人》いた方がいいと思います。

なぜなら、【受付】係には、

  1. 御香典を預かり、芳名帳への記名を案内をする役
  2. 返礼品(または引換券)を渡し、式場の部屋やトイレの場所を案内する役
  3. 預かった御香典の開封と金額確認をする役
  4. 御香典の集計や管理をする役

といったような仕事があるからです。

もしも参列者が数人くらいであれば1人でもできるでしょうけど、数十人規模だと正直キビシイですよ。

きっと、どこかでミスが発生します。

ですから、事前に話し合ってちゃんと、

役割分担を決める

ことが大事です。

ただし、役割分担をするからといって【自分の役割以外のことには一切関知しない】というのではいけませんからね。

基本的には【受付】係の全員が同じ仕事をできるようにしておき、実際の動きでは役割分担をする、ということです。

それぞれが責任を持って取り組み、時にはフォローをし合いながら、みんなの協力でミスのないように進めてください。

受付で使う物を準備しておく

役割分担が決まったら、次に、

受付で使う物

を準備しておきます。

受付で使う物というのは、

  • 記帳用のペン(筆ペン・サインペン・ボールペンなど)
  • 芳名帳
  • 御香典を受け取るときの黒いトレー
  • 返礼品の引換券
  • 施設内の案内図
  • 預かった御香典を保管しておく箱や袋
  • 集計をするときのペンと紙
  • 計算機

などです。

使う物を準備しておき、いつ参列者が来てもすぐ対応できるようにしておきましょう。

《受付が始まってから》受付係がすること

だいたいの場合、開式の30分前くらいから受付が始まります。

事前準備もバッチリで、いよいよ本番を迎えます。

受付時の参列者へのあいさつ

参列者が受付をしに来たら、あいさつをして迎えます。

この時には、

本日は、お忙しい中ご会葬をいただき誠にありがとうございます。こちら(=芳名帳)へお名前をフルネームでご記名いただいて、恐れ入りますがご住所も一緒にご記入をお願いいたします。

といったカンジであいさつをして、芳名帳への記入を促せば大丈夫です。

お葬式の受付は【お店の受付】とは違いますので、声のトーンを落として、少しゆっくりと話すとよいでしょう。

もしも雨や雪など『天候が悪い』という時には、

お足元の悪い中ご会葬ありがとうございます。

という一言をつけ加えればいいですよ。

御香典を預かる

ほとんどの場合、あいさつをした直後に参列者から御香典を手渡されます。

そしたら、

お預かり致します。

と言ってから御香典を受け取ります。

この時に、渡された御香典は必ず両手で受け取るようにしましょう。

預かった御香典は、決められた場所や箱に保管しておくか、集計係の人へ渡します。

最近では、喪主側が『香典を辞退する』というケースが増加しています。

これは、お通夜を行わず【一日葬】をする家が増えたことが要因です。

【一日葬】にすることで葬儀費用が大幅に抑えられますので、そのため香典を辞退することが多いのです。

喪主が香典を辞退する場合は、お葬式の連絡のときに辞退の旨を伝えます。

ただ、それでも香典を持ってくる人もいます。

そのような場合は、

申し訳ございませんが、ご遺族の意向で香典を辞退申し上げておりますので・・・。

と伝えて、香典を受け取らないようにしましょう。

断りにくいからといって受け取ってしまうと、後で喪主に迷惑をかけてしまいますので、必ず断るようにしてください。

芳名帳に記名をしてもらう

参列者には必ず『芳名帳』へ名前と住所を記入してもらいます。

ここで注意することは、

名前はフルネームで書いてもらう

ということです。

お葬式には、故人の親戚が多く参列します。

そうすると、親戚の参列者は同じ苗字の人だらけなんですよね。

だから、苗字だけだと誰がいくら御香典を包んでくれたのかが分からなくなるんです。

フルネームで記名してもらい、そして住所も記入してもらうことで、誰のことなのかがより分かりやすくなり、その人の現住所も分かりますので、今後の連絡をする時にも重宝します。

また、参列者の中には、【お葬式に参列できない人の御香典】を預かって来た、という人もいます。

そのような人には、御香典を預けた人の名前や住所も一緒に記帳してもらうようにしてください。

ちなみに、寒い時期のお葬式であれば、ほとんどの人はコートなどの上着を着ています。

式場にクロークがある場合は、記入が終わったのを見計らって、それらの上着を預かることも受付係の仕事の1つです。

返礼品(引換券)を渡す

御香典を預かり、芳名帳へフルネームと住所を記入してもらったら、その流れで、

返礼品か引換券を渡す

というのが一般的です。

返礼品の入った袋の中に会葬礼状を一緒に入れるのが普通なので、渡す前には念のためチェックをしておきましょう。

また、返礼品は受付の時に渡してしまうと、参列者に何かと不便をかけてしまうので、

引換券を渡しておき、帰る時に返礼品と交換する

というのが一般的です。

また、【お葬式に参列できない人の御香典】を預かって来た人には、参列できなかった人の分も返礼品を渡してください。

要するに、御香典を包んでくれた全員に返礼品を渡す、ということです。

ただし、団体の名前で御香典が包まれた場合、返礼品は1つだけで問題ありません。

式場となる部屋の場所を案内しておく

一通りの受付が終わったら、「式場はあちらでございます。」と、

式場となる部屋の場所を案内しておく

とよいでしょう。

そして、頻繁に利用されるのが【トイレ】なので、ちゃんと場所を案内できるようにしておきましょう。

また、

  • 喫煙所
  • 待合室
  • 更衣室
  • 授乳室

がある場合も、しっかり案内ができるように場所を頭に入れておく方が無難です。

葬儀式場の案内図などがあれば、それを見せながら案内しましょう。

また、場合によっては、直接あなたが連れて行ってあげなきゃいけないこともありますよ。

1番最後にお焼香をする

【受付】係の人は開式しても式場内には入らず、そのまま受付場に残ります。

参列者の中には、開式に間に合わない人もいるからですね。

つまり、【受付】係の人はずっと受付場にいるということです。

そうすると、式中に参列者全員がする『お焼香』を、【受付】係の人たちはいつすればいいのでしょうか?

