小さい子どもをお墓参りに連れて行く時の注意点。

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お坊さん歴20年以上の未熟僧みじゅくそうと申します。

こんな人に向けて書いています
  • 小さい子どもと一緒に家族みんなでお墓参りをしたい。
  • 小さい子どもを連れてお墓参りに行くのは良くないことなの?
  • 小さい子どもをお墓参り連れて行くときは何に注意すればいい?

あなたは、「小さい子どもをお墓参りに連れて行っても大丈夫かな?」と心配に思ったことはありませんか?

小さい子どもは元気いっぱいなので、走り回ったり大きな声で騒いでしまいますよね。

それで、時には子ども自身がケガをしたり、他の人へ迷惑をかけてしまうこともあります。

だから『一緒に連れて行きたいけど、少し心配だな』というのが親の気持ちだと思います。

大丈夫ですよ、ぜひ小さなお子様も連れてお墓参りをしてください。

ちゃんと【注意点】さえ分かっていれば一緒にお墓参りをしても問題ありませんから。

この記事では、

  • 小さい子どもを連れてお墓参りをしてもよいかどうか
  • お墓参りで小さい子どもがいる場合の注意点

について書いています。

最後まで読んでいただき、【注意点】を守って、ご先祖様や亡き家族へ【家族みんな】の元気な顔を見せてあげてください。

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お墓参りには小さい子どもを連れて行かない方がいいの?

僕のいる寺では、お盆や彼岸のときに【子ども連れ】でお墓参りをする人が多いです。

まだ小さなお子様が手を合わせている姿を見ると、なんとも可愛くて気持ちがなごみますよ。

でも、あるとき信者さんから、

前に知人から「子どもがまだ小さいうちはお墓参りに連れて行かない方がいいんだよ。」って言われたことがあるんですけど・・・そうなんですか?

と質問されたんですよね。

僕はこれに対して、「ぜひ小さなお子様も一緒にお墓参りをしてください。」と答えました。

というか、お墓参りは【家族みんな】でするのが望ましいです。

お墓参りは、お墓を通じてご先祖様や亡き家族に挨拶をする意味がありますので、できるだけ家族みんなの顔を見せてあげてほしいんですよね。

では、なぜ信者さんの知人は『子どもがまだ小さいうちはお墓参りに連れて行かない方がいい』なんて言ったのでしょうか?

お墓というのは、昔であれば【ご遺体】を埋葬していましたし、現在でも【ご遺骨】を埋葬する場所です。

だから、考え方によっては【死】のイメージが強い『穢れの場所』になります。

いくつかの国や地域では、『純真無垢な小さい子どもを墓地のような【穢れの場所】へ連れて行くと、そこで悪いモノに憑りつかれてしまう』という考え方があるようです。

だから『子どもがまだ小さいうちはお墓参りに連れて行かない方がいい』という発想になるんでしょうね。

でも、これは迷信なのでまったく気にする必要はありませんよ。

たしかにお墓には【死】のイメージが付きまといます。

しかし、お墓には『この世とあの世(仏様の世界)を結ぶ』という重要な役割がありますから、お墓はいつも【究極に清らかな世界(仏様のいる世界)】と繋がっているんです。

つまり、お墓は『穢れの場所』どころか『非常に清らかな場所』だと言えます。

ですから、お墓参りに小さい子どもを連れて行くことは『とても良いこと』なんですよね。

しかし、小さい子どもはとにかく『元気いっぱい』ですので、お出かけをするとなると、そこがお墓であっても嬉しくてはしゃいでしまうでしょう。

それで、お墓の周りを走り回ったり、大きな声で騒いで、他の人に迷惑をかけてしまうこともあります。

なので、そうならないためにも、後ほど紹介する【注意点】を事前におさえておくことが大事です。

子どもは何歳くらいからお墓参りに連れて行っていいの?

