- 結婚式に出席する日にお葬式が重なったら、どちらへ行けばいいの?
- 結婚式とお葬式、それぞれ出席と欠席を判断するための基準を知りたい。
- 結婚式とお葬式、欠席するときには何をすればいいの?
人間はいつその命を終えるか分からないので、お葬式の知らせはいつも急にやって来ます。
その結果、『あなたにとって大切な人の結婚式の日に、親戚のお葬式が重なった』ということもあります。
そんなとき、あなたは【結婚式】と【お葬式】のどちらへ出席したらいいのか、ものすごく迷ってしまいますよね?
結婚式とお葬式が重なった場合、どちらへ行くかはあなたとその人(あるいは故人)の関係性で決めましょう。
この記事では、
- どのような場合にどちらへ出席する方がいいのか
- 欠席する場合はどのようにすればよいのか
について解説しています。
結婚式とお葬式が重なることなんてあまりないですが、いざそうなった場合には役に立つ情報なので最後まで読んでみてください。
この記事を書いている僕『未熟僧(みじゅくそう)』は、お坊さん歴20年以上。仏事の疑問を解消するいろんな情報を発信しています。
基本的にはお葬式に参列する

お葬式の知らせは急に来るので、まれに【結婚式の日とお葬式の日が重なってしまう】ということがあります。
とても悩むところですが、結婚式とお葬式が同じ日に重なってしまった場合は『お葬式に参列する』というのが一般的です。
僕も基本的にはその方がいいと思います。
結婚式は、新郎と新婦の新たな門出を祝うために行われる慶(よろこ)びの儀式、いわゆる『慶事』です。
一方で、お葬式は、故人の逝去を悼み最後のお別れをする弔(とむら)いの儀式、いわゆる『弔事』です。
慶事はお祝い事なので、何度あってもよいことです(結婚式に限り、同じ人が何度もない方がいいですけどね)。
そして、お祝いをする気持ちは後になってから何回でも伝えられます。
反対に、弔事はお悔やみ事なので、できるだけ無い方がよく、そして、故人の姿を見ながら感謝の気持ちを伝えられるのはお葬式の日が最後です。
そのため、弔事のように【一度きりのもの】を優先するべきという考えになるわけです。
このようなことから、結婚式とお葬式が重なった場合はお葬式の方を優先させるべきと言われています。
【結婚する知人】や【故人】が、あなたとどのような関係性にあるのかで判断する

