お葬式

喪主は誰がやる?喪主の決め方をお坊さんが詳しく解説。 

この記事はこんな人に向けて書いています
  • 家族が亡くなった場合、誰が喪主をやるの?
  • もしものときは自分が喪主になると思うけど、間違いないか念のため確認しておきたい。
  • 自分には喪主なんて無理!喪主を他の誰かにやってもらうことはできないの?

お葬式を執り行うには、まず『喪主』を決めなければいけません。

『喪主』はお葬式の総監督をし、すべての責任を負う立場となりますから、家族でよく話し合いをして決める必要があります。

でも、

長男
長男
えっと・・・誰が喪主をやるんだ?

やっぱ、おふくろか?それとも長男のオレか?

みたいに、誰が喪主をやるのかイマイチ分からないですよね?

結論を言いますと、

喪主は誰がやってもいい

ですよ。

喪主を決める法的なルールみたいなものはないんです。

とはいえ、喪主をやるのは、

故人の配偶者または長男や長女

というのが一般的ですね。

この記事は、お坊さん歴20年以上の僕が、

  • 喪主を決めるときの基準や考え方
  • 『喪主』についての概要

について分かりやすく解説しています。

お葬式は故人の【本当に最後の晴れ舞台】です。

それを取り仕切るのが『喪主』ですから、家族でしっかりと話し合って決めましょう。

喪主は誰がやる?喪主の決め方

お葬式には『喪主』の存在が不可欠です。

『喪主』はお葬式に関するあらゆることを決めるのです。

なので、『喪主』の判断や動き方でお葬式のすべてが決まります。

『喪主』をやるというのは、それだけ重要で大変なことなんですよね。

では、そんな『喪主』は誰がやればいいのでしょうか?

じつは、

喪主は誰がやってもいいのです。

喪主を誰がやるかということは、相続とは違って法的な決まりがありません。

だから、『喪主』は家族で話し合って決めればいいんです。

とはいえ、何らかの基準があった方が決めやすいですよね?

『喪主』は、基本的に血縁関係者の中で【故人との関係の近さ】を優先して決めることがほとんどです。

優先順は以下のとおり。

ただし、これはあくまで基準ですから、家族でよく話し合って喪主を決めるようにしてくださいね。

配偶者(故人の夫・妻)

