数珠を買うときに「あっ、コレにしよう!」と即決できる人はごく少数です。
多くの人は、
- どんな色がいいんだろう?
- 形は何でもいいのかな?
- もっと値段の安いものはないの?
と、いろいろ考え、比較をし、たくさん迷ってから数珠を買います。
でも、仕事、家庭サービス、趣味などで忙しい方は、数珠選びにあまり時間をかけていられませんよね。
そこで本記事では、お坊さん歴20年以上の僕が《男性におすすめの数珠》を5つに絞って紹介します。
お坊さんの目線で見て非常に優秀だと思った数珠だけを選びましたので、数珠を買うときの参考にしてみてください。
記事中で気になった数珠があれば『◯◯で探す』ボタンから各サイトに入って詳細をご確認ください。
【※注意】サイトによっては値段が違う、あるいは在庫切れということもありますので予めご了承ください。
購入する数珠の値段は《3千円~2万円》が目安
おすすめの数珠を紹介する前に、購入する数珠の【値段の目安】をお伝えします。
数珠は『3千円~2万円(税込)』くらいの、ある程度《品質の高い数珠》を買うのがおすすめです。
なぜなら、
- 高品質の数珠を使うことが『故人に対する礼儀』だから
- 値段の安い数珠は品質が悪くて破損しやすいから
です。
例えば、昔お世話になった恩師と久しぶりに会うとしたら、ちゃんと品質の高い服を着て、失礼のないように身なりを整えて行きますよね?
数珠も同じで、ちゃんと高品質な数珠を使うことが『故人に対する礼儀』なんです。
とはいえ、必要以上に高価なものではなく『3千円~2万円(税込)』くらいで十分。
3千円以上であれば有名な数珠専門店の数珠が購入できますし、2万円を超えるものだと少し【ぜいたく品】の部類になります。
また、数珠は値段と製造元によって品質に大きな差があり、安いものは品質が悪くて破損しやすいので要注意です。
もしもすぐに破損してしまったら、新しい数珠を買い直すか修理をすることになり、結局は【安物買いの銭失い】となります。
でも、3千円以上の数珠なら品質が高くてずっと使い続けられるので、結果的に【お得】なんですよね。
男性におすすめの数珠5つ
ここからは、男性におすすめの数珠を、
という5つのタイプに分けて紹介します。
本格的な数珠
欲しい物を買うときに「どうせなら本格的なものを買おう。」と思ったことはありませんか?
例えば、カメラ、調理器具、スポーツ用品、釣り竿などを買うときに、プロも使用するような『本格的なもの』につい視線が行ってしまいますよね。
じつは、そのような人は数珠も『本格的なもの』を選んでいます。
本格的な数珠であれば品質が高いので、故人や遺族に対して礼を欠くことはありません。
ということで、本格的なものを好む人にはこちらの数珠がおすすめです。
この数珠に使われているのは『星月菩提樹』という最高級の木の実で、お坊さんが持つような【本式念珠】にもよく使用される素材です。
そのため、星月菩提樹の数珠は、一般の人が使うものとしてはかなり『本格的な数珠』となります。
星月菩提樹はとても硬い木の実で、表面には黒い点がまるで【星】のようにたくさんあり、そこへ【月】に見立てた小さな穴が空いているのが特徴です。
また、木の実なので1つ1つの珠が少しずつ違っていて数珠ごとに個性があるんですよね。
それに、長期間使用することで珠が飴色に変わっていき、数珠に【歴史】みたいなものが出てくるので《完全オリジナルの数珠》になります。
さらに、星月菩提樹には『尽きることのない福』や『最高のご利益』があるとされており、故人の冥福を祈るときには最適な数珠なんですよね。
とはいえ、本格的な数珠というのは値段が少し高めです。
また、たくさんある黒い点を見て「このツブツブがちょっと苦手だな。」と感じる人もいます。
