お墓

墓地に植木をするのはデメリットが多すぎるのでヤメましょう!

どうも、お坊さん歴20年以上の未熟僧(みじゅくそう)と申します。

この記事はこんな人に向けて書いています
  • 「ウチの墓地にキレイな草木を植えたいなぁ。」
  • 「墓地の植木の管理ってけっこう大変だな・・・。」
  • 「このまま墓地に植木をしておいても大丈夫?」

あなたは【植木がある墓地】を見たことがありますか?

だいたい、墓地の入口の両脇に植えられていますよね?

昔からあるような比較的広い墓地には、

  • 植木をしている墓地

というのが多いです。

墓石だけでなく植木があることで、墓地全体がちょっとした庭のようになって優しい雰囲気が出るんですよね。

なので、「石ばかりでは何だかカタい印象になるし、少しだけでも自然な『緑』を入れたい。」という人が植木をしています。

しかし、僕は、

墓地に植木をするのはデメリットが多すぎるのでヤメたほう方がいい!

と強く思っています。

植木をしたら、きっと「うん、やっぱり緑があった方がエエな。」と思うことでしょう。

でも、それは最初だけで、やがて後悔をするハメになります。

この記事を読めば、

  1. 墓地に植木をしてもいいのかどうか
  2. 墓地に植木をすることのデメリット
  3. どうしても植木したい場合の注意点

が分かります。

最後まで読んでいただいて、それから【墓地の植木】について慎重に検討をしてください。

墓地に植木をしてもいいの?

僕のいる寺では、

  • 「すいません、じつは隣の墓地に植えてある木の枝がウチの墓地まではみ出してるんですよ。ちゃんと切るようにお寺さんから言ってもらえませんか?」

こんなクレームが年に何回かあります。

お寺にある墓地というのは比較的広い墓地が多いので、中には植木をする人がいるんですよね。

植木があると、ちょっとした『庭』みたいなカンジになるので墓地の雰囲気がずいぶんと変わるんですよね。

しかし、草木というのは生きていますから、枝葉は伸びますし、木の種類によっては枯葉も落ちます。

ですから、墓地に植木をするからには定期的に【手入れ】をするなど、ちゃんと管理をしなくてはいけません。

それを少しでもサボると隣の墓地の家からクレームが飛んでくるのです。

そんな『墓地での植木』というのは、どこのお寺や霊園でも許可されているものなのでしょうか?

墓地での植木は、【お寺】や【昔からある霊園】であれば許可されている所もあります。

しかし、やはり植木に関するトラブルが多いのでしょうね、最近では植木を禁止するお寺や霊園がどんどん増えているという状況です。

つまり、

墓地での植木は、今のところダメではないが、今後は許可されなくなるだろう

ということです。

これは当然の流れだと思いますよ。

僕は20年以上お坊さんをしてきて、それこそたくさんの墓地を見ていますが、

墓地に植木をするのはデメリットが多すぎるのでヤメた方がいい!

と強く思っていますよ。

墓地に植木をすること自体は違法でもないですし、木を植えるかどうかはその家の自由なのです。

だから、あなたが「どうしても墓地に木を植えたい」というのであれば、植木を許可している所で植えればいいんです。

ただ、きっと後悔することになりますよ。

墓地での植木ってあまりにもデメリットが多すぎて、メリットなんかほぼ無いんです。

もしも僕の家族が「ウチのお墓にちょっとした木を植えようと思うんだけど・・・。」なんて言い出したら、僕は全力で反対しますよ。

それくらい『墓地の植木』というのはおすすめできないものなのです。

墓地に植木をするデメリット

なぜ僕がここまで『墓地での植木』に対して否定的なのかといいますと、あまりに【デメリットだらけ】だからです。

具体的な例をあげると、

  1. 墓地内のスペースが狭くなる
  2. 隣の墓地に迷惑がかかる
  3. 通路のジャマになる
  4. 手入れをするのが大変
  5. ハチが巣を作ってしまう
  6. 墓石を傾けてしまう

