仏事全般

賽銭の本来の意味。お願いではなく感謝をする、だから金額は自由!

この記事は、

今回の内容は要するにコレです
  1. 賽銭の本来の意味
  2. 賽銭はいくら納めればいいのか

について書いています。

先日、ウチの寺で【朝のお勤め】をしていたら、ぼくのずっと後方にある賽銭箱(さいせんばこ)から、コロンコロン♪というお賽銭を納めた音がしました。

お参りして下さったうえにお賽銭まで納めてくれて、本当にありがたいことです。

あなたもお寺や神社へ参拝した時は【お賽銭】を納めてますよね?

では、お賽銭を納めて手を合わせている時に、あなたは何を考えていますか?

その答えによっては、あなたのお賽銭に対する考え方に誤解があるかもしれませんよ。

せっかくお賽銭を納めるのですから、ちゃんと意味を知っている方がイイですよね。

この記事を読んで、お賽銭の意味を確認してみてください。

賽銭の本来の意味とは?

改めて質問します。

あなたは、お賽銭を納めて手を合わせながら何を考えていますか?

たとえば、仏様や神様に、

  • 健康
  • 人間関係
  • 金運
  • 仕事

など、あなたの願いが叶うように【お願い】をしていますか?

そして、お賽銭を納める金額が大きければ大きいほど、その分だけ仏様や神様が【お願い】を叶えてくれる、というような気がしていませんか?

もしも何かを【お願い】しているのであれば、それは本来の『賽銭』の意味からズレてしまっています。

本来、賽銭を納めるのは、

日ごろ私たちを守ってくれている仏様や神様に対し、【感謝の気持ちを表す】ため

です。

手を合わせて、

「いつもありがとうございます。ほんの気持ちですが納めさせていただきます。」

と言って納めるのが『賽銭』です。

お賽銭を、あなたの願いを叶えてもらうための『労働対価』のように考えてはいけませんよ。

ですから、【お賽銭の金額】と【お願い事が叶う】こととは何の関係もありません。

仏様や神様は、私たち人間のように『金銭の多少』で物事を決めるような愚かなことは絶対にしません。

もしも叶えたい【願い】があるのなら、賽銭を納めて【お願い】するのではなく、まずは自身の力で懸命に【努力】してみてください。

そんなあなたを見た仏様や神様は、

必要な分だけ

力を貸してくださると思います。

もちろん、それに対する『見返り』みたいなものは求めておられません。

ただし、仏様や神様は、最初から最後まで全部助けてくださるわけではありません。

結果的に私たちが幸せになるよう【ヒントを与え、導いてくださる】だけです。

これだけでも十分に良い方向に進むことができますけどね。

そして、あなたが無事に【願い】を達成できたら、そのお礼をするために、また参拝をしてください。

それで、「ありがとうございました。ほんの気持ちですが、納めさせていただきます。」と言って、賽銭を納めてください。

でも、どうしても自分の力だけでは叶えられないような【願い】もあると思います。

その時は賽銭ではなく、別に志納金を納めて【祈祷】をしてもらいましょう。

祈祷は、仏様や神様のお力を借りて【願い】を成就してもらうことを目的とした儀式です。

普段のお参りとは違い、しっかりとした儀式を執り行いますので、必ず予約をするようにしてください。

ただし、祈祷の効果は人によって違い、全ての願いが成就するわけではないので、期待しすぎるとガッカリします。

本当に必要な願いを、本当に必要な時にだけ、【祈祷】という形で祈願してもらうようにしてください。

【祈祷】に関する詳細は、

お寺の祈祷は効果があるの?祈祷をする意味や体験談をお坊さんが解説します

の記事で解説していますので、こちらをご覧ください。

お賽銭はいくら納めればいいの?

ぼくも他のお寺や神社に参拝することがあって、もちろんその時はお賽銭を納めます。

そうすると、他の人もお賽銭を納めていたりします。

それで、ついつい気にしてしまうんですよね、他の人がいくら入れているのかを。※ぼくは基本的にケチです。

賽銭は、決められた金額なんてありません、感謝の気持ちの表れですからね。

1円でもイイですし、100万円でもイイんです、自由に決められます。

でも、多くの人はいろんな『語呂』に合わせて賽銭の金額を決めているみたいですね。

その中でもぼくが昔からよく聞く『縁起の良い金額』があります。

たぶん、あなたも聞いたことがあるはず、

15円

です。

これは、『仏様あるいは神様からの、【十分(=10円)】な【ご縁(5円)】で守られますように』との願いが込められた金額です。

一方で、『縁起の悪い金額』もありますので、2つ紹介します。

一つめは、比較的有名な、

10円(1枚)