しかし、星月菩提樹の数珠は石製のものより軽量なので持ち運びに便利で、さらに木製よりも丈夫であるため使い勝手は抜群。
この数珠は値段が少し高めですが『本格的で、使い勝手がよい数珠』なので、本格的なものを好む人にはおすすめです。
数珠選びで失敗しない数珠
せっかく数珠を買うなら、数珠選びで失敗をしたくないですよね。
失敗しないためには品質の良い数珠を選ぶ必要があります。
でも、いくら品質が良くても値段が高すぎると手が出ませんし、だからといって値段が安いものは【安物買いの銭失い】が心配。
それに、どうせなら買った数珠を長期間使っていたいですよね。
手頃な価格で、品質が良く、なおかつ長期間の使用が可能、そんな厳しい条件をクリアしているのがこちらの数珠です。
珠の色は黒に近い《濃紺》で、房の色も《深い青》なので、全体的に暗めで落ち着いた色づかいになっています。
数珠はお葬式や法事で使うことが多いので、男性用の数珠は【暗めで落ち着いた色】が好ましいです。
そして、珠の素材には上質な天然石の『青虎目石』が使用され、珠を通しているヒモや房には高級な正絹が使われています。
また、この数珠は【念珠製造師】という数珠専門の職人によって細部までしっかりと作り込まれていますから、そう簡単には破損しません。
なお、この数珠には付属品として高級生地の『紬(つむぎ)』で仕上げられた数珠袋がついてくるので非常にお得です。
さらに、これほど品質が高いにもかかわらず、値段が手頃なので男性はこの数珠を1つ持っておけばOKです。
ただし、この数珠は全部の珠が【石】なので少し重量感があり、数珠に対して《軽さ》を求める人には不向きです。
とはいえ、重量感といっても男性用の腕時計くらいなので、重さが気にならないという人も多いでしょう。
また、この数珠は落ち着いたデザインであるため、人によっては【地味な数珠】に見えるかもしれません。
でも、地味なデザインというのは『誠実』な印象を与えますので、お葬式のような【厳粛な場面】には最適です。
数珠を選ぶのが面倒くさい人向けの数珠
数珠の種類はたくさんあって価格もピンキリです。
だから、あれこれと考えながら数珠を選ぶのが面倒くさくなっちゃいますよね。
特に男性の場合は、
という人がとても多いです。
定番のものなら数珠選びで失敗することがなく、じつは値段も安い傾向にあります。
定番を好む人にはこちらの数珠なんかいいと思いますよ。
この数珠は、黒色の珠に茶色の房という、まさに【定番中の定番】のデザインです。
珠の素材は、仏壇などに用いられる『黒檀』という硬くて丈夫な木材で、さらにとても軽量なので持ち運びにも便利。
数珠は、お葬式や法事のときにずっと持っていたり、喪服のポケットに入れることも多いので、丈夫かつ軽量であることは大きなメリットです。
さらに、この数珠なら手頃な値段ですから、数珠選びが面倒な人はこの数珠を選んでおけば問題ありません。
また、この数珠にも付属品として数珠袋がついているので、さらにお得です。
ただし、定番ということは《他の人と同じような数珠》なので、法要後の食事のときには数珠をテーブルの上へ置きっ放しにしない方がいいですよ。
他の人も同じような数珠を持っていた場合、みんなが数珠をテーブルの上に置いてしまうと、どの数珠が誰のものか分からなくなるんです。
とはいえ、お葬式が終わってすぐに数珠袋へ入れておけば、他の人の数珠と区別がつかなくなることはありません。
お葬式に最適な『すべて黒色』の数珠
お葬式で身につける物の【色】といえば『黒色』ですよね。
喪服は当然として、くつ・ベルト・コート・手袋など、お葬式ではとにかく『黒色』が基本になります。
そうすると、お葬式に持って行く数珠も黒色にしておきたいと思いませんか?
