お葬式

お葬式をオンラインで行う!?オンラインのお葬式のメリットとデメリット。もう式場には行かないの?

この記事は、

今回の内容は要するにコレです
  • オンラインのお葬式とは何?
  • オンラインのメリットとデメリット
  • 今後のお葬式は、式場に行かなくなるのか?

ということについて書いています。

この記事を書いているのは2020年7月ですが、世界中で【新型コロナウイルス】が感染拡大を続けているような状況です。

日本では、感染リスクの高くなる、

  1. 密集
  2. 密接
  3. 密閉

の『三密(さんみつ)』を避けるように注意喚起がされています。

でも、とても困ったことに、お葬式を執り行っている空間は、まさにこの『三密』そのものなんですよね。

お葬式には、

  • 故人
  • お坊さん
  • 喪主
  • 遺族
  • 参列者
  • 式場のスタッフ

これらの人たち全員が一つの部屋に集まるのですから、どう考えても『三密』の状態。

とはいえ、お葬式をしないというわけにもいかないんですよね。

そこで【苦肉の策】として、

オンラインでのお葬式

というものが取り入れられるようになりました。

オンライン、つまりお葬式の式場には行かずに自宅などからインターネットでその様子を見るだけ、という何とも画期的なやり方です。

でも、これを否定的にとらえる人も多いようです。

まぁ、今までにないようなやり方なんで、理解して受け入れるまでに時間はかかりますよね。

あなたはどうでしょうか?

この記事では、オンラインのお葬式について、【オンラインでもお葬式の意味をしっかりと果たしているのか】という考え方を軸に据えながら解説します。

もしかすると、オンラインのお葬式が今後のスタンダードになるかもしれません、ぜひ最後まで読んでみてください。

オンラインのお葬式

お葬式には、故人の家族、親戚、知人や友人など、故人と縁のあった人たちが集まり、故人を偲んで最後のお別れをします。

しかし最近では、大勢の人が集まることなく、喪主とその家族など【限られたごく一部の人】だけが式場に行くということも多くなっています。

そして、その流れはさらに進んでいます。

ついには、喪主と遺族以外の参列者は、お葬式の式場には行かず、

インターネットを使用し、オンラインでお葬式を視聴する

というものが出てきました。

要するに、

オンラインのお葬式

ってことですね。

オンラインですから、

  • パソコン
  • スマートフォン
  • タブレット

などを使用して、自宅などでお葬式の様子をオンラインで視聴するのです。

いや〜、すごいですねぇ、新しいですねぇ。

以前にお坊さん連中で「そのうち『ウェブ葬儀』みたいなのができちゃうかもね」なんて笑い話をしていたんですが、しっかりと実現されましたよ。

オンラインでお葬式を執り行うことで多かれ少なかれ問題は出ると思いますが、それでも【メリット】の方が大きそうですね。

だから、今後はおそらく、

オンラインのお葬式が【新しいお葬式のカタチ】

として多くの人に受け入れられるでしょうね。

どうやってオンラインのお葬式に参加するの?

オンラインでのお葬式を執り行う場合、式場へ行かない参列者はどのようにして式の様子を視聴するのでしょう?

これからいろんな方法が出てくるとは思いますが、今あるものでは、

専用のウェブサイトにアクセスして視聴する

という方法が主です。

オンラインのお葬式を取り扱う葬儀社には、視聴をするために設けられた専用のウェブサイト(URL)があります。

オンラインのお葬式をしたい場合は、葬儀社にその旨を伝えて専用の機器をレンタルします。

そして、喪主は視聴(オンラインでの参列)をしてもらいたい人に対して【専用のURL】を伝え、オンラインのお葬式に招待します。

招待を受けた人は、当日にこの【専用のURL】へアクセスして、パソコンやスマホの画面からお葬式の様子を視聴します。

また、最近では、Web上での会議に多く使われている『ZOOM』というアプリを使用して視聴することもあります。

ですから、お葬式の当日は、

  • 喪主
  • 家族
  • 一部の親戚
  • お坊さん

くらいの『ごく限られた人』しか式場にいません。

つまり、式場ではほんの数人だけの小さなお葬式を執り行うことになるんですよね。

葬儀社は、その様子を撮影して、それをそのままインターネット上で配信するのです。

そして、参列者は配信されている動画を見ながら、故人との最後のお別れをします。

というか、画面を通じて見送るだけ、ですけどね。

お焼香はどうするの?

一般的なお葬式の場合、参列者の全員が順番に『お焼香』をします。

でも、これがオンラインでの参列となると、一体どうなってしまうのでしょう?

