処分できないままの『壊れた数珠』や『使わなくなった数珠』のことがずっと気になっていませんか?
数珠を処分したくても、一般ゴミに出すのは気が引けますし、だからといって、このままずっと家で保管するわけにもいかないですよね。
そこで、この記事では以下のとおり【数珠の処分方法】を5つ紹介します。
- お寺に持って行く
- 神社に持って行く
- 仏具店に持って行く
- 処分をしてくれる念珠店などに郵送する
- 自分で処分する
お坊さんの僕がそれぞれの処分方法について詳しく解説していますので、最後まで読んでみてください。
未熟僧数珠を適切かつ丁寧に処分できるようになりますよ。
この記事を書いている僕『未熟僧(みじゅくそう)』は、お坊さん歴25年以上。仏事の疑問を解消するいろんな情報を発信しています。
数珠を処分する5つの方法(捨て方)
では、さっそく【数珠の処分方法】について紹介します。
数珠の処分方法には下記の5つがあります。
お寺に持って行く
数珠を処分するならお寺に持って行くのがベストです。
数珠というのは『仏具』であり、仏具のことをよく知っているのは【お坊さん】です。
お坊さんは『数珠の処分方法』についても熟知しているので、適切に数珠を処分してくれます。
基本的には菩提寺に持って行く
『お寺』には、
- あなたの家のお墓があるお寺(=菩提寺)
- 気が向いたときにお参りをしに行くお寺
の2つがあります。
あなたの家のお墓が『お寺』にある場合、数珠の処分は必ずそのお寺にお願いしてください。



つまり、数珠を処分するときには【菩提寺】に持って行くということです。
菩提寺とは、自分の家のお墓があるお寺のことをいいます。
そして、菩提寺にとってあなたの家は『檀家(だんか)』となります。
菩提寺は、檀家のすべての供養を担う立場です。
だから、檀家のあなたから数珠の処分をお願いされたら、菩提寺はそれをちゃんと引き受けてくれるはず。
万が一、数珠の処分を断られてしまったら、そのときは『気が向いたときにお参りをしに行くお寺』に持って行きましょう。
そして、数珠の処分を断るようなお寺なんて早めに付き合いを解消することをおすすめします。
自宅から最寄りのお寺
あなたの自宅の近くにお寺があるなら、そのお寺に数珠を持って行ってもよいと思います。
本当なら菩提寺に持って行ってもらいたいところですが、【菩提寺が遠くにある】というケースだってあるでしょう。
そんなときは、自宅から最寄りのお寺に持って行くといいですよ。
こう言うと、おそらく「自分の家の宗派と違うお寺でも処分してもらえるの?」と思いますよね。
大丈夫、普通のお寺だったら檀家以外の人や宗派の違う人でも、数珠の処分くらいなら引き受けてくれますから。
もちろん、数珠を処分してもらうために処分費用を納めるようにしてくださいね。
ちゃんと費用を出して数珠を処分しようとしている人を見れば、お寺だって拒むことはしないでしょう。
とはいえ、ほんの一部ですが「檀家以外の依頼は断る」という頑固なお寺もありますので、その点はあらかじめご了承ください。



こだわりの強いお寺は、法要や行事を誠実に行うのですが、融通が効かないんですよね。
お寺で処分してもらう手順と費用の相場
ここで、お寺で数珠を処分してもらうときの手順をお伝えします。
数珠をお寺へ持って行ったら、お寺の『事務所(寺務所)』に声をかけ、そこで処分依頼をしてください。
もしも事務所がなければ、誰か『お寺の関係者』に声がけをして処分依頼をしましょう。
ときどき、誰にも声をかけず本堂の中に【数珠と処分費用】を置いていく人がいますが、それはしないでください。
いきなり数珠と現金が置いてあっても、お寺の人間はそれが何なのか分かりません。
また、お寺によっては『古い祈祷札』や『御守』などを納める場所があり、そこへ数珠を納めるパターンもあります。
とはいえ、どのように処分してもらえるのかを確認するためにも、必ずお寺の関係者に一声かけるようにしてください。
そして、大事なことがもう1つあります。
お寺で数珠を処分してもらうには、基本的に無料では数珠の処分をしてもらえないので注意しましょう。
たまに「数珠の処分くらいなら無料でやってくれますよ。」みたいな無責任なことを言う人もいますが、そんなことを信じちゃダメ。