などです。

植木を管理するためには、あなたの貴重な、

  • 時間
  • 労力
  • お金

を使います。

その割に、メリットといえば『最初だけの満足感』のみで、後はデメリットしかありません。

ここからは、あなたが植木をして後悔をしないように、主なデメリットをできるだけ詳しくお伝えします。

墓地内の使用スペースが狭くなる

当たり前のことですが、墓地の中には墓石を建てるだけのスペースが必要です。

一般的な広さの墓地だと、墓石を建てると残りのスペースは【墓地全体の半分くらい】になってしまうでしょう。

そこへさらに植木をするわけですよね。

ですから、植木をすると、

墓地内の使用スペースが狭くなる

というデメリットがあります。

最初は木が小さいので、スペース的にもそんなに気にならないでしょうね。

でも、木は育っていきますから、徐々に大きくなります。

そうすると、定期的に枝を切ってもやがて圧迫感が出てきます。

植木のある墓地でお墓参りをする人を見ていると、やはり少し【きゅうくつ】そうにしています。

しかも、植木の葉にはクモの巣がついていたり、砂汚れもたくさんついていますから、植木の葉が服につかないよう気をつけなくてはいけませんので、さらに【きゅうくつ】です。

せっかくのお墓参りなのに、どうして無駄に【きゅうくつ】な思いをしなきゃいけないのでしょう?

墓地の大事なスペースを植木で使ってしまうのは非常にもったいないと思いますよ。

隣の墓地に迷惑がかかる

当たり前ですが、植物というのは育っていきます。

なので、植木が育つにつれてしっかりと剪定をしなくちゃいけません。

グイグイ伸びていく枝葉をそのままにしてしまうと、あっという間に『隣の墓地』の敷地内に入ってしまいます。

隣の墓地の人からすれば【いい迷惑】です。

ですから、植木をすると、

隣の墓地に迷惑がかかる

というデメリットがあります。

自分の墓地に入ってきているとはいえ、勝手にバッサリと枝を切るというのも心がひけるんですよね。

それで、しばらくの間は何も言わずに、「早く気がついて枝を切ってくれないかなぁ。」って我慢をするんです。

なのに、いつまでたっても切ってくれず枝はどんどん侵入してくるので、とうとう侵入されている家の【堪忍袋の緒】の方が先に切れるわけですね。

それで、お寺や霊園の事務所まで行って、

  • 「すいません、じつは隣の墓地に植えてある木の枝がウチの墓地まではみ出してるんですよ。ちゃんと切るように言ってもらえませんか?」

という流れになるんですよね。

墓地の植木が引き起こすトラブルは、だいたいがこの『隣への越境』です。

ですから、どうしても植木をするというなら、【隣の墓地に迷惑をかけないようにする】というのは絶対条件です。

春から夏にかけて枝葉はどんどん伸びますので、そのような時期は最低でも【1か月に1回】は植木の手入れをするようにしましょう。

通路のジャマになる

植木の枝葉が伸びてしまうことで迷惑をかけるのは【隣の墓地】だけではなりません。

墓地の前を通る人みんなにも迷惑がかかります。

どのお墓の前にも必ず『通路』があり、それはみんなが通るためにあるものです。

それなのに、ある家の墓地だけ植木がはみ出していたら、そこを通る人はそれを避けなければいけないのです。

つまり、植木をすると、

通路のジャマになる

ということです。

あとは先ほどの【隣の墓地】の時と同じように、そこを通る人もしばらくは我慢してくれますが、そのうち【堪忍袋の緒】が切れてしまい、お寺や霊園の事務所にクレームを入れることになるんです。

そうすると、「じゃあ、隣にも通路にもはみ出さなきゃ、植木があっても大丈夫なんじゃないの?」と思う人もいるでしょう。

たしかに、墓地内で収まっていれば、そんなには迷惑にならないかもしれません。

ただ、墓地の入り口側(通路側)に植木をする人が多いので、通路にはみ出していなくても前を通る時に【圧迫感】があるんですよね。

あなただったら、もしも植木がある墓地の前を通る時には、植木に当たらないように注意しませんか?