です。

【10(じゅう)】という数字は『とお』とも読みます。

これを『10円(=とおえん)』と読むと、

『10円(=遠縁)』という、【良いご縁が遠のく】という意味に語呂合わせができてしまいます。

だから、10円玉1枚だけを賽銭にすると縁起が悪いとされています。

そして、もう一つが、

500円(1枚)

です。

今私たちが使用している硬貨の中で一番高額なのは『500円』ですよね。

この『500円』を賽銭として納めると、

もう『これ以上の【硬貨(こうか)=効果(こうか)】はない』という語呂合わせができてしまい、更なるご利益が見込めないことから、縁起が悪いとされています。

ここまでくると、ほとんど【ダジャレ】みたいです。

私たち日本人は、何につけても『語呂合わせ』とか『験(げん)を担(かつ)ぐ』のが好きですから、賽銭ひとつにしても考えてしまいますよね。

ちなみに、《縁起が良い》とされている金額には、15円の他にも以下のようなものがあります。

  • 【5円】ご縁がありますように
  • 【21円】割り切れない数なので、良い関係が続くことを意味する
  • 【25円】二重にご縁がありますように
  • 【45円】始終ご縁がありますように
  • 【115円】いいご縁が訪れますように
  • 【485円】四方八方からご縁がありますように

じつは、縁起の良い金額はまだ他にもありますが、語呂合わせに無理があるものは省略しました。

今度どこかへお参りする時の参考になればと思います。

ちなみに、硬貨ではなく紙幣を賽銭箱に入れる時には、『紙幣をむき出しにせず半紙などの白い紙で包む』のが良いとされています。

まぁ、そんなことをする人はほとんどいませんけどね。

ぼくは20年以上お坊さんをしていますが、ウチの寺で紙幣を半紙で包んで賽銭箱に入れた人は、今まで2人だったと記憶しています。

次は、逆に《縁起が悪い》とされている金額です。

  • 【65円】ろくにご縁がない
  • 【75円】なんのご縁もない
  • 【85円】やっぱりご縁がない

こちらもまだ他に縁起が悪いとされる数はありますが、やはり語呂合わせに無理があるので、あえて気にする必要はないと思います。

いろいろと金額のことを書いておいて、いまさら言うのも何ですが、お賽銭の金額にこだわり過ぎるのも好ましくありませんよ。

今のあなたの感謝の気持ちを、できる範囲で賽銭箱へ納めればいいんじゃないでしょうか。

ちなみに、お賽銭はできるだけ静かに納めて、【投げ入れない】ようにした方がいいと思います。

仏様や神様に納めるものを【投げる】のは失礼なことかなと思いますので。

あと、もう一つご注意をいただきたいのは、ご法事やご祈祷の最中にお賽銭を納める場合です。

ご存じのように、賽銭箱に硬貨を納めるとそれなりの音が出ます。

寺の場合は特に賽銭箱がお堂内に置いてあることが多いので、法要中の時は極力静かに賽銭を納めてください。

先日も、法要の途中で賽銭を納めに来られた方がいて、硬貨の入る音が本堂内に響いてしまいました。

その方も、さすがに【あっ、うるさかったかな、ごめんなさい】というふうに思われたことでしょう。

そういう場合は良い方法があります。

賽銭箱に入れてもほとんど音が出ないお金を入れればイイんですよ♪

まとめ : 賽銭は【感謝の気持ち】だから金額は自由!

【賽銭】の『賽』という字は、

『仏様や神様へのお礼』

という意味です。

お参りをする時には、【お願い】をするのではなく、当たり前のように無事に過ごせている毎日への【感謝の気持ち】を込めてください。

その気持ちの表れが【賽銭】なのですから、金額は自由でいいです。

たまに、語呂合わせを気にするあまり、うまく小銭が用意できていないと、わざわざ紙幣を崩しに行く人だっていますからね。

べつに、そんなことを仏様や神様は望んでないと思いますけど・・・。

私たちは、ふだん何気なく生活していますが、じつは常に仏様や神様に守られています。

あなたもありませんか?《危なかった、もしも、あの時に逆を選択していたらと思うとゾッとする》、みたいなこと。

ちゃんと私たちを正しく安全な方へ導いてくださるんですよ。

そりゃ、もちろん苦しいことだってありますよ。

でも、それは私たちに試練を与えて『強さ』を授けてくれているんです。

私たちはついつい『甘え』が出てしまう生き物です、それをわかっておられるので、時には厳しくされるのです。

本当にありがたいことじゃあないですか♪

賽銭なんていくらでもいいんです、小銭で語呂合わせなんかしないで、ポーンッと紙幣を納めましょうよ。

それくらいの気持ちで感謝の気持ちを納めましょう!