お寺に何かを依頼するときは必ず『お布施』を渡します。
数珠を処分してもらうための費用の相場は、【1千円~5千円】程度です。
お寺としても本当は「無料でかまいませんよ。」と言ってあげたいのですが、数珠の最終的な処分にはそれなりにお金がかかってしまうんですよね。
そのため、供養料は無料にできたとしても最終的な処分にかかる実費の部分は請求せざるを得ないので、その点はご容赦ください。
数珠の処分費用は、現金を裸のまま渡すのではなく、
- 市販の『のし袋』
- 市販の『白い封筒』
- 半紙を折って包める形状にしたもの
などに現金を入れ、表面に「お焚き上げ料」と書き、裏面には氏名と金額を書いておくと丁寧です。
なお、現金を包むときは、紙幣の表面(顔の絵がある方)が、包む袋の表側になるようにしてください。
神社へ持って行く
数珠の処分は、神社へ持って行くというのもアリです。
数珠を処分してくれるのはお寺だけではなく、神社でも処分をしてくれるところがあります。
ずっと昔は、お寺の敷地内に神社があったり、その逆のケースもありました。
今でも仏事と神事が融合しているものはいろいろあって、御守や祈祷札の形なんかは、お寺でも神社でもほとんど同じです。
ですから、お寺でも神社でも、どちらに持って行ってもあまり変わりません。



馴染みの神社があれば、そこに数珠を持って行ってみてください。
とはいえ、神事では数珠を使わないので「数珠はお寺へ持って行ってください。」と断られる可能性も十分にありますから、その点はご了承ください。
また、神社で処分をしてもらうときには、数珠をそのまま持って行くのではなく、半紙などの【白い紙】に包むようにしましょう。
そして、お寺の場合と同様に、処分費用として【1千円〜5千円】くらいは奉納してください。
最後に、数珠を渡したら、必ずその神社の神様にご挨拶をしてから帰るようにしましょう。
念珠店や仏具店に持って行く
数珠を処分するにあたり、代わりに新しい数珠を購入することもありますよね。
そのような場合は、処分する数珠を念珠店(数珠の専門店)や仏具店に持って行くというのもいいですよ。
数珠の処分には費用がかかりますが、処分する数珠をお店に持って行き、そのお店で新しい数珠を買うのであれば、処分費用が『割安』または『無料』になるでしょう。



お店側も、数珠を買ってもらえるなら古い数珠の処分費用くらいは負担しますよ。
ただし、店員さんの上手な営業トークで不要なものまで買ってしまわないように注意してください。
ちなみに、念珠店や仏具店に数珠の処分をお願いした場合、その数珠はちゃんとお坊さんが供養してから処分されます。
一般ゴミと一緒に捨てられることはありませんから安心してください。
処分をしてくれる念珠店などへ郵送する
数珠の処分は、お寺や店舗などへ自分で持って行く以外の方法もあります。
それは、処分してくれる念珠店などへ郵送するという方法です。
いくつかの念珠店では、使わなくなった数珠を郵送すると、それを処分してくれるところがあります。



ちゃんとお坊さんに依頼して定期的に『数珠供養』をしてから処分されていますよ。
処分費用はお寺とだいたい同じで、【1千円~5千円】程度です。
よく探してみると、郵送費用は必要でも「処分費用は無料」なんていう良心的なところもあるので1度チェックしてみてください。
自分で処分する
自分が使ってきた数珠は、自分で処分するという選択肢もあります。
「自分で処分なんかしたらバチが当たるんじゃないの?」と思ったでしょうか?
大丈夫です、バチなんて当たりませんから。
数珠もそうですが、仏具というのは誰か(何か)を清めたり、守っているものです。
それが扱い方によって『バチが当たる』とか『呪われる』とか、ご利益が180度変わるようなことはありません。
しかし、数珠の場合、仏具であるとはいえ位牌や仏像とはまた違うものなのです。
そのため、数珠を処分するときは、自分で処分してもかまいません。
もしも自分で数珠を処分するなら、
- 仏壇の手前に数珠を置いて、ご本尊様に「この数珠を処分させていただきます。」と伝える。
- 封筒や半紙などに包んで見えないようにする。
- 一般のゴミとして出す。
といった手順で行いましょう。
「般若心経を読んでから処分するとよい。」と言われますが、わざわざお経を読む必要はありません。