僕としては、受付係の人がお焼香をするのは、

1番最後

がいいと思いますよ。

お焼香は、

  1. 喪主
  2. 遺族
  3. 親戚
  4. 一般弔問客

の順番で行います。

でも、これはあくまで受付係以外の人の順番であり、受付係の人はこれに該当しません。

なぜなら、みんながお焼香をしている間にも、遅れて他の弔問客が来るかもしれませんからね。

それなのに、そのタイミングで受付係の人がお焼香をしていたら、肝心な【受付の仕事】ができません。

ですから、【受付】係の人たちは、『一般弔問客』の全員がお焼香を終えたのを確認し、1番最後に焼香をしましょう。

しかし、受付係全員でまとまって焼香をしに行ってはいけませんよ、御香典を守る人がいなくなってしまいますからね。

受付場に1人だけ残して、他の人たちは焼香をしに行って、戻ってきたら、残った1人が焼香をしに行く、というカンジです。

たまに、

受付係の人は、弔問客を迎える前(開式の前)に焼香を済ませておきましょう。

なんてことを言う人もいますが、それはヤメましょう。

開式の前の段階では、棺のすぐ前で線香が供えられるようにはなっていますが、焼香はできないのが普通です。

焼香をするためには、香炉の中へ火のついた【香炭】を入れておかないといけないんですよ。

なぜなら、火のついた香炭の上に抹香を落とすことで抹香が燃えるからです。

火のついた香炭が無い香炉へいくら抹香を落としても、何も燃えませんので『焼香』になりません。

ただ香炉の中を抹香で汚すだけで、ハッキリ言って無意味な行為です。

そして、香炭に火がつけられるのは開式直前なので、その頃には受付の忙しさはピークを迎えているんです。

というか、そもそもの話でね、喪主や遺族よりも先に焼香なんてしませんよ、普通は。

ということで、開式前に焼香なんかできませんから、変なサイトの情報を信じてはいけませんよ。

【受付】係の人たちは1番最後に焼香をしましょう。

御香典の集計をする

受付も終盤に入ると落ち着いてきますので、そうしたら徐々に、

御香典の集計をする

ようにします。

預かった御香典の『名前』と『金額』をちゃんと記帳して、集計結果と現金が合致していることを確認してください。

参列者の数がそんなに多くない場合は【電卓】を使って集計すればいいですが、もしも参列者が100人を超えるような場合はノートパソコンが1台あると便利ですよ。

パソコンに入っている【Excel】や【計算ソフト】を使えば一発で計算できます。

最近ではスマホにもそのような計算アプリがあるので、それを使えば荷物も増えなくてさらに便利ですね。

受付の主な役目は、この『御香典の集計作業』なので、この作業だけは絶対にミスのないようにしましょう。

集計の終わった御香典を喪主や喪主のご家族に渡す

受付をしに来る参列者もいなくなり、【受付】係の人もみんな焼香をすませ、無事に集計が終わりました。

ここまでくれば、あとはもう受付場所の片づけをして、

集計の終わった御香典を喪主や喪主の家族に渡す

だけです。

これが終わると【受付】係の仕事はもうありません。

ただし、喪主や喪主の家族に御香典を渡すタイミングはしっかりと考えてくださいね。

間違っても『式の最中』なんかに渡しに行かないでくださいよ。

集計の終わった御香典を渡すタイミングで理想的なのは『すべてが終わった後』です。

お通夜であれば、『通夜振る舞い(=お通夜式の後の食事)』が終わったタイミングです。

お葬式であれば、火葬場で『収骨』が終わったタイミングです。

でも、これができるのは【受付】係をしている人が喪主の親戚など『最後までいられる関係にある人』の場合ですよね。

『喪主の知人』というような人の場合は、基本的には最後まではいません。

ですから、最後までいられない人の場合は、

  • お通夜の場合は、通夜振る舞いの時
  • お葬式の場合は、出棺して火葬場へ向かう前

に喪主または喪主の家族に預かった御香典を渡しておきましょう。

まとめ:お葬式の受付係は【喪主の代わり】なので責任を持って務めましょう

お葬式をする時には、いろんな役割を親戚や知人などで分担して、みんなで協力しながら進めていきます。

役割の中でも重要なのが、

『受付係』

です。

受付係は、金銭を扱うので特にプレッシャーの大きい役割です。

でも、受付開始前にちゃんと準備や確認をしておいて、最低限の流れや作業方法を知っていれば大丈夫ですよ。

受付係は、参列者へ挨拶をして、御香典を受け取り、返礼品を渡し、葬儀会場内の案内までしなくてはいけません。

なので、受付係はまさに【喪主の代わり】なんですよね。

必要以上に緊張をする必要はありませんが、事前の準備と確認、そして受付係みんなで情報を共有して、間違いのないように責任を持って務めましょう。

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