喪主となる人で最優先されるのは、

故人の配偶者

です。

やはり、誰よりも長く故人と苦楽を共にしてきたわけですから、お葬式のときも喪主となることが多いです。

僕は20年以上お葬式を見てきましたが、70%は【故人の配偶者】が喪主をやっていますね。

なので、まずは【故人の配偶者】となる人を喪主として最優先すべきでしょう。

ただし、故人の配偶者がそれなりの高齢者である場合は少し考えるべきです。

喪主は、限られた時間の中でたくさんのことを判断しなくてはいけません。

それは高齢者にとって非常に難しいことですし、体力的にも大きな負担となります。

だから、喪主となる人が高齢者である場合は、立場上は『喪主』となってもらい、実働は他の家族がするのがいいですよ。

故人の長男

喪主をやる人で【故人の配偶者】の次に優先されるのは、

故人の長男

ですね。

昔は家督制度があって長男の権限と責任はとても大きいものでした。

だから、お葬式でも長男が喪主になることは当たり前だったんです。

そのせいか、今でも長男が喪主を務めるケースは多くありますね。

あとは、故人の配偶者が高齢である場合は長男が喪主をやるというケースも多いですよ。

先ほども言いましたが、高齢者が喪主となる場合、実際のところは他の家族がいろいろと動きます。

そうすると、「もういいや、いっそのこと長男の俺が喪主をやるよ。」ってなるんですよね。

喪主の仕事は、お葬式当日の後にもいろいろとありますから、そのようなことも考えると【長男が喪主をする】という方がいいと思います。

故人の次男以降の直系男子

長男が喪主をできない場合は、

故人の次男以降の直系男子

が喪主をやるのが一般的です。

日本では【男性を優先させる】という時代遅れな習慣がいまだにあります。

だから、他に長女や次女がいたとしても男性の方を優先させることが多いんです。

ということで、親戚を招くなど【多くの人が参列する】という場合は、男性を喪主にしておいた方が無難です。

でも、参列者が家族だけのお葬式であれば、べつにそんなことは気にしなくてもいいですよ。

家族だけのお葬式であれば、もはや家族全員が『喪主』みたいなものかもしれませんね。

故人の長女

故人に男性の子どもがいなければ、

故人の長女

が喪主をやることもあります。

喪主を配偶者以外の人にする場合、基本的に【直系血族】が優先されます。

なので、故人に男性の子どもがいなければ、必然的に女性の子どもが喪主をやることになるんです。

そして、女性の子どもが複数人いれば、まずは長女が優先されるというわけです。

故人の次女以降の直系女子

長女が喪主をできない場合は、

故人の次女以降の直系女子

が喪主をやるのが一般的です。

故人には男性の子どもがいない、そして長女も喪主ができない。

となれば、順番的に故人の次女以降の直系女子となります。

長女の娘婿(長女の夫)

故人に女性の子どもしかいない場合、

長女の娘婿(長女の夫)

が喪主をやるというケースもあります。

このケースは意外に多いんですよ。

もしも故人に《結婚をした長女》がいたとしても、長女は他の家に嫁いだ立場なので、嫁ぎ先の主人である【長女の夫】が代表者となるのです。

それで、長女の親のお葬式にもかかわらず、長女の夫が喪主となるわけです。

こうなってしまうのは、やはり何事にも男性をすべきという日本の古臭い習慣が影響しています。

しかし、最近ではそのような習慣もだんだんと無くなってきたので、結婚をした長女自身が喪主をやることも多くなりました。

故人の両親

人はいつ命を終えてしまうか分かりません。

ときには若くしてこの世を去ってしまうこともあります。

そのような【故人が若くして亡くなった】場合は、

故人の両親

が喪主をやります。

親にとって若が子に先立たれることほどツラいものはありません。

愛する我が子が棺の中に納められているんです、その悲しみがどれほどのものか。

ですから、あまりのショックで故人の両親ともに【喪主をできる状態ではない】ということもあるのです。

そのような場合は、両親に代わって【故人の祖父母】が喪主をするということが多いです。

故人の兄弟

人にはそれぞれの生き方があり、結婚をしないという選択をする人もいます。

そのような独身の人が亡くなり、また、すでに両親も他界しているというケースがあります。

そのような場合は、

故人の兄弟

が喪主をすることになります。

もちろん、故人の姉妹が喪主をやってもかまいません。

ただ、独身の故人がそれなりの高齢者ということもあります。

ということは、その兄弟も同じくらい高齢なわけです。

何度も言いますが、高齢者が喪主をやるのは難しいです。

なので、そのような場合は、故人の甥っ子が喪主をやるということもありますね。

喪主はどんなことをするの?

喪主を決めるときの基準はだいたいお分かりいただけたと思います。

しかし、喪主をやるにしても、

喪主はどんなことをしなくちゃいけないんだ?

と思う人もいるでしょう。

喪主のやることは本当にたくさんあります。

ここでは、喪主のやることをザックリと紹介しておきます。

喪主がやることは、

  • 病院への支払いと死亡診断書の受け取り
  • 葬儀社の手配と打ち合わせ
  • 寺院へ連絡し、お葬式の日程、戒名などの打ち合わせ
  • 死亡届を書いて役所へ提出
  • 家の中を掃除して、ご遺体を安置する
  • 訃報を送る
  • 料理、返礼品、供物、供花などの注文を取りまとめ、各業者へ発注する
  • お通夜、出棺、火葬場での食事のときの挨拶
  • 後飾りをして、後日に自宅訪問をしに来る人の対応
  • 香典返しの手配
  • 49日忌の手配
  • 金融機関や役所へ、死亡や名義変更の申請

といったカンジです。

ご覧のとおりやることがいっぱいです。

まぁ、この中には葬儀社が代行してくれる項目もありますけどね。

とはいえ、短い期間でいろんなことをしなくちゃいけないので、かなりハードスケジュールになることは間違いありません。

このハードスケジュールをしっかりとこなすのは高齢者では無理です。

喪主を決めるときには【しっかりと判断して動ける人】を選ぶようにしましょう。

喪主と施主の違いは何?

ときどき信者さんから、

『喪主』と『施主』って何が違うんですか?