それはハッキリ言って【ジャマ】なものなんです。

手入れをするのが大変

植木というのは、放っておくと【誰かに迷惑をかける】可能性があるので、定期的にちゃんと手入れをしなきゃいけません。

ものすごく当たり前ですけど、植木って、

手入れをするのが大変

ですよね?

多くの草木は春あたりから新芽が出てきて、夏になる頃には葉も枝もグイグイ育ってきます。

ですから、植木を良い状態にキープするためには、

  • 4月~6月頃に大まかな形作りをする【基本剪定】
  • 8月~10月頃に形を整えるための【軽剪定】

をしなくてはいけません。

剪定をするのに適した時期はだいたい【暑い時期】ですから、体力的にもキツイんですよね。

あなたはまだ若いので少しくらい暑くても平気かもしれませんが、30年後も同じように平気でいられる自信がありますか?

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ハチが巣を作ってしまう

あなたは、お墓参りをしている時に、お墓の周りをハチが飛んでいたことはありませんか?

それはもしかすると、どこかの植木にハチが巣を作っているのかもしれませんよ。

僕のいる寺では、毎年のように植木へ、

ハチが巣を作ってしまう

という騒ぎがあるんです。

香炉(線香を供える場所)の中に作ってしまったり、灯篭(とうろう)の中に作ることもありますが、多くの場合は『植木』に作ってしまいます。

お墓参りをする時や、植木を切っている時に誤って巣を触ってしまったらハチに攻撃されるかもしれません。

また、巣を触らなくても、近寄るだけでも攻撃をされる可能性が十分にあるのです。

他の墓地の人からすれば、植木そのものがジャマなだけでなく【ハチに攻撃される】という二次的な被害まであるんですから本当に迷惑です。

墓石を傾けてしまう

植木をすると、枝葉が伸びるだけではなく【根】も伸びます。

根が伸びるチカラはすごくて、時には、

墓石を傾けてしまう

のです。

木の根というのは柔らかい場所に張っていくので、石と石の接合部分などの【わずかな隙間】があると、そこを通ってしまい、そのまま根が太り石を傾けてしまうんですんよね。

特に、『外柵(がいさく)』という墓地の周りを囲んでいる石は、植木の根によって動かされてしまうことがあります。

僕のいる寺でも、植木の根が外柵の石を傾けてしまい、その石が今にも通路へ落ちそうな墓地がありました。

さすがに危険だったので、すぐに【外柵の修繕】と【植木の撤去】をしてもらいました。

植木をすると、枝葉だけではなく【根】にも十分に注意しなくてはいけないんです。

それでも墓地に植栽をしたい場合

墓地に植木をすることのデメリットを紹介しましたが、中には「それでも植木をしたいんや!」という人もいるかもしれませんね。

僕は反対しますが、どうしてもと言うのなら、それなりの責任と覚悟をもって『他の人へ迷惑をかけない』ように管理をしてください。

定期的にしっかりと手入れをする

どうしても墓地に植木をしたいのなら、

定期的にしっかりと手入れをする

ようにしましょう。

墓地の植木は法律で禁じられているわけではないので、お寺や霊園が許可をしているなら自由にすればいいと思います。

しかし、それによって他の人へ迷惑をかける可能性があるので、植木をするなら定期的にしっかりと手入れをしてくださいね。

もしも、

  • 隣の墓地へはみ出さないようにする
  • 通路へはみ出さないようにする
  • 通行人に【圧迫感】を与えない大きさにする
  • ハチが巣を作っていないか確認する