やむを得ないことだと思いますが、

『お焼香』は無し

でしょうね。

強いて言うなら、自宅に仏壇がある人は香炉(お線香を供える器)にお線香を供えて【お焼香の代わりにする】というのでもイイかと思います。

ただ、これは焼香の本来の意味を考えると、お香を供える意味が半減してしまうでしょうね。

ですから、基本的には【お焼香は無し】でいいとは思いますが、どうしても気になる場合は、自宅でお線香を供えてもいいでしょう。

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視聴時は【数珠】を持って【合掌】をする

お葬式の様子を視聴している時は、画面をただジーッと見ているだけではいけません。

オンラインとはいえ『お葬式』の様子を視聴しているのですから、

手には【数珠】を持ち【合掌】をする

ようにした方がいいと思いますよ。

離れた場所であっても、やはり故人への敬意と弔いの気持ち常に意識しなくてはいけませんよね。

「それじゃあ、服装はどうすればいいの?」っていう声が聞こえてきそうですね。

さすがに、服装に関しては【喪服を着る】というところまではしなくてもイイかなと思いますよ。

まぁ、他のお坊さんはどのように言うかわかりませんけどね。

もしかすると、「式場に行けないのだから、せめて服装だけでも正式なものを着るべきだ。」というお坊さんもいるかもしれない。

あっ、ぼくは決して「オンラインのお葬式なのに喪服を着るのはオカシイ。」なんて言ってないですからね。

もちろん、喪服を着て視聴していいんですからね。

むしろ、たとえオンラインでもちゃんと喪服を着るということは素晴らしい心構えです。

御香典や生花代はどうやって渡すの?

