お坊さん

お坊さんは税金を払わないから坊主丸儲け?そんなワケないでしょ!

お坊さん歴20年以上の未熟僧(みじゅくそう)と申します。

この記事はこんな誤解や疑問を解消します
  • お坊さんは税金を払わなくてもいいんでしょ?
  • お坊さんは【坊主丸儲け】でお金持ちだからいいよねぇ・・・。

お坊さんは税金を払ってないんでしょ?それって何だか不公平じゃない?

未熟僧
未熟僧
いやいや、それは大きな誤解!お坊さんだって、あなたと同じように税金を払わなきゃいけないんですよ!

あなたは、どこかのウワサで、

  • 【お坊さんは税金を払わなくてもいい】

というのを聞いたことがありませんか?

お坊さんは、ちょっとの時間お経を読んだだけで何万円も持って行って、しかも税金まで払わなくてもいい。

それに、何かをたくさん仕入れて販売するわけでもなく、お坊さんの体一つあれば、それで高額な収入を得られる。

それは、まさに【坊主丸儲け】そのもの。

だから、お坊さんはみんな【お金持ち】である。

あのねぇ・・・そんなワケないでしょ!

お坊さんもしっかりと税金を払っているんですよ!

世間には『お坊さん=税金は無し』と思っている人が多すぎる。

お坊さんは、あなたが思うほどラクをすることができないんですよ。

この記事を読むと、

  • お坊さんやお寺の納税
  • お坊さんの収入レベル

について知ることができます。

ぜひ最後まで読んでいただき、【お坊さんと税金】に対する大きな誤解を無くしてもらいたいと思います。

お寺の収入は『非課税』なの?

「お坊さんて税金を払ってないんやろ?エエなぁ、ズルいわぁ~。」

これを今まで何回言われたか分かりません。

きっと、【坊主丸儲け】という言葉がドンドン先走っているんですね。

それに、実際にごく一部のお坊さんが派手な生活をするもんだから、さらに【坊主丸儲け】を印象付けてしまうんですよね。

あなたも【お坊さんは税金を払ってないから収入が多い】みたいに思っているんでしょ?

でも、それは大きな誤解なんですよ。

あなたのその大きな誤解を、この記事で順番に解消していきたいと思います。

『お布施』や『寄付』など、【宗教活動】による収入は非課税

最初にあなたに知っておいてほしいことがあるんです。

それは、

お布施や寄付などが全部お坊さんの収入になっているのではない

ということです。

お葬式や法事などお坊さんの活動で得た収入は、すべて『お寺の収入』として扱わなきゃいけないんですよ。

そして、お坊さんは『お寺から給料をもらっている』のです。

だから、

  1. お寺の収入
  2. お坊さん個人の収入

この2つは切り離して考えなきゃダメなんですよ。

ここを踏まえた上で、まずは『お寺と税金』について説明していきます。

お寺というのは『宗教法人』です。

普通の会社のように【営利】を目的とする『営利法人』とは違って、【宗教活動】を目的とした『宗教法人』だということです。

お寺のような『宗教法人』は、営利を目的としていないので、税制面でいろいろと優遇されているんです。

たとえば、法人の目的どおりに【宗教活動】をして、それで得た収入については、

  • 法人税
  • 固定資産税
  • 法人事業税
  • 法人住民税
  • 宗教法人の所有財産の相続税
  • 不動産取得税
  • 印紙税(原則として非課税、ただし一部の取引などは納税義務あり)
  • 登録免許税

