お賽銭の本来の意味は『感謝』?金額の目安と正しいマナーをお坊さんが解説

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賽銭本来の意味
こんな人に向けて書いています
  • お賽銭にはどんな意味があるの?
  • お賽銭はいくら納めればいいんだろう?

あなたはお寺や神社でお賽銭を納めたときに何か【お願い事】をしますか?

もしも答えが『YES』なら、あなたはお賽銭について誤解をしています。

お賽銭は【お願い事】をするために納めるものではありません。

この記事では『お賽銭を納める本来の意味』について解説しています。

仏様や神様に失礼のないように最後まで読んでみてください。

ちょっと自己紹介

この記事を書いている僕『未熟僧(みじゅくそう)』は、お坊さん歴25年以上。仏事の疑問を解消するいろんな情報を発信しています。

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お賽銭の本来の意味は「お願い事」ではなく「感謝」です

多くの人は寺院や神社でお賽銭を納めるとき、

  • 健康
  • 人間関係
  • 金運
  • 仕事

など、自分の願いが叶うように【お願い事】をします。

そして、お賽銭を納める金額が大きいほど仏様や神様が【お願い事】を叶えてくれそうな気がすることでしょう。

お賽銭を納めるときに何か【お願い事】をしているのであれば、それは本来のお賽銭の意味からズレてしまっています。

お賽銭には、いつも私たちを守ってくれている仏様や神様に対し【感謝の気持ち】を表すという意味があります。

お賽銭の【賽】という字は『仏様や神様から受けた幸福に対する御礼』という意味です。

手を合わせて、「いつもありがとうございます。ほんの気持ちですが納めさせていただきます。」と言って納めるのがお賽銭です。

なので、お賽銭は願いを叶えてもらうための『労働対価』ではありません。

仏様や神様は、私たち人間のように『金銭の多少』で物事を決めるような愚かなことは絶対にしません。

ですから、【お賽銭の金額】と【お願い事が叶う確率】とは何の関係もないのです。

もしも本当に叶えたい【願い】があるのなら、お賽銭を納めて【お願い】するのではなく、まずは自身の力で懸命に【努力】をしてみてください。

そんなあなたを見た仏様や神様は、必要な分だけ力を貸してくださるでしょう。もちろん、それに対する『見返り』みたいなものは求めておられませんよ。

ただし、仏様や神様は、最初から最後まで全部助けてくださるわけではなく、私たちが幸せになるようなヒントを与え導いてくださるだけです。

仏様や神様のヒントによって無事に【願い】を達成できたら、そのお礼をするために、また参拝をしてください。

そのときは、「ありがとうございました。ほんの気持ちですが、納めさせていただきます。」と言ってお賽銭を納めましょう。

しかし、どうしても自分の力だけでは叶えられないような【お願い事】もあると思います。

そのときは、お賽銭ではなく、別に志納金を納めて【祈祷】をしてもらいましょう。

祈祷は、仏様や神様のお力を借りて【願い】を成就してもらうことを目的とした儀式です。

普段のお参りとは違い、しっかりとした儀式を執り行いますので、必ず予約をするようにしてください。

ただし、祈祷の効果は人によって違い、全ての願いが成就するわけではないので、過度な期待はしない方がいいですよ。

本当に必要な願いを、本当に必要なときにだけ【祈祷】という形で祈願してもらうようにしてください。

お賽銭はいくら納めればいいの?