という質問をされます。

たしかに『喪主』と『施主』の違いって分かりにくいですよね。

お葬式の生花の名札なんかも、『喪主』と書かれている場合もあれば『施主』の場合もありますからね。

『喪主』と『施主』の違いは、

  1. 【喪主】:お葬式の代表者(総責任者)となる人
  2. 【施主】:お葬式に関する費用を負担している人

ということです。

ですから、『喪主』と『施主』というのは意味が全然違うんですよね。

しかし、実際のところは、喪主となる人がお葬式の費用の負担をすることがほとんど。

なので、多くの場合は『喪主』と『施主』が同一人物なのです。

だから、それぞれの違いが分からなくなってしまうんですね。

喪主をする人の年齢はどれくらい?

先ほどから言っているように、喪主はいろんなことを判断しなきゃいけません。

ですから、喪主をする人にはある程度の【経験と知識】が必要になってきます。

となると、喪主をやるには年齢的に【中年】くらいの方がいいんですよね。

20代前半くらいの若い人だと【経験と知識】が足りず、喪主をするのはかなり大変です。

その点、中年であれば【経験と知識】は十分にあります。

でも、事情があってどうしても若い人が喪主になる場合もあるでしょう。

そんなときは、周りの先輩方がしっかりとサポートをしてあげてください。

口であれこれ言うだけじゃダメですよ、ちゃんと一緒に動いてあげてくださいね。

ちなみに、僕が20年以上お葬式を見てきて、喪主をする人の年齢はだいたい、

50歳〜75歳

です。

これくらいの年代になると【自分の親】が亡くなる確率が高くなってきます。

また、この年代では【自分の配偶者】が亡くなることも多くなってきます。

だから、50歳前後あたりから喪主をやる可能性が急に増えるんですよね。

統計上では、初めて喪主をやる人の平均年齢が、

『47歳』

なのだそうです。

まぁ、この統計結果に対する個人的な感想としては「え~、そんなに若くねぇと思うけどなぁ。」というカンジなんですけどね。

とはいえ、これくらいの年齢であれば経験と知識は十分ですから、喪主としての役目もしっかりと果たせます。

喪主をやりたくない場合はどうするの?

これまで紹介してきたように、喪主をやるのはとても大変なことです。

だから、もしかすると喪主の候補となる人が「喪主なんてやりたくない!」って言うかもしれません。

そんな場合はどうすればいいか。

喪主をやるのが嫌なら他の人に代わってもらいましょう。

そうです、どうしても嫌なら喪主をしなくてもかまいません、というか、してはいけません。

他の遺族か親族で「じゃあ、自分が喪主をやるよ。」と言ってくれる人に代わってもらってください。

やりたくないと言っている人に喪主を無理やりさせたら、遺族が満足できるお葬式ができないです。

お葬式に関するあらゆることを、ちゃんと考えずテキトーに決めてしまうからです。

きっと、すべてにおいて『価格の安さ』だけを基準にして決めます。

何でもそうですが、『価格の安さ』だけで物事を判断すると必ず後悔します。

価格が安いということは、品質やサービスも最低限かそれ以下です。

故人にとって本当に最後の晴れ舞台なのに、悔いの残るものになってしまっては故人が気の毒ですよ。

冒頭でも言いましたが、喪主は誰がやってもいいんです。

だから、嫌がっている人ではなく、少しでもヤル気のある人が喪主をしてください。

もしかすると、《誰も喪主をやりたがらない》ということもあるかもしれません。

そのような場合は、お葬式をしない方がいいですね。

ひとまず火葬をして、後日にお坊さんへ依頼をして、お骨の状態で故人に【引導】を渡してもらい、戒名などを授けてもらいましょう。

まとめ:喪主は誰がやってもいい。家族でしっかりと話し合って決めよう。

喪主というのは誰がやってもかまいません。

しかし、喪主はお葬式のあらゆることを決める【お葬式の総監督】となる人です。

つまり、大切な家族のお葬式がどのようなものになるかはすべて喪主次第なのです。

ですから、喪主は家族でしっかりと話し合って決めましょう。

喪主は一般的には【故人との関係の近さ】で決めます。

優先順でいえば、以下のとおり。

  1. 配偶者(故人の夫・妻)
  2. 故人の長男
  3. 故人の次男以降の直系男子
  4. 故人の長女
  5. 故人の次女以降の直系女子
  6. 長女の娘婿(長女の夫)
  7. 故人の両親
  8. 故人の兄弟・姉妹

しかし、これはあくまで基準でしかありませんので、家族みんなの年齢や生活環境などをふまえて柔軟に考えてください。

喪主をやるのは本当に大変ですが、故人の【本当に最後の晴れ舞台】のため、後悔のないように心を込めて送り出しましょう。

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