あなたもご存じのように、お葬式の式場に着くと、まず受付へ行って係の人に、

【御香典】や【生花代】

を渡します。

そして、お悔みの言葉を伝え、芳名帳へ自分の名前を記入してから、席に着きますよね。

でも、これがオンラインだとできないわけですよ。

じゃあ、どうやって御香典や生花代を渡すのか。

直接渡すことができないので、専用のウェブサイト内で、

  • クレジットカード
  • 電子マネー

を使用して渡す(支払う)ということになります。

クレジットカードや電子マネーですよ・・・そっかぁ・・・やっぱそうなりますよね。

長年の習慣のせいで、御香典なんかは特に【現金で手渡し】をするものっていうイメージが抜けないんですよね。

ぼく自身も今はまだオンラインのお葬式に対して違和感がありますが、まぁたぶんそのうち慣れちゃいますよね。

でも、少し考え方を変えてみれば、御香典が現金で手渡しじゃないわけですから、紛失や盗難の心配がないんですよね。

そういう意味では『安全』で『確実』に御香典を喪主に渡すことができますね。

オンラインのお葬式のメリットとデメリット

ここで、オンラインのお葬式の【メリット】と【デメリット】は何なのか、ということを考えてみます。

メリット

お葬式がオンラインであることのメリットはいろいろあると思いますが、その中でも比較的大きなメリットを選んでみました。

『遠方に住んでいる』『高齢者』『入院中』など、お葬式に【参列したくてもできない人】にとってはありがたい

お葬式のお知らせを受けても、

  • 遠方に住んでいる
  • 高齢である
  • ケガや病気などで入院している

という人は、場合によっては参列できないこともあります。

仕方のない事情とはいえ、故人との本当に最後のお別れができないことは悔いの残ることでしょう。

でも、オンラインだったら、画面を通じてではありますが、お葬式の様子や故人の最後の姿を見ることができますよね。

このように、事情があって【参列したくてもできない人】にとっては、オンラインのお葬式はとてもありがたいものになります。

妊婦さんにとっては安全

お葬式に参列することに対して慎重にならなければいけないのが、『妊婦』さんです。

慎重にならなければいけない理由は、よく言われる【妊婦がお葬式に参列すると、お腹の子どもに悪影響がある】という、くだらない迷信があるからではありませんよ。

そんなことではなく、

妊婦さんはとにかく【体調を最優先】させなくてはいけない

からです。

大切な人との最後のお別れなので、妊婦さんとしては妊娠中であっても参列をしたいですよね。

しかし、お葬式は長時間座りっぱなしですし、また、反対に立ちっぱなしとなる場面も多いのです。

それで体調が悪くなってしまうこともあるんですよね。

しかも、お腹が大きい妊婦さんだと足元の視界が悪かったりします。

お腹に大事な命を宿している状態なんですから、考えられる危険リスクを極力排除して、体調面でも絶対に無理をしてはいけないのです。

もちろん、しっかり体調管理できるような状態であれば、お葬式に参列することが好ましいですよ。

お坊さんの立場としても、妊婦さんの体調が良いのであれば、ぜひとも参列してもらいたいです。

しかし、少しでも体調面で不安があるなら、できるだけ参列はしない方がいいと思います。

一方で、オンラインのお葬式だったら、自宅にいながら故人を見送ることができますし、楽な姿勢のままで視聴できますよね。

故人に直接会えないという点さえ我慢できるのであれば、妊婦さんにとっては『安全』なカタチで故人とのお別れができるというメリットがあります。

妊婦さんがお葬式に参列しても大丈夫です!迷信の解説と参列する時の注意点を紹介よく「お葬式に妊婦さんが参列してはいけない」といわれます。ぼくは体調さえ良ければ、妊婦さんがお葬式に参列して大丈夫だと思います。この記事では、妊婦さんでもお葬式に参列して大丈夫な理由や、さまざまな『迷信』に対する坊さんとしての意見を書いています。ぜひご覧ください。...

感染力の非常に強いウイルスが流行している時には役立つ

この記事を書いている2020年7月は、世界中で【新型コロナウイルス】が感染拡大を続けています。

このように、

感染力の非常に強いウイルスが流行している

というような状況の時には、このオンラインのお葬式の出番です。

感染力の強いウイルスを避けるには、とにかく【人との距離をとる】ことです。

もしもお葬式に参列したことがきっかけで重度の感染症を引き起こした、なんてことになったら大変ですよね。

人との距離をとるということに関してはオンライン以上に適したものはありません。

デメリット

オンラインのお葬式には、メリットがあればもちろんデメリットもあります。

このデメリットの部分をちゃんと知っておかなければなりません。

視聴するにはパソコンやスマホやタブレットが必要

まずは、根本的なデメリットです。

お葬式をオンラインで視聴するということは、当たり前ですが、

  • パソコン
  • スマホ
  • タブレット

といったような通信機器が必要になります。

スマホであればどこでも手軽に持ち運びできるのですが、ご存じのように画面が小さいので少し見づらいんですよね。

その点、パソコンやタブレットであれば画面が大きいので、式中の様子が見やすいです。

でも、ぼくがおすすめするのは、やっぱり【パソコン】ですね。

タブレットもパソコンと同等に画面は大きくて見やすいのですが、その他諸々の操作がしやすいのは圧倒的にパソコンの方だと思いますよ。

しかも、最近のパソコンは『価格が安くて高性能』なものがずいぶんと増えました。

6万円くらいあれば十分な機能のパソコンが買えますよ。

もちろん画面の大きさも十分なモノが買えますので、お葬式を視聴するにもまったく不便はありませんよ。

それに、パソコンは今後も活躍する機会が多くなります。

もしも、パソコンをまだ持っていないのであれば、タブレットではなく【パソコン】を購入してみてはどうでしょうか?

※ちなみに、ぼくはコチラのパソコンを使ってこの記事を書いています。

直接、故人の顔や姿を見てお別れできない

次に、最大のデメリットはこれでしょうね。

あなたもお察しのとおり、オンラインなので、喪主などごく一部の人以外は、

最後に故人の顔や姿を直接見ることができない

ということになってしまいます。

お葬式では、

  1. 葬儀
  2. 告別式

の二つが同時に執り行われているんです。

『葬儀』は故人に《引導》というものを渡す【故人とお坊さんとの間で取り交わされる儀式です。

そして『告別式』とは、お焼香をして【喪主や参列者が故人との最後のお別れをすること】です。

ですから、オンラインの場合は【告別式の部分】が寂しいものになってしまうわけですね。

本来であれば、親戚や知人など多くの人たちが式場に集まって故人とのお別れをするのですが、オンラインの場合はほんの数人がその場にいるだけ。

そこに他の参列者たちはいません。

もう二度と見ることのできない故人の姿を、最後に画面上でしか見ることができないので、もしかすると、これに対する不満が親戚や知人から出てしまうかもしれません。

通信エラーや機器の故障などがあると一切視聴できない

オンラインということは『インターネット』を利用するわけです。

そこで出てくるデメリットがありますよ。

それは、視聴中に、

通信エラーや機器の故障がおこる

可能性がある、ということです。

このリスクは忘れがちですが、十分に可能性のあることですよ。

例えば、あなたも一度は、

  • 携帯電話で通話ができない
  • パソコンやスマホの画面が固まって(フリーズ)しまう
  • 何度やっても行きたいサイトに繋がらない
  • そもそも機器自体が故障して、まったく動かない

このような『通信エラーや機器の故障』を経験していませんか?