じつは、先ほど紹介した『黒色と茶色の数珠』と同じくらい人気なのが『すべて黒色の数珠』なんです。
全部黒色なのでお葬式には最適で、しかも比較的値段の安いものが多いんですよね。
すべて黒色の数珠を使いたい人はこちらのような数珠を選んでみてください。
ご覧のとおり、数珠に使われている珠・房・ヒモのすべてが黒色なので、完全に『黒一色』で統一されています。
使用されている珠は黒オニキスで、上品なツヤ出し加工がされているため重厚感があります。
重厚感があるものは同時に高級感もあるので、この数珠は値段以上の価値を感じさせてくれるんですよね。
黒オニキスの数珠は、品質の良い石を使用しているのに値段はお手頃なので、コスパのよさを求める人にはおすすめです。
また、オニキスという石は『自己防衛の石』とも呼ばれるくらい、強力な魔除けや邪気払いの効果があるとされています。
そのため、この数珠を持っていれば、お葬式の帰りにもらう【清め塩】を体にふりかける必要がありませんよ。
他にも、オニキスは【夫婦円満】を象徴する石とされており、ご夫婦で黒オニキスの数珠を持っている人も多いです。
ただし、この数珠は黒一色であるため、デザイン性については単調と言わざるを得ません。
しかし、シンプルなデザインを好む人にはまったく問題なくお使いいただけます。
メンテナンスがとてもラクな数珠
ずっと数珠を使っていると、
- 房のヒモの一部が抜けてしまう
- 房のヒモの一部が切れてしまう
- 房のヒモが折れ曲がったまま元に戻らない
というような【房のヒモのトラブル】があります。
せっかく数珠を買うなら、できるだけトラブルがなく、ずっとキレイに使い続けたいですよね。
房のヒモのトラブルは『ヒモが丸く編み込まれている形状』の数珠を使用することで解消できますし、購入後のメンテナンスも非常にラクです。
ヒモが丸く編み込まれた房のことを《くみひも梵天房》や《小田巻梵天房》などと呼びます。
房のヒモのトラブルを避けたい人は、こちらのような数珠を使ってみてください。
数珠の房のヒモというのは、本来は真っすぐに伸びているものです。
しかし、数珠をポケットへ入れっ放しにしたり、使用後に房を整えないまま保管することで房のヒモのトラブルがおこります。
ですから、ヒモを伸ばさず丸く編み込んでしまえば、ヒモが抜けたり切れたりせず、もちろん変な形に折れ曲がることもありません。
また、ヒモのトラブルがなければ、それだけ長期間使用できますのでコスパの面でも優秀です。
ただし、くみひも梵天房や小田巻梵天房はメンテナンスが非常にラクで使いやすいですが、見た目が少し可愛らしいので、もしかすると男性は使いづらいかもしれません。
しかし、見た目が少し可愛らしくても、この数珠のように全部が黒色であれば男性でも使えます。
ちなみに、私は『小田巻梵天房』の存在を知ってから、自分用の数珠はすべて小田巻梵天房を使っていますよ。
僕のように「管理がラクな方がいい。」という人は【ヒモを編み込んでいる房】のものを選んでみてください。
まとめ
数珠にはたくさんの種類があるので、自分に合った数珠を選ぶのはけっこう大変です。
数珠を選ぶときには、
- 珠にはどんな素材を使っているのか
- 問題なく加工されているのか
- 珠・ヒモ・房はどんな色なのか
- 珠を通すヒモは丈夫なものか
- 房はどんな素材でどういう形状か
- 総合的にちゃんと値段に見合ったものか
というところを判断しなきゃいけませが、それはなかなか難しいのです。
なので、この記事ではお坊さんとしての経験をふまえ、自信を持っておすすめできる数珠を5つ紹介しました。
数珠というのは、長く使えるに越したことはありませんので、そのためには数珠を値段の安さだけで選んではいけません。
安さだけで選ぶと必ず後悔しますから、数珠を買うなら値段が3千円以上の品質の良いものを選びましょう。
そして、せっかく購入した数珠は、大事に扱ってなるべく長く使い続けてくださいね。
※もう一度おすすめの数珠を見る場合はこちらからどうぞ。
※お葬式では他にも持ち物がありますのでコチラの記事で確認してみてください。