といった税金が免除されます。

国や地方自治体が、

「おたくは人々の心の支えとなる宗教を広めようとしてるんでしょ?何かの商売をしてるわけじゃないよね?それなら活動をしやすいように税金をオマケしてあげるね♪」

と言ってくれているわけです。

だから、お寺は、

宗教活動によって得た収入は『非課税』となる

のです。

それと、『宗教法人』というのは【公益法人】の部類に入るんですよね。

【公益法人】はお寺の他にも、学校とか病院なんかも当てはまります。

【公益】というくらいですから、

  • 利益を追求せず、『広くみんなに利用してもらうこと』を目的としている

っていうことです。

みんなのために運営している法人ですから、税金も免除されているわけです。

しかし、です。

逆に言えば、税金を優遇してもらってるんだから、お寺というのはちゃんと【公益】でなければいけないんですよね。

誰でもお参りできるように、日中はちゃんと門を開放して、いつでも仏様の教えを聞くことができる体制でなきゃダメってことです。

その他にも、地元の人たちの活動のために本堂を利用してもらうとか、地域のお祭りの会場として境内を開放する、というのも公益の一つですよね。

お寺としては、【公益法人】であり税金を優遇してもらっている以上は、しっかりと公益の役割を果たす必要があるのです。

『営利目的』となる収益事業の収入はしっかりと課税される

お寺の収入というのは、すべてが【宗教活動】によるものとは限りません。

お寺の収入の中には、

  • 不動産の賃貸による収入
  • 幼稚園や保育園の経営による収入

など、【宗教活動】とは何の関係もない収入というのもあります。

特に、お寺が土地を貸しているっていうのは非常によくある話ですね。

都市部などでは、お寺の住職が【宗教活動の収入】よりも【不動産の賃貸料】で生活をしている、なんていうことも多いですよ。

でも、不動産の賃貸料というのは【宗教活動】による収入ではなく、『営利目的』となる収益事業の収入なので、これに対しては課税されます。

つまり、お寺の収入のすべてが非課税になるなんて、そんな都合のいい話はないんですよね。

お寺の収入であっても、

『営利目的』となる収益事業の収入はしっかりと課税される

のです。

お坊さんは税金を払っていない?

お寺は【宗教活動】による収入に対しては非課税です。

じゃあ、お寺から給料をもらっている『お坊さん個人の収入』に対する税金はどうなっているんでしょう?

基本的にお寺の収入のほとんどは、『お布施』や『寄付』あるいは墓地の『永代使用料』といったような【非課税となる収入】です。

お坊さんは、その【非課税となる収入】の中から給料をもらっているんだから、必然的にお坊さん個人の収入も非課税に・・・ならないんですよね、コレが。

お坊さん個人の収入も非課税だったら、ホンマに【坊主丸儲け】ですよ。

しかし、そんなことが許されるほど世間は甘くありません。

お坊さんだって、

  • 所得税
  • 年金
  • 健康保険
  • 住民税

など、あなたと同じ項目の税金を、同じ税率で払っているんですよ。

世間には【お坊さん=税金無し】だと本気で信じている人がいるので、そこだけはホンマに誤解せんといてほしい。

「お坊さんは税金払ってないんやろ?エエなぁ、ズルいわぁ~。」って言われるたびにこの説明するんですけど、もうね、同じことを何度も説明するのがいい加減【面倒くさい】のでこの記事を書いたんですよ。

改めて言いますが、

【お坊さん個人の収入】に対しては課税されている

ということをぜひ知っておいていただきたい。

とはいえ、住職の家については『お寺の土地の中に家がある』という場合、固定資産税などの税金はかかっていません。

なぜなら、『お寺の土地の中に住職の家がある』という場合、その家や土地というのは住職個人のものではなく【お寺のもの】だからです。

お寺の住職というのは、公益のために24時間365日そこにいなくてはいけないのですから、そのためにお寺の土地に住むんだったら課税はしませんよ、というわけですね。

あっ、今、

なんだよ、固定資産税が無いなんて、やっぱりお坊さんは税金で優遇されてんじゃねぇかよ!