数珠を処分することをご本尊様にちゃんとご報告すればそれで十分。仏壇がなければ、そのまま処分してかまいません。
自分で数珠を処分する場合、【一般ゴミ】に出すなら、数珠が見えないように封筒や半紙に包むようにしましょう。
また、数珠が木製だったら自宅の庭で燃やしてもいいですし、燃やせない場合は自宅の庭に埋めてもいいと思います。
もちろん、地域の条例を守ったり、近隣へ配慮することは忘れないでくださいね。
もしもマンション住まいだったり、ご近所の目があるから庭で燃やせない場合は【一般ゴミ】として処分しましょう。
ただし、石を使った数珠は可燃ゴミにならないので気をつけてください。
そして、もう1つ注意点があります。
たまに「数珠に塩をふって清めてから処分しましょう。」と言う人がいますが、そんなことをしてはダメです。
数珠に塩をふって『清める』ということは、そもそも数珠を『穢(けが)れたもの』として見ていることになります。
仏様や故人の前で使用しているものが穢れるなんてことはありませんので、塩をふる必要はありません。
また、数珠には【仏様のチカラ】が宿ると言われているので、それを「穢れている」と言っているようなものです。



数珠に塩をふるのは数珠に対して失礼極まりない行為ですからヤメましょう。
ちなみに、僕はお葬式後に渡される『清めの塩』も必要ないと思っています。
清めの塩について興味のある方は別記事の『お葬式の後に体へ塩をまく意味。『清めの塩』の使い方と必要性の有無を徹底解説!』を読んでみてください。
数珠を処分するタイミングの目安
あなたは『古いけれども壊れていない数珠』を持っていませんか?
あるいは『古いけれども誰かにもらった数珠』はあるでしょうか?
完全に壊れてしまった数珠ならすぐに処分しようと思えても、まだ壊れていない数珠だと何となく躊躇しますよね。
数珠というのは、ずっと使い続けていれば愛着が湧いてきます。
そんな数珠を処分するわけですから、何らかの『処分をするタイミングの目安』があった方がいいですよね。
というわけで、お坊さんである僕なりの目安を紹介します。
僕の場合は、
- ヒモが切れた
- 珠が欠損した
- 房が明らかに変色している
- 房にひどい汚れが付着し、その汚れが落ちない
というとき処分を決めます。
もちろん、処分できないほど大事な数珠は修理に出しますが、それ以外は上記の目安で処分を決めます。
数珠を処分するタイミングは人それぞれ自由ですが、なかなか処分に踏み切れないのであれば僕の目安を参考にしてみてくださいね。
腕輪念珠は自分で処分する
数珠と呼ばれるものの中には『腕輪念珠』もあります。
腕輪念珠とは、数珠の形をしている【ブレスレット】のことです。
腕輪念珠はずっと手首につけているので壊れやすく、処分をする機会も多いでしょう。
しかし、腕輪念珠の処分方法については考え方を変える必要があります。
『腕輪念珠』は自分で処分をするようにしてください。



数珠の形をしていますが、腕輪念珠はあくまで【アクセサリー】にすぎません。
ただのアクセサリーですから、それは自分で処分をするべきものであって、お寺や神社で処分してもらおうというのは失礼です。
腕輪念珠を処分するときには、紙か封筒に包んで一般ゴミで捨てましょう。
まとめ:数珠を処分するなら『お寺』に持って行こう
数珠を処分するときには、
という5つの方法があります。
そして、数珠の処分方法で1番いいのは『お寺』に持って行くことです。
お寺なら、あなたの大事な数珠を適切な方法で処分をしてくれるので安心です。
ただし、お寺に数珠の処分をお願いするときには、1千円~5千円程度の処分費用を納めることをお忘れなく。
自分で処分をしたい場合は、まず数珠を仏壇に供えてご本尊様に「処分させていただきます。」と伝え、それから半紙などに包んで中が見えないようにしてから一般ゴミに出してください。
数珠が壊れてしまったときは、この記事を参考にして適切に処分をし、新たに『あなた専用の数珠』を購入しましょう。
下の記事では、お坊さんの僕が「これを選んでおけば、絶対に恥をかかずにどこでも使用できる」という数珠を紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。