小さな子どもをお墓参りに連れて行くにしても、

子どもが何歳くらいなら連れて行ってもいいのかしら?さすがに赤ちゃんはマズいわよね・・・。

と思う人もいることでしょう。

結論を言いますと、何歳でも連れて行ってかまわないですよ。

僕は、お墓参りは小さな頃から行った方がいいと思っています。

小さな頃からお墓参りに行けば、何となく【ご先祖様】というものを意識できるようになり、

  • 命は繋がっていくもの
  • たくさんの人の存在があったからこそ今の自分が存在する
  • 家族の大切さ

が少しずつ分かるようになります。

そして、やがてご先祖様や親に対する『感謝の気持ち』が芽生えてくるでしょう。

まぁ、さすがに幼稚園や小学校低学年くらいだと『感謝の気持ち』というのはまだ芽生えないでしょうけどね。

それでも、お墓参りに関する作法やマナーは見よう見まねで自然に学ぶことができます。

ですから、大人は子どものお手本にならなきゃいけないので、小さな子どもをお墓参り連れて行くことは大人にとっても良い勉強の機会になるんですよね。

ただし、1つ注意してほしいのは、赤ちゃんを連れて行くときです。

ご存じのように赤ちゃんは非常にデリケートで、大人のちょっとした不注意で簡単に体調を崩してしまうので、そこは十分にケアしてあげましょう。

とくに、お盆がある真夏は、高温・多湿・強い紫外線など赤ちゃんにとって負担がとても大きい季節なので注意してあげてくださいね。

※お墓参りへ行く前にコチラの記事も読んでみてください。

お坊さんが紹介する『お墓参りの持ち物』17選。用途やマナーも詳しく解説

小さい子どもをお墓参りに連れて行くときの注意点

小さい子どもをお墓参りに連れて行く際には他にも注意点があります。

小さい子どもを連れて行くときには、

  • 走り回らないようにさせる
  • 騒がないようにさせる
  • 他の家の墓地に入らせないようにする
  • 夏場は墓石でヤケドをしないようにする
  • 子どもが撒いた小石は全部拾う

ということに注意してください。

これらが守られていれば、小さい子どもがいても誰にも気負うことなく家族みんなでお墓参りができることでしょう。

走り回らないようにさせる

まず最初は、子どもと一緒に行動するときの基本中の基本、走り回らないようにさせることです。

お墓参りに限らずどんな場所でもこれは気をつけないといけません。

小さい子どもは、まぁとにかく【よく走り回る】んですよね、それが男の子だったらなおさら。

それで、何かにつまずいて転んで「うぇ~ん、お~が~ざ~ん!!!」って泣くんですよ。もうこれは小さい子どもの【ルーティーン】みたいなもんです。

しかし、墓地にはたくさんの墓石がありますから、転んだときに体をぶつけてしまう可能性があります。

しかも、墓石には角が尖っている部分も多いので、打ちどころによっては大ケガをするかもしれません。

ですから、お墓の近くでは走り回らないように十分に言い聞かせ、また保護者も目を離さないように注意してください。

騒がないようにさせる

もう1つ、子どもと一緒に行動するときの基本中の基本、騒がないようにさせるです。

墓地は神聖な場所であり、心静かに手を合わせる場所でもあるので、そこで子どもがキャッキャッと騒いでいたら他の人のジャマになってしまいます。

お墓はよく『故人が眠る場所』と言われますが、僕も【お墓】というのは静かな場所である方がいいと思いますよ。

お墓を介してあの世と通じ合うことができるので、手を合わせてご先祖様や亡き家族の声を心静かに感じ取るのです。

「騒いだらご先祖様の声が聞こえなくなっちゃうから、お墓参りのときは静かにするんだよ。」と教えてあげれば、【お墓の役割】についても自然に伝えることができますよ。

【関連記事】:お墓の意味や役割とは何?お墓参りでお墓はパワースポットに育つ?

他の家の墓地に入らせないようにする

小さい子どもはとても【好奇心が旺盛】なので、何か興味を惹かれるものがあれば、それに向かってまっしぐらです。

もしも他の家の墓地に、子どもにとって【面白そうなモノ】があったら、きっと中に入ってしまうでしょう。

ですから、他の家の墓地に入らせないようにするということに注意しましょう。

他の家の墓地というのは、当たり前ですが【その家のための専用の墓地】ですから、墓地というのは【家の敷地】みたいなものです。

だから、いくら子どもがすることとはいえ、勝手に立ち入ることは好ましくありません。

あなただって他の家の墓地に勝手に立ち入らないですよね?