通信エラーとかサーバーのエラーなんて日常茶飯事ですからねぇ。

エラーが出てもすぐに復帰すればいいですが、そうでなかった場合、最後まで式の様子を見ることができないという、何とも悔しい結果になってしまいます。

式の途中でエラーが出たからといって、そのためにお葬式をストップさせることなんてできませんからね。

インターネットを利用するサービスにはこの『通信エラー』はつきもの。

オンラインのお葬式を採用する以上は、これは覚悟しなくちゃいけません。

もう式場には行かなくなる?

オンラインのお葬式は、今後も多くの人に利用されることでしょう。

もしかすると、いずれお葬式は『オンライン』というのが当たり前になるかもしれません。

喪主や遺族、そしてお坊さんだけは式場にいる

お葬式の【オンライン化】がこのまま進むとしたら、最終的には、

お坊さんも式場には行かずに【オンライン読経】をする

みたいなことになってしまいそうですね。

そりゃまぁね、お坊さんの方だって、わざわざ現地へ行かなくて法要ができるならその方がラクですよ。

でもね、お葬式だけはそんなわけにはいかんのですよ。

そうです、お葬式だけは、

お坊さんの【オンライン化】は絶対にダメです!!

先ほどもチラっと言いましたが、お葬式は故人に《引導》というものを渡す、超がつくほど大事な儀式があるんです。

この大事な儀式のことを、

葬儀(そうぎ)

といいます。

葬儀は、お坊さんと故人が同じ場所にいないとできません。

だから、お坊さんを【オンライン化】させると、葬儀そのものが成立しません。

つまり、

お坊さんまで【オンライン化】してしまうと、お葬式をする意味がない

ということです。

お葬式を執り行う以上は、参列者のいる一般的なお葬式だろうが、オンラインのお葬式だろうが、

  • 故人
  • 喪主
  • 遺族
  • お坊さん

は現地にいる必要があります。

オンライン化できるものとそうでないもの、簡略してよいものといけないもの、この辺の判断は慎重にしなくてはいけませんね。

お葬式をする意味とは何?お葬式でお坊さんがしていることを具体的に解説!お葬式って何のためにするのでしょう?お坊さんはお葬式で何をしているのでしょう?この記事では、そんなあなたの疑問に答えられるよう具体的に解説しています。お葬式をすることの意味がよくわかる内容となっていますので、ぜひご覧下さい。...

まとめ:オンラインでのお葬式自体はOK。ただし、喪主と遺族とお坊さんだけは現地にいることが必要です。

お葬式の式場には行かずに、式場の様子をパソコンやスマホから【インターネット】を使って視聴する『オンラインのお葬式』。

さまざまな事情でお葬式に参列できない人にとっては、画面を通して故人を弔う様子を見ることができるので、便利で魅力的なサービスです。

ぼくも、オンラインでのお葬式自体は悪くはないと思いますし、結局のところ【オンライン化】は止められない流れだと思います。

オンラインのお葬式は、きっと【新しいお葬式のカタチ】として今後は多くの人に受け入れられていくことでしょう。

しかし、だからといって何でもかんでも【オンライン】で済ませてよいわけではありませんよ。

特に、お葬式の時だけは『お坊さんのオンライン化』をしちゃダメです。

お葬式の中でお坊さんは【故人に引導を渡す】という超重要な役割があって、これをするためにお葬式を行うんです。

お経を読むためにお葬式をするのではありません。

そして、引導というものは、故人を目の前にしないと渡すことができないんですよ。

だから、お坊さんはお葬式の式場にいなくてはいけない、お葬式をする以上は現場にお坊さんの存在が必須。

現代ではインターネットが必要不可欠で、今後はこれがないと生きていくことが困難になるでしょう。

おそらく、あらゆるものがオンラインで行われる時代になります。

そのような時代の流れの中で、お葬式も同様にインターネットに依存するようになります、きっとね。

でも、残さなくてはいけない部分や譲れない部分もあるんです。

今後のお坊さんは、可能な限りインターネットを利用して、引導など『絶対にオンラインではできないこと』だけは守らなければいけないと思います。

綺麗事に聞こえるかもしれませんが、時代の流れに合わせて仏事も変化させて、インターネットと共存しなければいけませんね。