っていう声が聞こえてきましたね。

あのですね、もう一度言いますが、お寺の中にある家や土地というのは、すべて【お寺のもの】なんですよ。

つまり、もしも何らかの理由で今の住職に替わって他のお坊さんが新たに住職となる場合、今の住職はその家をすぐに出て行かなきゃダメなんです。

だって、その家や土地はすべて【お寺のもの】なので、新しい住職の方に住む権利があるからです。

残酷なようですが、お寺と関係のない人をそこに住まわせるわけにはいかないんです。

新しい住職が来たら、以前の住職だろうが何だろうが、すぐに家を空ける必要があるんですよね。

お寺の住職は、住む家や土地に税金はかかっていないかもしれませんが、場合によっては問答無用ですぐに出て行かなきゃいけないリスクを抱えているのです。

お坊さんは『坊主丸儲け』だから高収入?

お坊さん個人の収入にもしっかりと課税されていることは分かってもらえましたよね。

でも、

「お坊さんがちゃんと税金を払っているのは分かったよ。でも、きっと年収が高いんだろうから、お金は持ってるでしょ?」

と思っている人もいるでしょうね。

はい、それも大きな誤解ですよ。

じつは、

お坊さんの70%は、お坊さんの仕事だけでは生活ができない

のです。

70%のお坊さんは、主な収入は他の仕事から得て、お坊さんの仕事で『アルバイト』程度の収入を得ているんですよ。

それくらい【お坊さんの仕事】というのは儲からないんです。

当たり前ですよ、だってお寺は公益のために運営をしているんですからね。

だから、本来ならお坊さんが【高給取り】であってはダメなんですよ。

でも、残り30%のお坊さんの中で、そのまた【ほんの一部のお坊さん】は派手な生活をしています。

コイツらのせいで『坊主丸儲け』っていうイメージがついてしまうんですよ、ホンマに迷惑。

お寺を維持していくにはメチャクチャお金がかかります。

しかも、お寺にある仏具はまぁまぁ壊れやすいくせに、値段がビックリするほど高いんですから。

だから、ちゃんとお寺にお金を残しておかなきゃいけないので、なかなかお坊さんの給料に回せないんですよね。

ほとんどのお坊さんは、あなたの思うほど【坊主丸儲け】なんてできないのが現実なのです。

ちなみに、このことを知らない女性が、

私、お坊さんと結婚したいんです♪

なんて言っているんですが、お坊さんとは絶対に結婚してはいけませんからね!

収入のことはもちろん、それ以外のことを考えても、お坊さんと結婚したら幸せな人生は送れません。

詳しくは『お坊さんと結婚したい?それはやめた方がいい!お坊さんが忠告します。』の記事で解説していますので一度読んでみてください。

まとめ:お坊さん個人はしっかりと税金を払っているし、【坊主丸儲け】なんて無理!

多くの人は、

  • お坊さんは税金を払わなくてもいいんでしょ?

という大きな【誤解】をしています。

たしかに、お寺は『宗教活動』によって得た収入に対しては非課税となります。

そして、お寺の活動は『公益事業』という扱いになるので、学校や病院などと同じようにいろんな税金が免除されます。

でも、たとえお寺であっても、宗教活動ではなく『収益事業』によって得た収入があれば、それはもちろん課税されますよ。

ですから、お寺の収入のすべてが非課税となるわけではないんです。

では、【お坊さん個人の収入】に対する税金はどうなのか。

お坊さん個人の収入に対しては、しっかりと課税されていますよ。

つまり、あなたと同じように、

お坊さん個人はしっかりと税金を払っています!

他業種の人たちと同じ項目で、もちろん同じ税率で、同じように問答無用で税金を持っていかれますから。

なので、お坊さんだからといって「税金を払わなくていいからラッキーだぜ!イェ〜♪」なんてことはありません。

それに、お坊さんの収入というのはものすごく少ないんですよ。

お坊さんの70%は他に仕事をしないと生活できないレベルなんですから。

お坊さんというのは、あなたが思うほどラクなんかできないのです。

お坊さんは、

  • 他の人たちと同じように、しっかりと税金を払っている
  • お坊さんの仕事だけじゃ生活できないのが大多数

ということをぜひ知っておいてくださいね。

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