その感覚をあなたのお子様にも教えてあげましょう。

金属製のおもちゃで墓石を傷つけないようにする

小さい子どもが愛してやまない【おもちゃ】。

おもちゃの中には『金属製』のモノもたくさんあります。

金属製のおもちゃといえば、ロボットやミニカーでしょうか。

特に【リアルなミニカー】で有名な某玩具メーカーの車のオモチャなんかは男の子に大人気で、僕も小さい頃は大好きでした。ちなみに、そのメーカーのミニカーは本物の車と同じ方法で塗装をしているそうです。

このミニカーのおもちゃの遊び方は、基本的には【手で持って走らせる】です。

もしもお子様が、ミニカーを手に持って墓石の上を走らせたら、止めてあげてください。

その理由は、金属製のオモチャで墓石を傷つけないようにするためです。

例えば、木の机の上で強く力を入れてミニカーを動かすと、ミニカーの底の金属部分が机をえぐってしまうんですよ。

これが墓石だったら、ミニカーの底で石を傷つけてしまいます。

墓石というのは意外とデリケートで、洗うときにはタワシでこすり過ぎてはいけないのです。

細かい傷がたくさん入ると、そこから劣化が進んでしまうんですよね。

なので、墓石にはなるべく傷をつけないよう、お子様の持っている【金属製のおもちゃ】には十分に注意をしてください。

夏場は墓石でヤケドをしないようにする

お盆の時期などは日中の気温が35℃を超えることは珍しくありません。

気温が35℃を超えるような天気だと、墓石の表面はメチャクチャ熱くなっています。

墓石の扱いに慣れているはずの石材店の人でさえ、夏の墓石に触れてヤケドをしてしまうくらいです。

ですから、小さい子どもを連れてお墓参りをするなら、夏場は墓石でヤケドをしないようにするということを忘れないでください。

また、夏は墓石だけではなく地面もかなり熱くなっています。

小さい子どもは地面から近いので『熱中症』になってしまわないように十分に注意をしてあげてくださいね。

子どもが撒いた小石は全部拾う

少し広めの墓地の場合は、墓地内に小石をたくさん敷いている家もあります。

小さい子どもにとって小石というのは立派な【遊び道具】となります。

可愛らしい手でいくつかの小石をわしづかみにして、それをそのまま通路へバラバラッと撒いてしまうんですよね。

どういうわけか、小さい子どもはみんなこれをするんですよね、本当に不思議。

そして、それを何回も繰り返すと、通路はあっという間に小石だらけになってしまいます。

子どもがしたことの責任を取るのは親なので、子どもが撒いた小石は全部拾うのは親の役目です。

ちゃんと元どおりに戻して、他の人の通行の迷惑にならないように注意しましょう。

お墓参りの意味を教えてあげる

小さなお子様をお墓参りに連れて行くなら、せっかくですからお墓参りの意味を教えてあげるようにしてください。

小さな子どもは何に対しても疑問を抱きます。

だから、お墓参りに行けば、きっと「ねぇ、どうしてココに来たの?誰かいるの?」という質問が飛んできますよ。

そこで大人のあなたが答えてあげなきゃ。

子どもにちゃんと【何のためにお墓参りをしているのか】を教えてあげてください。

小さな子どもに対して、なぜ遊園地や動物園ではなくお墓参りに行くのかを説明できるようにしておきましょう。

【関連記事】:お墓参りをする意味とは?お墓参りのやり方と注意点も詳しく解説

まとめ:注意点を守って、ぜひ小さいお子様を連れてお墓参りをしてください。

お墓参りに小さい子どもを連れて行くのは少し心配だという人は多いです。

子どもは元気いっぱいなので、走り回ったり、大声で騒いだり、他の人に迷惑をかけてしまうかもしれないから心配になっちゃうんですよね。

でも、ぜひ小さいお子様も一緒に連れてお墓参りをしてください。

この記事で紹介した、

  • 走り回らないようにさせる
  • 騒がないようにさせる
  • 他の家の墓地に入らせないようにする
  • 金属のオモチャで墓石を傷つけないようにする
  • 夏場は墓石でヤケドをしないようにする
  • 子どもが撒いた小石は全部拾う

といったような注意点を守っていただければ、【お子様自身の安全】と【他の人への迷惑】について心配しなくて大丈夫です。

お墓参りはご先祖様や亡き家族へのご挨拶の意味があります。

きっと、仏様たちだって家族の顔が見たいと思っているはずです。

せっかくご挨拶をしにいくのですから、できるだけ大人も子どもも【家族みんな】でお参りをしてくださいね。

※お墓参りへ行く前にコチラの記事も読んでみてください。

お坊さんが紹介する『お墓参りの持ち物』17選。用途やマナーも詳しく解説

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