一般的には結婚式よりもお葬式を優先させるのですが、必ずそのようにしなければいけない、というわけではありません。
結婚式とお葬式、どちらへ行くかの判断は、
- 結婚する知人とあなたの関係性
- 故人とあなたの関係性
によって変わります。
あなたと故人との関係性の方が【深い=近い】場合
結婚する知人、そして故人とあなたの関係性を考えてみましょう。
もしも、結婚する知人とあなたとの関係性よりも、故人とあなたの関係性の方が【深い】場合は、お葬式の方へ参列しましょう。
では、あなたと故人の関係性において、どの範囲までを【関係性が深い】と考えればよいのでしょうか?
一般的には、故人が、
- 自分の両親
- 配偶者の両親
- 自分の子
- 自分の祖父母
- 自分の孫
であれば、あなたとの【関係性が深い】ので、お葬式の方を優先するべきです。
というか、これだけ深い関係性にあれば、あなたが【喪主】を務めることもあるかもしれませんね。
ちなみに、関係性の深い人の中で『自分の配偶者』は除外しておきました。縁起でもない話ですが、仮にあなたの配偶者が他界された場合、きっとあなたが【喪主】になるでしょう。
あなたが喪主になったら、お葬式の日程を調整できます。そのときは、お葬式の日程を【結婚式の後】にすれば、知人の結婚式に出席できます。
とはいえ、配偶者が亡くなったら、とても結婚式に出席できるような心理状態ではないでしょう。
もしもあなたの配偶者が他界した場合は、なるべく外出せずに故人のそばにいてあげてください。
結婚式の数日前に欠席の連絡をするときのマナー
お葬式の方へ参列すると決めたら、結婚する知人にできるだけ早く欠席の連絡をしましょう。
結婚式がある日にお葬式へ参列するということは【結婚式の数日前】に欠席の連絡をすることになります。
結婚する知人にとって『結婚式の数日前に欠席の連絡が来る』というのは非常に迷惑なことなので、欠席の旨を知らせる際にはちゃんと事情も説明して必ず謝罪をしてください。
よく、一般的なマナーとして、『結婚式の欠席の連絡をするときには、【お葬式】が理由であることを言わない方がよい。』と言われています。
でも、それは結婚する知人に対して失礼だと僕は思いますよ。
結婚する知人としては【あなたが当日に出席してくれる】と想定して準備をしていたのです。しかも、結婚式の数日前というのは【キャンセル料】が発生する段階です。
それくらい迷惑をかけるような段階で欠席の連絡をするのに、欠席理由を説明しない方がいいなんてオカシイと思いませんか?
結婚式に招かれるくらいの間柄なのですから、変にゴマかさないで理由を説明するべきですよ。
そして、結婚式を欠席して、後日にお祝いを伝えに行くときにご祝儀を渡しましょう。
あなたと故人との関係性の方が【浅い】場合
故人との関係性よりも結婚する知人との関係性の方が深い場合は、結婚式の方へ出席して大丈夫です。
ただし、お葬式の方を欠席する場合には少し注意することがあります。
お葬式を欠席するときの注意点
お葬式の方を欠席する場合も、やはりできるだけ早く喪主に欠席する旨を連絡してあげてください。
お葬式というのは、式の当日まで数日間しかなく、その間に喪主は《料理》や《返礼品》の数を概算でも出さなくてはなりません。
そのため、喪主はお葬式の弔問客が何人くらいなのかを早く知っておきたいのです。
ですから、お葬式を欠席すると決めたら、すぐに電話で連絡しておきましょう。
そして、その後は、お悔やみの弔電を打っておき、後日に『御霊前』を持って改めて喪主宅へお線香をあげに行くとよいでしょう。
さて、ここで注意点が2つほどあります。
それは、
- 結婚式を理由に欠席しない
- 結婚式とお葬式で『共通する知人』がいる場合は、お葬式に参列する方が無難
の2つです。
まず1つめは、「その日は知人の結婚式があるのでお葬式には参列できません。」といったように『結婚式を理由に欠席しない』ということに注意してください。
結婚式を欠席する場合はちゃんと理由を説明すべきですが、お葬式を欠席する場合は理由を言わなくていいです。
先ほども言いましたが、基本的には慶事よりも弔事の方が優先されます。
それにもかかわらず、慶事である『結婚式』の方に出席するということは、「故人とのお別れの方が優先順位が低いです。」と言っているのと同じなんです。
ですから、『結婚式』を理由にお葬式を欠席することは、喪主に対して失礼にあたるわけです。
お葬式を欠席するときは、心苦しいかもしれませんが、

事情があって、どうしてもその日だけは都合がつかないので、欠席させていただきます。
というような言い方で伝えておきましょう。
次に2つめの注意点は、結婚式とお葬式の両方に共通する知人がいる場合は、お葬式に参列した方が無難ということです。
例えば、結婚式を迎えるAさんと、亡くなったBさん、この両者からみて共通の知人であるCさんがいたとします。さらに、Cさんとあなたは知人同士です。
そして、あなたと同様に、Cさんにも【Aさんの結婚式の招待状】と【Bさんのお葬式の案内】が届いています。
このような場合、Cさんが出席するのは【Aさんの結婚式】なのか、それとも【Bさんのお葬式】なのか、それが分からないときは、あなたはお葬式に出た方が無難ですよということです。
これもやはり、慶事よりも弔事が優先であることが理由です。
仮に、あなたは結婚式に出席して、Cさんはお葬式に参列した場合、Cさんは【あなたが結婚式に出席したこと】を容易に予測できます。
そして、そのことがCさんを介してBさんの遺族に伝わる可能性があるんですよね。
そうなると、Bさんの遺族とあなたの関係に悪い影響が出てしまうかもしれません。
あなたにとって大切な人の結婚式なのであれば、もちろん結婚式へ出席することはかまわないと思います。
ただ、共通の知人がいる場合に限り、お葬式の方へ参列する方が無難でしょう。
結婚式とお葬式の両方に出席できる場合


お葬式は午前中に行われることが多いです。
一方で、結婚式は午後から夕方にかけて行われることが多いです。
ですから、もしも、
- 【お葬式の閉式時間】と【結婚式の開式時間】との間に十分な時間がある
- それぞれの式場が近い場所にある
といった場合は、お葬式と結婚式の両方に出席することもできます。とはいえ、その日は非常にハードな一日になりそうですけどね。
お葬式に参列して、急いで着替えて、次の結婚式場に移動して、そこからまた約2〜3時間の結婚式に出席するのですから、想像しただけでも疲れてしまいです。
でも、もしもそれができれば、【結婚式の主催者】と【お葬式の喪主】の両者の顔を立てられます。
ただし、同じ日に結婚式とお葬式の両方へ出席するときは、
- 火葬場まで行かない
- 同じ礼服を着るなら【お香(焼香)】のニオイを消しておく
- 先にお葬式に参列してきたことを言わない
といった注意点があります。
火葬場まで行かない
結婚式とお葬式の両方に出席するためには、お葬式の後に火葬場まで行かないようにしてください。
なぜなら、お葬式は午前中に行うことがほとんどですが、その場合は火葬をする時間が午後になってしまうからです。
火葬場での滞在時間は全部で【2時間~2時間半】くらいあるので、火葬場まで行ってしまうと結婚式に間に合わない可能性があります。
火葬場には、基本的に故人の家族や親族が行きますが、このときにあなたは火葬場へ行かずに、葬儀式場で見送りをしましょう。
あなたが故人の親族以外の立場であれば、お葬式に参列しただけでも十分なので、火葬場まで行く必要がありませんから大丈夫です。
もしも故人の親戚という立場であっても、