といった最低限のことができないのであれば植木はやめましょう。

お寺や霊園の規程や指示に従う

お寺や霊園には、墓地を使用するための『管理使用規程』があります。

その中には【墓地の植木】に関する項目が入っている場合もあります。

ちなみに僕のいる寺の規程には入っています。

規程というのは要するに【決まり事】なので、法律が変わったり、内容がその時の社会状況に合わない時には、規定が変更されることがあります。

もしも、植木に関する規定が変わったら、それに沿うようにちゃんと対応してください。

「前の規程の時に植えたんだから、そんな急に内容を変えられても困る!」なんて言っちゃダメですからね。

また、規程の中に記載されていなくても、植木に関してお寺や霊園からの指示があったら、それにもちゃんと対応をしましょう。

お寺や霊園による植木の撤去もありますよ

もしもの話ですが、あなたがお寺や霊園の規程や指示に従わず、しかも他の人に迷惑をかけていた場合、あなたの植木は強制的に撤去されるかもしれません。

お寺や霊園は【みんな】が気持ちよくお墓参りができるように規程を設けたり、時には指示をします。

それにもかかわらず、一部の人が身勝手な行動をとっていたら、申し訳ありませんが管理者は強い行動に出ることもありますよ。

なので、墓地使用者の許可を得ることなく剪定したり、最悪の場合は完全に撤去する可能性もあります。

植木をすることは自由ですが、墓地使用者の管理があまりにヒドい場合は【強制措置】がとられることもある、ということを知っておいてください。

『後の代の人たち』のこともよく考える

植木って、正しい管理をしていれば枯れることなく生きています。

木の種類にもよるでしょうけど、数十年くらいなら生き続けます。

ですから、墓地に植木をすると『植木の管理』も数十年にわたり受け継がれることになります。

もしもあなたが一生懸命に墓地の植木の世話をしていたら、それを見ていたあなたの『後の代の人』も同じように大事に世話をするかもしれません。

でも、それは喜んで世話をしているとは限りません。

「まぁね、お父さんが大事にしてた木だから、簡単には切れないよねぇ・・・。」って、切りたくても切れないだけかもしれませんよ。

植木みたいに【永くそこにあるもの】を取り扱う場合には、自分のことだけではなく『後の代の人』にもその責任を負わせることをしっかりと考えてください。

まとめ:墓地には植木をしない方がいい!

墓地に植木があると、墓地全体の雰囲気が『ちょっとしたお庭』みたいに変わっていいですよね。

雰囲気が変わることはいいと思うんですけど、それでもやっぱり、

墓地に植木をするのはデメリットが多すぎるのでヤメた方がいい!

ですよ。

どんなデメリットがあるかというと、

  1. 墓地内のスペースが狭くなる
  2. 隣の墓地に迷惑がかかる
  3. 通路のジャマになる
  4. 手入れをするのが大変
  5. ハチが巣を作ってしまう
  6. 墓石を傾けてしまう

といったようなものです。

多くの人は、植木をしたことによって【最初だけの満足感】は得られますが、後になって想像以上に管理が大変であることが分かるので、結局は後悔することになります。

だから、あなたが植木をしたいと考えているなら、それはヤメておきましょう。

もしも、もうすでに植木をしてしまっているというのなら、本来は墓地に植木なんて必要ありませんので、悪いことは言いませんから【撤去】することを強くおすすめします。

墓地に植木をしてしまうと、あなたの大事な、

  1. 時間
  2. 労力
  3. お金

を無駄に失ってしまうだけです。

せっかく、時間・労力・お金をかけても、ほとんどメリットがないどころか、デメリットが多すぎるんですよ。

僕は今まで、植木をしたばっかりに、管理が大変なだけでなく隣の墓地の家からもクレームを言われる気の毒な人をたくさん見てきました。

この記事を読んでくれたあなたには同じような失敗をしてほしくないんですよね。

ですから、最後にもう1度言います、

墓地には植木をしない方がいいですよ!