僕も他のお寺や神社に参拝することがあって、もちろんそのときはお賽銭を納めます。

そして、僕と同じタイミングで他の人もお賽銭を納めていることがよくあります。

それで、ついつい気にしてしまうんですよね、他の人がお賽銭をいくら入れているのかを。

お賽銭というのは『感謝の気持ちの表れ』ですから決められた金額なんてありません。1円でもイイですし、100万円でもイイんです。

でも、多くの人はいろんな『語呂』に合わせてお賽銭の金額を決めているようです。

その中で僕が昔からよく聞く《縁起の良い金額》が『15円』です。

これは、仏様あるいは神様からの【十分(=10円)】な【ご縁(=5円)】で守られますように、という願いが込められた金額です。

一方で、『縁起の悪い金額』もありますので、2つ紹介します。

1つめは、比較的有名な10円(10円玉)』です。

【10(じゅう)】という数字は《とお》とも読みます。

これを『10円(=とおえん)』と読むと、『10円(とおえん=遠縁)』という【良いご縁が遠のく】の意味に語呂合わせができてしまいます。

だから、10円玉1枚だけをお賽銭にすると縁起が悪いとされています。

もう1つが500円(500円玉)』です。

今私たちが使用している硬貨の中で一番高額なのは『500円』ですよね。

この『500円』をお賽銭として納めると、これ以上の【硬貨(こうか)=効果(こうか)】はないという語呂合わせができてしまい、さらなるご利益が見込めないことから縁起が悪いとされています。

ここまでくると、もはや【ダジャレ】です。

私たち日本人は、何につけても『語呂合わせ』とか『ゲンをかつぐ』のが好きですから、お賽銭ひとつにしても考えてしまいますよね。

ちなみに、《縁起が良い金額》とされているものには、15円の他にも以下のようなものがあります。

  • 【5円】ご縁がありますように
  • 【21円】割り切れない数なので、良い関係が続くことを意味する
  • 【25円】二重にご縁がありますように
  • 【115円】いいご縁が訪れますように
  • 【485円】四方八方からご縁がありますように

今度どこかへお参りするときの参考になればと思います。

じつは、縁起の良い金額はまだ他にもありますが、語呂合わせに無理があるものは省略しました。

ちなみに、硬貨ではなく紙幣を賽銭箱に入れるときには『紙幣をむき出しにせず半紙などの白い紙で包む』のが良いとされています。

とはいえ、実際のところ、そんな丁寧なことをする人はほとんどいませんけどね。

僕は25年以上お坊さんをしていますが、ウチの寺で紙幣を半紙に包んで賽銭箱に入れたのは今まで2人だけでした。

次に、10円や500円以外にも《縁起が悪い》とされている金額があるので紹介します。

  • 【65円】ろくにご縁がない
  • 【75円】なんのご縁もない
  • 【85円】やっぱりご縁がない

これらは語呂合わせに少し無理があるので、あまり気にする必要はないと思います。

いろいろと金額のことを書いておいて、いまさら言うのも何ですが、お賽銭の金額にこだわり過ぎるのは好ましくありませんよ。

今のあなたの感謝の気持ちを、できる範囲で賽銭箱へ納めればいいんじゃないでしょうか。

ちなみに、お賽銭はできるだけ静かに納めて【投げ入れない】ようにしましょう。仏様や神様に納めるものを【投げる】のは失礼です。

また、賽銭箱や寺社の施設を傷つけないためにも、お賽銭は【優しく置くように】納めてください

あと、もう1つご注意をいただきたいのは、ご法事やご祈祷の最中にお賽銭を納める場合です。

ご存じのように、賽銭箱に硬貨を納めるとそれなりの音が出ます。

寺の場合は特に賽銭箱がお堂内に置いてあることが多いので、法要中は極力静かにお賽銭を納めてください。

先日も、法要の途中でお賽銭を納めに来られた方がいて、硬貨の入る音が本堂内に響いてしまいました。

その方も、さすがに【あっ、うるさかったかな、ごめんなさい】というふうに思われたことでしょう。

そういう場合は良い方法があります。

賽銭箱に入れてもほとんど音が出ない紙のお金を入れればイイんですよ♪

まとめ

お賽銭の【賽】という字は『仏様や神様から受けた幸福に対する御礼』という意味です。

お参りをするときには、【お願い】をするのではなく、無事に過ごせている毎日への【感謝の気持ち】を込めてください。

お賽銭を納めるときに、語呂合わせを気にするあまり、うまく小銭が用意できていないと、わざわざ紙幣を崩しに行く人もいますが、仏様や神様はそんなことを望んでいません。

お賽銭はいくらでもいいんです、小銭で語呂合わせなんかしてないで、思い切って紙幣を納めましょうよ。

それくらいの気持ちで感謝の気持ちを納めてください。

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