この後どうしても外せない用事があるので、申し訳ないですが、ここで失礼させていただきます。
と喪主に伝えて、火葬場まで行かないようにしてください。
同じ礼服を着るなら【お香(焼香)】のニオイを消しておく
お葬式で着ていた喪服は、そのまま結婚式用の礼服として着て行くこともできます。
しかし、お葬式の式場は【お焼香】の煙で充満しており、式が終わる頃には礼服にお焼香のニオイが染みついています。
お焼香のニオイはけっこう強めですから、あなたが思う以上に周囲にお焼香のニオイを漂わせているはずです。
同じ礼服を着る場合、結婚式場にお焼香のニオイをさせていくのは良くないので、消臭スプレーなどで可能なかぎり消臭をした方がいいと思いますよ。
とはいえ、結婚式で礼服を着ているのはほとんどが親族なので、知人の結婚式に出席するときは【結婚式に適した他の服】に着替えることが望ましいですね。
先にお葬式に参列してきたことを言わない
結婚式はお祝いごとです。
お祝いの席なので『ついさっきまでお葬式に参列していたこと』をわざわざ周囲の人に言わないでおきましょう。
お葬式から結婚式というハードスケジュールなんてめったにないことなので、



じつは今日さぁ、午前中はお葬式に行ってたんだよね。そこから、この結婚式に駆けつけたから、ほんと、忙しい一日だよ~。
みたいに、変な自慢をしたくなるかもしれませんが、それはヤメましょう。
お祝いの席にいるときには、できるだけ『縁起の悪いこと』を言わない方がいいですよ。
これは、結婚式での最低限のマナーですから気をつけてください。
忌中や喪中のときは結婚式に出席していいの?


家族に不幸があった場合、その家族は一定期間、
- お祝い事は控える
- 派手な行動は控える
というのが慣例です。
これはつまり、しばらくの間は【故人を偲ぶ】ことを優先してください、ということです。
そして、この【故人を偲ぶ】べき期間というのは、
- 『忌中(きちゅう)』=49日間
- 『喪中(もちゅう)』=1年間
の2つがあります。
もしも、これらの期間に『知人の結婚式』への招待があった場合はどうすればいいのでしょう?
そのような場合は、『結婚式への出席は辞退する』というのが一般的です。
【忌中】も【喪中】も、故人を偲んで喪に服す期間なので、そこでお祝い事である結婚式には出席できない、ということですね。
特に、お葬式が終わって間もない【忌中】である場合は、結婚式への出席を辞退することが多いです。
ただし、それはあくまで一般的な話です。
僕は、【故人を偲ぶこと】と【お祝い事】は分けて考えていいと思いますよ。
あなたにとって大切な人の結婚式なら、忌中だろうが喪中だろうが、それはそれとして分けて考えて、結婚式には出席してちゃんと祝ってあげるべきだと思います。
というか、べつに、仏教では『人が亡くなったら一定期間は喪に服すべし!』なんて言っていませんから。
それに、亡くなった人だって、自分のために家族が喪に服してくれることは嬉しいかもしれませんが、それによって『行動を制限させる』ことまで望んでいないのでは?
だから、あなたが忌中や喪中のときに知人の結婚式の招待が来たら、ぜひ出席してあげてください。
まとめ:基本的にはお葬式を優先。でも、あなたとの関係性を考えて決めましょう。
結婚式とお葬式が同じ日に重なるなんて、めったには無いことです。
でも、もしもそのような事態になったら、基本的にはお葬式に参列するということを覚えておいてください。
そして、それは、
- あなたと結婚式の主催者の関係
- あなたと故人の関係
によって変えてもかまわないと思います。
いずれにせよ、どちらへ出席するのかを最終的に決めるのはあなたです。
どちらを選んでも悔いのないように、そして、欠席の連絡は誠意をもって伝えてください。
※お葬式へ参列する前にこちらの記事を読んでみてください。